SCP-1296-JP
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宿主となった住人によって、偶然撮影されたSCP-1296-JPの姿

アイテム番号: SCP-1296-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 未収容のSCP-1296-JP及びその宿主の発見を目的に、専用Webクローラーを用いて全ての主要な医療機関の受診者情報と、インターネット上に投稿された目撃情報の監視を行います。新たに発見されたSCP-1296-JPはV系神経ガスを用いて処分され、回収後の検体は各研究に活用されます。

検証・観察を目的として、常に計4体のSCP-1296-JPが財団の収容・監視下に置かれます。各個体が住処とする家屋は財団によって買い上げられ、定期的にDクラス職員が新たな宿主として家屋内に配置されます。SCP-1296-JPの"食事行為"を観察する必要がある場合、各担当者は適宜、β遮断薬等の使用申請を行ってください。

説明: SCP-1296-JPは全身にウール状の体毛を有する体長0.6~1.4m程度の人型生物であり、顔面部にはメンフクロウ科(Tytonidae)鳥類と酷似する外見的特徴が見受けられます。その生物学的起源は現在まで明らかになっておらず、回収された組織サンプルは既知の如何なる動物種のものとも一致しませんでした。

SCP-1296-JPは1人の人間を宿主として選び、その人物が居住する家屋を住処として使用します。家屋内に人間が存在する場合、普段は物陰や死角となる空間に潜伏し、住人の留守中、もしくは就寝中の間に家屋内を徘徊します。後述する"食事行為"の際を除いて、SCP-1296-JPが住人に直接干渉及び攻撃を行ったケースは確認されていません。この行動形式のため、宿主を含む住人がSCP-1296-JPの存在に気付くことは非常に稀です。

宿主や第三者に存在が気付かれたと悟った場合、もしくは潜伏可能な空間が取り除かれた場合、SCP-1296-JPは不明なプロセスを経て家屋内から消失し、別の地点で新たな宿主を見つけます。また、宿主が家屋を引き払った場合には、現在の住処に2~5週間滞在し続け、その間に新たな居住者となった人物を次の宿主として選びます。

SCP-1296-JPは時折、睡眠中の宿主のちょうど頭上に位置する天井部へと張り付き、口を動かして何かを"咀嚼"するような挙動を見せることがあります(以下、この行動を便宜上"食事行為"と呼称)。"食事行為"の後、SCP-1296-JPの消化管内は起源不明の泥や灰、その他多数の老廃物で満たされます。また、"食事行為"が行われる際、各宿主は直前まで悪夢を経験していたことが判明しています。しかしながら、この悪夢は"食事行為"が開始されてから時間経過に従って、徐々に解消されていきます。この際に経験した夢の内容に関して、宿主の大半は"悪夢の原因となる存在を、フクロウが啄んでいる描写を見た"という旨の報告を行っています。

なお、宿主に選ばれる人物の傾向性として、生活環境や慢性的疾患等に起因する睡眠障害・ストレス障害のため、悪夢を頻繁に経験している人物である場合が多く見られます。以上のことから、SCP-1296-JPは"食事行為"を目的として、宿主を選定している可能性が示唆されています。一方、"食事行為"が長期的に行われなかった場合でも、SCP-1296-JPの生存には一切影響がありません。それに加え、消化管内に満たされた各物質は時間経過とともに減少し、今までに排泄行為も観察されていません。そのため、厳密には"食事"とは異なるプロセスである、とする意見が現在では有力視されています。

SCP-1296-JPは20██/██/██、初めてその存在が確認されました。現在までに、日本国内だけで██個体が発見されているものの、その性質のために未発見のSCP-1296-JPが多数存在していると推定されます。現在も未収容個体の捜索に加えて、その出自及び起源に関する調査が継続されています。

追記1: "食事行為"の長期的・連続的な観察を目的として、20██/05/15から3ヶ月の期間で実施された検証に際し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患ったDクラス職員が被験者として選定されました。この検証期間中、SCP-1296-JPは被験者が睡眠を行う度に周囲で"食事行為"を取り、その回数は合計94回にも及びました。これは平常時よりも明らかに多い回数であったにも関わらず、SCP-1296-JPの活動や挙動に限らず、外観的な変化も一切見受けられませんでした。

また、検証完了後の各種検査において、被験者が患っていたPTSD症状の緩和に加え、精神状態の改善が認められました。この状態について、分析官は単純に過去記憶の想起回数が減少した影響であり、SCP-1296-JPの異常性が間接的に症状の改善へと繋がったものと診断しています。この結果を受け、被験者をSCP-1296-JPの異常性に曝し続けることで、症状の更なる改善が見込めるかを検証するため、観察試行の追加申請が行われ、受理されました。

追記2: 20██/11/28、被験者が入眠したにも関わらず、SCP-1296-JPは"食事行為"のために姿を現しませんでした。この事態を受け、家屋内から人員を退去させ、隠しカメラによるモニタリングが行われたものの、平常時のように家屋内を徘徊する姿は一切観察できませんでした。SCP-1296-JP転移の可能性もあり、直接の家屋内捜索はモニタリング開始から1週間後に対応チームによって実施されました。

対応チームは家屋内へ侵入すると同時に、原因不明の悪臭について報告を行いました。この悪臭の元となる地点を調査した結果、SCP-1296-JPが潜伏場所の1つとして利用していた屋根裏の一画が発見されました。この一画は産業廃棄物質を含む大量の泥で汚染されており、これらはSCP-1296-JPの消化管内に出現する物質群と概ね一致するものでした。その後も探索が続けられましたが、家屋内からSCP-1296-JPは発見されませんでした。

分析の結果、泥にはSCP-1296-JPの血液が含まれており、最も古い泥は事態発生の1週間程度前に生成されたものであることが判明しました。その一方で、20██/11/27までの観察でSCP-1296-JPが外傷を負っている様子が確認されていなかったことから、泥及び血液は口腔内から吐き出された可能性が高いと考えられています。しかし、現在までにSCP-1296-JPが消化官内の内容物を吐き出したケースは観察されておらず、その理由についても明らかになっていません。

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