SCP-1280
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口器を見せているNecator americanus x mnemosyneの詳細

アイテム番号: SCP-1280

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1280培養は20℃を維持し、毎週標本の生存能力を確認するために検査をしなければなりません。これら培養を担当する全研究員は適切な生物安全性レベル2資料の処置に従い、毎週偶発的な感染を検知するために検便を受けなければなりません。卵または幼虫が検知された場合、感染症が無くなるまで一定期間アルベンダゾールを塗布します。感染を齎した培養によっては、主任研究員の判断で記憶処理を施します。

SCP-1280感染が疑われる人間は人道援助組織の偽装の下、機動部隊ベータ-7("マズ帽子店")が検査します。感染者全員は鉤虫感染症の治療を受け、標準的な衛生処置を受けなければなりません(密封された便所の設置や屋外の肥やしの除去等)。感染の範囲と期間に従い、記憶処理と補助的精神カウンセリングを社会的境界に再確立する要請がある場合があります。

説明: SCP-1280は寄生性線虫であり、表面上はNecator americanus(アメリカ鉤虫)と同一です。その生活環もN.americanusと同様で、フィラリア型幼虫は皮膚を掘り進んで肺臓に通じる血流を見つけ、最終的に小腸まで達すると、そこで成熟と繁殖を行います。感染症は体重減少、気だるさ、貧血等の一般的な鉤虫感染の症状の全てを引き起こします。

SCP-1280は幾つかの点においてN.americanusと異なります。標本と参照生物とのゲノム比較は明らかな変異を明らかにします。"塩基配列"1は参照生物の"ジャンクDNA"の部分で繰り返し現れます。よりはっきりと数の多い奇妙な配列がN.americanusの冗長な遺伝子の代わりに現れます。これらは財団データベースのその他ゲノムの中でも見られず、この生物の異常効果の働きを齎す酵素とホルモンのコードであると考えられています。これらの理由により、SCP-1280は暫定的な分類としてNecator americanus x mnemosyneが割り当てられました。

腸にいる成虫は定期的にホルモン類似体の複雑な混合物と改変された神経伝達物質を宿主の血流に放出します。これらの分子の一部は血液脳関門を渡ることが可能で、未知のメカニズムによって海馬とその他の脳の領域に変化を引き起こします。これらの改変は2つの主要な効果を持ちます。

宿主は空間と視覚の記憶に大きな改善が起こり、記憶を写真に近い形で思い出せるまで時間とともに強化し続けます。感染前の記憶は直観像的想起の対象にはなりません。視覚以外の感覚記憶は同程度の影響を受けません。

更に、宿主の脳は化学伝達物質を血流に排出し、それらは虫によって血液から濾過され、虫の主要な腸の構造である岐腸に保存されます。十分に理解できていないメカニズムによって、これらの分子の一部は卵の幼虫に与えられます。定期的に成虫はごく僅かな量を宿主の血流に吐き戻し、これが脳に達すると一見不規則に見える視覚の記憶を自発的に思い出します。これら混合物のそれぞれの"小包"は1つの視覚の記憶と一致するように見えます。

虫がこれら小包の一部を親から"受け継ぐ"ため、成虫はそれぞれの世代の宿主のコード化された記憶の混成物を所持し、存在量は現在の宿主と始祖との世代間格差に相関します。宿主は内在性の物と同様に外来性の伝達に応じます:直接経験していない出来事の突然の鮮明な記憶。一旦これを経験すると、外来性の記憶は通常通りに脳に保存され、適切な刺激を認知した時に思い出す場合があります。

この生物は通常の対鉤虫症に反応します。一旦全ての虫が体内から駆除されると、記憶の異常性は基準値に戻るまで失われていきます。感染中に形成された記憶はそのまま残ります。

衛生環境の悪い人間において、これらの影響はその共同体の社会構造に重大な影響を与えます。開放された共有便所を持つ村では、村民は断続的に虫の交換をします。この場合における記憶の交換は、個人の記憶が直接経験した記憶なのか別の誰かの記憶なのか判別が付かなくなります。ある極めて重大な感染例では、村の全ての村民は1つの名前を呼称し、社会性昆虫のコロニーでのみ見られる性質を示しました。

200█年、この生物は西アフリカの[編集済]での発病で初めて特定されました。この線虫は村落の周囲2km圏内の地域で明確に限定されており、航空機による空中散布と思われる方法によるエアロゾルの展開を示すいくつかの痕跡が発見されました。その後、サブサハラ・アフリカと南アジアで██件の感染と、これより少数の事例が中央アメリカとアメリカ合衆国南部で確認されました。

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