SCP-1236-JP
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アイテム番号: SCP-1236-JP

オブジェクトクラス: Safe(仮指定)

特別収容プロトコル: SCP-1236-JPは生物実体特別処置-04によって昏睡状態を維持したまま、サイト-8107の専用収容室に収容します。収容室はカメラによる監視を行い、転移現象が発生した場合は担当職員に報告してください。以上の収容手順は暫定であり、最終版は倫理委員会との協議により決定されます。

説明: SCP-1236-JPは異常性を保持する日本人男性(本名:███ ██)です。SCP-1236-JPは自身の生活に支障を及ぼさない、平均して1ヶ月に2度の不定期なタイミングで日本国内のどこかに転移します。SCP-1236-JPはこの転移現象を意図して起こしているものではないと証言しています。転移現象から約1時間以内に、SCP-1236-JPは死亡事故を引き起こす要因を発見します。この要因はSCP-1236-JPにのみ認識が可能な状況にあります。以下は監視カメラ等により、SCP-1236-JPの関与を証明出来た事例です。内容はSCP-1236-JP及び関係者の証言に基づいていますが、信憑性は高いと判断されています。

日付 場所 救出対象 要因 事例
2015/04/11 山口県██市████ 老婆 踏切内での転倒 SCP-1236-JPが設置されている緊急停止ボタンを押し、老婆を踏切外へ救出した。
2015/10/03 青森県███市███ 幼児 ベビーカーのロックの掛け損ない 信号待ちをしていた女性が目を離している間に、ベビーカーが緩やかに加速し始める。SCP-1236-JPがベビーカーを止めることにより車道に侵入する事を防いだ。
2016/02/15 宮崎県███市███ 老人 心筋梗塞 SCP-1236-JPが倒れている老人を発見し、AEDを用いた蘇生と119番通報を行った。
2016/08/03 茨城県███市████ 幼児 誤飲 幼児が玩具の一部を口に加えようとする。SCP-1236-JPが取り上げ、幼児の親に知らせる。
2016/10/6 岩手県██市███ 男性 左右不確認 十字路に泥酔した男性が差し掛かる。SCP-1236-JPが腕を引き進行を止めると、その前をトラックが通過した。
2017/03/29 東京都██区███ 男性 作業中の不注意 屋上で防水シートを貼る作業を男性が行っていたが、後方確認を怠り落下しそうになる。SCP-1236-JPが男性の手をつかむことで落下を阻止した。
2017/05/22 岡山県███市██ 少年 河川の増水 前日の降雨で増水した河川に少年が転落する。SCP-1236-JPが飛び込み、少年を救出した。

上記のような事例に関わった後、SCP-1236-JPは元の場所に再び転移します。

発見経緯: SCP-1236-JPは、命を救ってくれた後に突然消える男性の噂が2015年4月頃からSNS上で広まっていたことでその存在が財団に把握されました。現地警察との協力の元調査を行っていましたが、2017年5月を境に目撃証言が途絶えました。その約1年後、2018/07/04にサイト-8121にて大規模収容違反を伴う事案1236-JPが発生しました。その時に得られた情報によりSCP-1236-JPの個人情報が特定され、2018/07/10にサイト-8107へ収容されました。その後に行われたインタビューによって、SCP-1236-JPの異常性が判明しました。

事案1236-JP: 2018/07/04、サイト-8121にSCP-1236-JPが出現しました。保安職員による確保と、顔写真やDNAのサンプル採取が速やかに行われ、SCP-1236-JPは一時的に人型実体収容セルに収容されました。その後、捜索中であったSCP-████によってサイト-8121が機能を喪失しました。これによりサイト-8121に収容されていた██体のSCiPが収容違反を起こし、民間人を含む██名の死者と██名の負傷者を出しました。現在、SCP-1236-JPを含むすべてのSCiPの再収容が完了しています。

インタビュー記録1236-JP-1

日付: 2018/07/12

対象: SCP-1236-JP

インタビュアー: 収容スペシャリスト・███


[供述への説得が主であったため省略]

███: さて、そろそろ話してくれないか。ゆっくりと。不思議なことが起こり始めた頃からでいい。

SCP-1236-JP: 分かりました。今から3年ほど前、家に帰ろうと歩いていたら、いつの間にか別の場所を歩いていました。突然のことで驚きましたが、見覚えがある場所だったこともあり帰り道は把握できました。不思議に思いましたがとりあえず家に帰ろうと歩いていると、お婆さんが踏切で倒れていました。近寄ってみたら踏切が鳴り出したので、慌てて緊急停止ボタンを押しました。お婆さんを踏切の外に運ぶと、私はもともと歩いていた道に戻っていました。

███: それが最初に転移したときのことだね。

SCP-1236-JP: はい。その何週間か後に同じことが起きて、工事中の穴に落ちそうだった子供を助けました。この時、私は何か能力を得たのだと理解しました。私の父は警察官です。困っている人がいたら助けるようにと小さい頃から言われてきました。その影響で、小さい事ですが誰かを助けるような行動ができるように心がけていました。だから、人の命を救うようなもっと大きな事が出来るように、そんな風に神様がくれた物なんじゃないかとも考えていました。

███: それから2年間、転移先で人を助けていたんだね。でもそこから1年間は目撃情報が出ていない。その間は転移現象が起きなかったのかい?

[SCP-1236-JPは沈黙]

███: まあ、言いたくないのであればそれでも良い、黙秘も情報になる。また後日に改めても良いしね。

SCP-1236-JP: いえ、話します。

███: そうか、ありがとう。

SCP-1236-JP: 去年の5月23日ですね、家にいたら能力が発動して、何処かのマンションの近くにいました。何が起きるのか探しに行こうと考えていたら、近くの看板が落ちそうになっているのに気付きました。その下で男の人が掃除をしていたので、そこから離れるように言おうとしました。ですが、よく見たらそいつは、私が学生の時に色々嫌がらせをしてきた奴でした。その時ふと思ったんです。このまま何もしなかったらどうなるんだろうと。他の誰かが看板に気付いて注意するかもしれない。掃除する場所を変えるかもしれない。看板が落ちてくるかどうかだって分からない。そんな風に、助けない言い訳がどんどん頭の中に浮かんできました。…今まで誰かを助けた後、お礼を言われる前に元の場所に戻っていたからか、不満が溜まっていたのもあるかもしれません。前の日なんて死ぬ思いもしたのに。そもそもあいつは助けられても絶対お礼を言わないだろうと思います。そう考えていると、看板が落ちて角があいつの頭に直撃しました。私は自分の家に戻っていました。

███: つまり、見殺しにしたわけか。

SCP-1236-JP: そういうことになりますね。何日かは後悔する気持ちでいっぱいで、ずっと布団に潜っていました。自分なら助けられたのにと。でも、そうやってるうちに1つの考えにたどり着いたんです。あの時の私は、あいつの生死を支配している状態だったんだと。そう考えると、今まで得たことの無い全能感のようなものを感じました。そもそも、あいつは元々死ぬはずだったんです。助けなかった私に非があるはずがありません。

███: そこから1年間は、転移しても助けなかったと?

SCP-1236-JP: はい、いろんな人が死ぬのを見ていました。機械に巻き込まれたり、崖から落ちていったり。

███: そうか。最後に、君が我々の施設に現れた時のことを話してくれるか?あの時色々と検査を受けただろう?あの後からでいい。

SCP-1236-JP: 分かりました。部屋に入れられた後、ベッドに座って何が起きるのか待っていました。転移した時、日本のはずなのに銃を持っている人たちに囲まれたので、凄い場所に来たということを察していました。凄い場所で凄いことが起きるのを楽しみにしていました。すると、私の足元に小さな立方体が出現しました。監視カメラの死角になっていたんでしょう、つまり私だけが気づいていることです。これが何かしてくれるんだという確信がありました。なので、誰にも伝えずにジッと待っていました。10分ほど経ったとき、立方体が映画で見るような衝撃波みたいなものを出しました。すると、部屋の扉が勝手に開きました。外に出てみると、どの部屋も同じようになっていたようです。…その時見た光景は忘れられません。私の倍くらいもある怪物が人を壁にたたきつけていたり、人間が一瞬で球状になったり、何かが形をどんどん変えながらいろんなものを吸い込んでいったり。私が立方体を知らせなかったからこうなった、私がこれをやったんだと思うと、笑わずにはいられませんでした。気が付くと、自分の家に居ました。

███: 分かった、今回はこれで終わろうか。

[以下は事務作業が主であるため省略]

補遺: インタビュー記録1236-JP-1の2日後、SCP-1236-JPが転移現象により収容室から姿を消し、約20分後に収容室内に再出現しました。この間にSCP-1236-JPが目撃を証言した死亡事故が実際に発生していることが確認され、SCP-1236-JPの異常性が証明されました。これにより、記憶処理を施したSCP-1236-JPを安全管理目的で利用する案が出されました。しかし、転移現象と死亡事故要因発生の因果関係を明確にすることが困難であることや、倫理委員会の介入により保留とされました。収容手順を決定するまでは、SCP-1236-JPの転移現象を防止する事が優先であるとされました。転移現象はSCP-1236-JPによる死亡事故要因の認識を目的として発生していることから、SCP-1236-JPを昏睡状態にすることで転移現象の防止が可能であるとの仮説が立てられました。これにより生物実体特別処置-04が一時的に適用され、現在までの3ヶ月間は転移現象が発生していません。

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