SCP-1315
評価: +12+x

アイテム番号: SCP-1315

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1315はサイト15の安全保管庫に保管します。業務用の小型金庫に収め、この金庫の解錠コードについては█████博士へ申込書を通して申請してください。SCP-1315は直接接触しない限り一切の異常な影響を示さないため、これ以上の収容は必要ありません。

説明: SCP-1315は5.5×4.1インチの標準的なビデオゲーム・カートリッジで、北米版ニンテンドー・エンターテイメント・システム(通称「NES」)専用のソフトです。カートリッジは灰色のプラスチックで製造され、ラベルが貼られていません。カートリッジに同封された取扱説明書によると、このゲームにはプロフェッサー・グールの恐怖の挑戦という表題がつけられ、「1~2人のプレイヤーのためのリアル&ハイリスクアクションゲーム」と副題が付いています。

カートリッジをNESで使用すると黒い画面が現れます。1人プレイまたは2人プレイのモードを選択する単純なメニュー以外は存在しません。このオプションのどちらかを選択してスタートボタンを押すと次の画面に変わり、現在ゲームのコントローラを握っている人物に対してこのゲームをプレイするかどうかの確認をします。「No」のオプションが選択された場合、ゲームはセレクトメニューに戻ります。「Yes」を選択するとゲームは大きなビープ音を鳴らして空白の赤い画面を表示します。この時画面上では何も起こりません。

この時点から「ゲーム」が開始します。ゲームのプレイヤー(たち)は明確に現実世界で発生し、段々と過激さを増していく連続した「挑戦」を受けます。プレイヤーはゲーム中に出現した怪物に追跡されていると報告します。ですが財団の調査の限りでは、「ゲーム」によるこれらの要素はプレイヤー(たち)にしか見えず、その時同じ地域にいる人間に怪物の存在は確認できません。「挑戦」は一連のレベルを通じてプレイヤーを敵対的な生物から逃走させるか戦闘させます。「挑戦」に勝利するたびにゲームはプレイヤーに次の目標を知らせ、更にゲームが続きます。ゲームの説明書には「楽しい時間は永遠に終わらない」と述べられており、どれだけの「挑戦」に勝利すればゲームクリアとなるのか(もしもクリアが可能なら)明記していません。ゲームをプレイしたDクラス職員はこれまでに限界でレベル33へ到達しています。

一旦「ゲーム」が開始すれば、プレイヤー(たち)が勝利するか敗北するまで中断することはできません。NESの電源をオフにすることは単にプレイヤー(たち)がゲームからヒントを得られなくなる事態を招き、ゲーム機を準備したエリアから物理的に距離を取ったとしても、この現象はプレイヤー(たち)の居場所にかかわらず発現します。ゲームは「挑戦」を続けるにつれてより困難になっていき、やがて「あまりに難しい」と報告されるまでの状況に至ります。ゲーム内で敵に捕らえられると、ゲームは終了してプレイヤー(たち)は消失します。ゲームに敗北した瞬間プレイヤー(たち)がどこへ連れ去られるかについては未だに不明です。

追加資料

実験ログ1315-1
ゲームの内容はスタティック1で、その後のプレイの最中も変化しないと見られています。異なるプレイヤーが特定のレベルで似通ったイベントが発生したことを報告しました。しかし、いくつかのランダム要素がわずかな変化という形で観察されました。

実験ログ1315-2
その異常性の起源と範囲を確認するために複数の実験をSCP-1315に対して行いました。

歴史: SCP-1315は1986/04/11、███の█████████に存在するコンピュータ&ビデオゲーム店から回収されました。 この店は従業員がSCP-1315を破壊しようとした際に全焼しており、数日前の休業期間中に従業員とその友人1名がSCP-1315をプレイしていました。この従業員は█████████市警に逮捕され、拘置されました。当番の警官の報告書によると彼は監房から釈放されていないにもかかわらず姿を消し、20██/██/██現在も未だに行方不明です。同ビデオゲーム店の他の従業員が面談を受けましたが、彼らの誰もSCP-1315やその入手経路について全く知らないことを証言しました。

取扱説明書からの抜粋
回収の際にSCP-1315のカートリッジに同封されていました。

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