SCP-1293
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アイテム番号: SCP-1293

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 既知のSCP-1293標本はすべて、バイオサイト12にある標準の閉じ込め居住地( Containment Habitat)に住むことになっています。SCP-1293-Cが産み出されることを避けるために、SCP-1293-Aは月に一度722-エフライム方式(Procedure 722-Ephraim)に従事することになっています。万が一SCP-1293-Cが産み出された場合に備え、SCP-1293-Cを無力化するために最低限15人の武装した保安要員が常時居住区内にいなければなりません。完成したSCP-1293-A1の標本はSCP-1293-A1が消費される前に写真撮影することになっています。居住区内にいる職員はテルプシコレ行事(Terpsichore Event)の間はSCP-1293-Bに対してコミュニケーションや物理的な意思の疎通を行ってはなりません。

説明: SCP-1293は起源不明の人間型の生物種です。SCP-1293の各標本はユニークな外見をしており、しかしながら全標本は通常コスチュームを着た人間に似ています。死んだ標本に対して行われた解剖から、SCP-1293はまったく衣服を着用しておらず、様々な布地に擬態した皮膚、骨、筋肉組織を備えていることが分かりました。SCP-1293は人間の循環系に似た生物学的要素を有し、違う点は血液の代わりに砂糖から成る色とりどりの球を運搬、分配する系を持つということです。SCP-1293ははっきりと確認できる神経系や消化管を持たず、食料、飲料、睡眠を必要としません。SCP-1293は明らかな生殖器は持っていません。しかしながらSCP-1293の標本の54%のみが繁殖を行う能力を有しています。この文章では、メスと見なされる標本をSCP-1293-Aと呼び、それに対しオスの(繁殖しない)標本をSCP-1293-Bと呼ぶことにします。

SCP-1293-Aはアメリカ英語を用い口頭でコミュニケーションを取り、陽気に男性的な声で喋ります。繁殖能力によりSCP-1293の別個体を出産する前に、SCP-1293-Aはおおよそ9ヶ月間、子を身篭ります。生まれたばかりのSCP-1293は完全に成熟した大きさと知能を備えて母親から出現します。SCP-1293-Aは子を口から出産し1、その口は出産時は子の大きさに対応するように異常に拡張します。新生児のSCP-1293は彼らの祖先たちとおおよそ同等の大きさであり、妊娠はSCP-1293-A内の別次元空間内で行われているのではないかと推測されます。もし722-エフライム方式による妊娠2が行わなければ、SCP-1293-Aは722-エフライム方式が行われるまで月に一度SCP-1293-Cを出産します。

SCP-1293-Bは通常無気力な性質で非常に引きこもりがちであり、人間や他のSCP-1293との接触を避けます。SCP-1293-Aとは異なり、SCP-1293-Bは喋る能力を見せていません。45日毎にSCP-1293-Bは集合し、テルプシコレ行事を行います(付録SCP-1293-1を参照)。テレプシコレ行事における正確な連携のため、SCP-1293-Bはテレパシーでコミュニケーションを行う能力があるのではないかと推測されます。

SCP-1293-Cは、SCP-1293-Aが722-エフライム方式を経ず妊娠した場合、出産される悪意を持った存在です。SCP-1293-Cは、大きな歯、多数の腕、物を巻きつけることに適した舌、細長いかぎ爪を持つという点で他のSCP-1293標本とは異なります。SCP-1293-Cは人間に対し敵意をあらわにし、遭遇した人をバラバラに切断しようとします。

722-エフライム方式はSCP-1293-Aを妊娠させるための一連の作業です。この方式を開始するためには、施設内の職員メンバー自身の子である4歳から12歳の子供が発情期のSCP-1293-Aに引き合わされることになっています。もしSCP-1293-Aがその子供が適していると決心すると、1枚の紙(SCP-1293-A1)とクレヨラブランドのクレヨンを金属スズのケース(SCP-1293-A2)ごと吐き出します。次いで子供は想像力を用いて人間型の生物の絵を描かなくてはなりません。もし子供が絵を描く作業に大人が影響を及ぼそうとすれば、それが描いている途中でもあらかじめ打ち合わせていても、SCP-1293-Aはその子供は適しておらず、別の子供が選ばらなければならないと宣言します。完成したSCP-1293-A1が条件を満たしているとSCP-1293-Aが判断すれば、SCP-1293-Aはそれを貪り食い、その結果SCP-1293-Aを妊娠します。結果として産まれるSCP-1293標本はSCP-1293-A1に描かれたものと似ています。

補遺SCP-1293-1: 以下の表はテルプシコレ行事の記録例です。

日付 行事の説明
1998/04/17 SCP-1293-Bは1982年のブロードウェイ上演におけるキャッツの振り付けをそっくりそのまま無言で演じた。
1999/11/02 4つの個別のグループに分かれ、SCP-1293-Bはロシアのバレエであるラ・バヤデール3の4幕を同時に演じた。
2004/08/14 SCP-1293-Bは3列に分かれうつ伏せになり、おおよそ5時間の間、波のようなモーションで体をうねらせた。
2007/05/09 SCP-1293-Bは竹の代わりに他のSCP-1293-Bを用いてフィリピンのバンブーダンス4に従事した。
2009/01/22 SCP-1293-Bはシングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)のミュージックビデオの振り付けを様々な方向に素早く散り散りになる前に39秒間演じた。

補遺SCP-1293-2: 以下は妊娠しているSCP-1293-A標本に対し行われたインタビューです。SCP-1293-Aはいかなる言語にも相当しない多数の単語と言い回しを使用しました。可読性とインタビューの完全性のためにこれらは音声学的観点から文字に起こされました。

<記録開始>

リーブス博士: おはよう。調子はどうだい?

SCP-1293-A-4: にこぬこぶん!あっともたっとも素晴らしいわ、人間タイプの良いお人!私のおなかの子供はすぐに吐き戻される準備ができているはずだわ!

リーブス博士: 大変素晴らしい。さて、722-エフライム方式における子供の選択過程について教えてくれる時間を少し取ってもらえるかな?

SCP-1293-A-4: 私はただ優しくてピュアな心の子供を探すだけだわ!彼らはくじらのように素敵でおっきな想像力を持ってるはずだから!

リーブス博士: 君たちは、君たちの閉じ込めに配属されいる職員自身の子供だけを受け入れている。これはなぜだい?

SCP-1293-A-4: もし私がよその子たちを使ったら、すっきょりうっきょり不気味になっちゃうわ!私が陽気なジグを踊るのを見たい?

リーブス博士: 結構だ。

(SCP-1293-A-4はリーブス博士を無視して踊り始める。)

SCP-1293-A-4: (歌いながら) うるうるぐるぐるうー、おっきくてかわいいキミを抱きしめられたらいいのに!すりすりずりずりぶるんぶるん、悲しいかな私にはお手てがない!

リーブス博士: もうそのくらいで十分だろう。インタビューに集中しようとしてくれないか。SCP-1293-Cとは何なんだ?

SCP-1293-A-4: 私の失敗ちゃんたちのこと?女の子型に月のものについて尋ねるのはお行儀が悪いわ、おせっかいでぽせっかいなお人!

リーブス博士: 君たちがくれるSCP-1293-Cの性質に関するいかなる情報も職員の犠牲者が出ることを防ぐことに非常に役立つんだ。

SCP-1293-A-4: 申し訳ないけどアレは意地悪くおっかなく口から出てくるのよ!もし私が子供の想像力の種を私のうーな場所に持ってなければ、私は自分の想像力からのモノを撒き散らしちゃうの!残念だけどあれはとってもすっきょりおっかない場所だわ!

Dr. Reeves: 分からないんだが私は―

SCP-1293-A-4: あらまぁ!お腹の子供が来ぅるわ!

(SCP-1293-A-4はSCP-1293-A-5を口から吐き出す。)

SCP-1293-A-5: こんにちわ、お腹のお母さん!子供だよ!

SCP-1293-A-4: 女の子型だわ!子供を持ててうれしい!

SCP-1293-A-4とSCP-1293-A-5が同時に: にこぬこぶん!

<記録終了>

補遺SCP-1293-3: 以下はグッドウィン博士によりバイオサイト所長のロワードに送られたメッセージです。

やぁ。

君が知っているように、リーブス博士が無関係の理由により解雇されたため私がSCP-1293の研究主任になった。SCP-1293の観察におおまかに1年費やしたが、私は現在のSCP-1293に関する書類―特にSCP-1293-Aの出産過程に関するもの―は不正確であり、緊急に修正が必要だという結論に至った。

私がこのプロジェクトに異動したとき、リーブス博士がSCP-1293-A標本による証言に関する書類の多くを基準にしていたことに驚いた。SCP-1293-Aの言葉だけを基準とするのは不十分であると感じ、私は新しい研究ガイドラインを導入した。その中には722-エフライム方式後24時間のSCP-1293の慎重なビデオ監視が含まれている。先に入手したビデオは、実際は、薄っぺらい赤色の巻き髭状のものを男性型の口から女性型の口に伸ばしてSCP-1293-A標本とSCP-1293-B標本は交尾を行っているということを明らかにした。率直に言うと、私はそのようなSCP-1293の極めて重要な特徴が過去に文章で記録されていないことにひどくショックを受けている。

SCP-1293が交尾によって繁殖しているということを知ったからには、SCP-1293-Cとは何なのかという疑問と同様に、722-エフライム方式が何を成し遂げているのかという疑問が残される。私は両問題に対処すると信じている持論を持っている―

現在の文章に反して、SCP-1293は実際にはエサを取っており、人間の感情より共感して描かれたものが栄養だ。SCP-1293-Aは不安や動揺の感情をエサにし、SCP-1293-Bは困惑や当惑の感情をエサにしている。SCP-1293-Bはテルプシコレ行事の間の研究職員によって表される感情によって容易に生活を行う能力がある。しかしSCP-1293-Aはより複雑な摂取方法を用いなければならない。子供を不安にさせることに加え、へとへとに疲れた財団職員から感情的な反応を引き起こす策略として、SCP-1293-Aは我々自身の子供を使うことを強いている。もしSCP-1293-Aが長時間「食料」なしに過ごせば、緊急の防衛メカニズムとしてSCP-1293-Cを開放するのだろう。

この持論をテストするため、SCP-1293の取扱方の改訂版を試験的に用いることを提案する。SCP-1293-AとSCP-1293-Bは別々の居住区で管理することになる。初めのうちは自制するだろうと私は信じている。722-エフライム方式はSCP-1293についてのニセ情報を与えられたDクラス職員を使用する。作業中の不安と心配の水準を高めるためである。最終的にテルプシコレ行事の目的を知ったからには、SCP-1293-Bがまだエサを取ることが出来るかどうかを確かめるために、同様のDクラス方式を導入するだろう。

ヤツらが何なのかということを理解するのに長い時間がかかったことは悔やまれるが、しかしこの知識を用いて、より素晴らしい効率でSCP-1293を封じ込めることができるだろう。

— グッドウィン

SCP-1293の書類と封じ込め方の改訂は現在進行中です。

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