SCP-128-JP
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アイテム番号: SCP-128-JP

scp-128-jp_1.jpg

不活性状態のSCP-128-JP-21。回収前に撮影。

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 確保されたSCP-128-JP個体は全て保管エリア8102の第3倉庫内に収容されることになっています。すべてのSCP-128-JP個体は、直径6センチメートルの鋼鉄製の棒で作った幅2.0×奥行2.0×高さ2.0メートルの檻に1個体ずつ収容されます。檻は直径8センチメートル以上の鎖を用いて倉庫の土台に固定されます。檻の外側には目隠しのために鉄板が取り付けられます。檻の底部には赤外線センサーが設けられ、SCP-128-JP個体の空中への浮上を感知します。1個体でもSCP-128-JPが浮上している場合は、出入口に設置された「活性化中」のランプが点灯します。

週に1度、Dクラス職員によって檻の点検が行われます。檻や鎖に破損や消耗が発見された場合は、Dクラス職員によって補修や交換が行われます。突発的な活性化による一般職員への被害を防ぐため、緊急の場合を除いて、一般職員によるSCP-128-JP個体の目視確認は許可されません。閉回路カメラ等の間接的手段を用いた監視についても、同様に禁止されます(事件-128-20031110参照)。

未収容かつ活性状態のSCP-128-JPが発見された場合、対物ライフルを用いた無力化と回収が行われます。生存している目撃者は3時間の拘束の後、クラスA記憶処理が施され解放されます。発生したSCP-128-JP-AおよびSCP-128-JP-Bは全て回収されます。

説明: SCP-128-JPは日本で一般的に見られるような飲料自動販売機の外見をした存在です。SCP-128-JPは後述する性質は全て共通で持っているものの、外見には多くのバリエーションが確認されています。

SCP-128-JPは活性状態において、不明な方法によって浮上・飛行します。浮上の際、正面(商品模型の並んでいる面)を地面に向け、高度を20~30メートルに維持します。SCP-128-JPはおよそ10キロメートル毎時の速度で飛行しながら、自販機の照明を独特なパターンで点滅させます。このパターンを目視した人物(以下、被験者)は、SCP-128-JPへの抗いがたい強い興味を感じ、目が離せなくなり、SCP-128-JPを全力で追跡します。SCP-128-JPが被験者にとって超えにくい条件の地形(川など)の上を通過した場合でも、被験者は直線的な追跡を行おうとします。SCP-128-JPは不定期に自販機の取り出し口から、特異な飲料(SCP-128-JP-Aと指定)を投下します。SCP-128-JP-Aの容器のデザインも、一般に流通する飲料のものと同じものであり、多くのバリエーションが存在します。被験者は、SCP-128-JP-Aを何の疑問もなく収得し、摂取しようとします。SCP-128-JP-Aを摂取した被験者はSCP-128-JP-Bと指定される存在となります。

活性化してある程度の時間飛行したのち、SCP-128-JPは一般的に自販機が設置されるような場所(例えば他の自販機の隣など)へ降り立ちます。その後電源ケーブルと同じ外見をした物体を伸ばして付近の電源に繋がり、不活性状態となります。

SCP-128-JPは不活性状態において、商品が全て売り切れとなった自販機として振る舞います。電源ケーブル状の物体を電源から取り外すと電源が切れたような挙動を見せますが、この状態でも後に活性化することが分かっています。不活性状態において、SCP-128-JPに強い衝撃を与える、SCP-128-JPの外扉をこじ開けようとするなどの危害を加える行為を行った場合、SCP-128-JPは即時活性化します。周囲から一切の干渉を受けない場合でも、規則性のないタイミングで活性化します。また、外扉の鍵穴や硬貨挿入口を覗きこんだ場合、[編集済]被験者はSCP-128-JP-Bと指定される存在となります。

SCP-128-JP-Bは、SCP-128-JP-Aを摂取する、あるいはSCP-128-JPの硬貨挿入口や鍵穴を覗きこむことによってSCP-128-JPの影響を受けた被験者です。SCP-128-JP-Bは発生から2時間ほど経過すると、異常に人間との接触を恐れるようになり、人目につかない場所に移動しようとします。その後、体を曲げたり、体を横たえたり、座ったりする行為に極度の嫌悪感を感じ始め、常に直立姿勢をとろうとします。発生から24時間ほど経過すると、SCP-128-JP-Bは肛門から角質で出来た袋状の物体を発生させます。SCP-128-JP-Bはこの物体に身を包み、その後一切身動きを取らなくなります。SCP-128-JP-Bは袋状の物体に身を包んでから約48時間を費やして体を変態させ、SCP-128-JPへと変化します。SCP-128-JP-Bを治療する手段は現在のところ見つかっていません。詳しい変態の過程については記録映像-128-ホを参照してください。

SCP-128-JPの発生源に関しては現在調査中です。

補遺1: 事件-128-199█0815:

199█年08月15日、大分県██████村████にて行われた盆踊り大会にてSCP-128-JPが初めて出現しました。来場していた者のうち██名が衝突・転落・溺水等により死亡、██名が重軽傷、██名がSCP-128-JP-Bに変化するという大惨事となりました。現地に派遣された機動部隊によって事後処理とSCP-128-JP個体の追跡が行われました。

補遺2: SCP-128-JP-25: 20██/██/██、無力化の後回収されたSCP-128-JP-25の背面に以下の内容が彫られた金属板が取り付けられているのが発見されました。

欲張る者から、与える者へ。
貪る者から、施す者へ。
これが世界を変えていく方法だ。

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