SCP-1328
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1328.png

合衆国テネシー州内のSCP-1328の位置を示す図。

アイテム番号: SCP-1328

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1328の影響を受けている領域は、SCP-1328影響者の出現を厳格に監視します。発見された対象者は勾留し、記憶処理を施し、本来の居場所へと戻します。時間的なズレに関してはケースバイケースで対応してください。

SCP-1328出現事象の目撃者にも記憶処理を施します。SCP-1328の異常特性が地方自治体に報告された場合、潜入している財団エージェントが報告を揉み消して全関与者に記憶処理を施します。影響を受けた文書はサイト-77の異常文書アーカイブ内に格納されます。

説明:

改訂予定、補遺を参照せよO5-2

SCP-1328はアメリカ合衆国テネシー州東部の、1784年8月から1785年12月まで”フランクリン国”として知られていた地域に影響を与える現象です。この地域は前述の期間以降に消滅し、少なくとも1866年までは異常な性質を表していませんでした。

時折、地図・書籍・その他の地図を掲載した文献が、SCP-1328を別な国家の一部としてリストアップし、それらの地図に”余分な州”として追加します。これらの地図はSCP-1328を該当の国家に地理的には接続せず、あくまで合衆国内における地理的な位置を保ちます。SCP-1328の影響を受けた文書は、通常、この地域がどれほど国の文化史にとって重要な一部だったかについての詳細を記述します。これら文書を読む人々はその状態と歴史を確信し、多くの場合、可能な限り多くの人に文書を見せてSCP-1328の影響を拡散しようと試みます。

影響を受けた人物は自身をSCP-1328の住民として考え始め、陸路でそこを訪れようと試みます。対象者は、本来どれだけSCP-1328から遠い場所にいようと、出発から2-3時間で該当する地域の都市の1つに到着します。影響を受けた人物の観察では、彼らとその運転する車両(形状問わず)が突然真下に出現した割れ目へと落下し、続いてSCP-1328に出現する事が示されました。

違う国の影響者同士が遭遇した場合、SCP-1328の影響は混乱と怒りを引き起こす可能性があります。影響者はSCP-1328を係争中の領土として述べ、彼らの国家は領土権に関して他国よりも強い主張を有していると主張します。この効果は地域的な対立へと繋がり、SCP-1328影響者は、また独自の観点から紛争を行う別の影響者を終了しようと試みます。これは収容に先立ち、小規模なゲリラ紛争へとエスカレートしています。

SCP-1328は1866年、”全米確保収容イニシアチブ(ASCI)”として知られる財団の前身組織によって発見されました。当初これは移動に伴う異常性と考えられ、影響を受けた人物は自宅へと返されました。対象者の帰還後、インタビューが行われて異常な影響が確立されました。1887/8/17の時点でSCP-1328は収容され、全米確保収容イニシアチブからの継承に続いてSCPオブジェクトとしてEuclid分類となりました。

補遺 オリジナル文書

品番 1866-098

分類タイプ: 地理的 / 非脅威的

ASCI収容プロトコル: 領域の内部で発見された全男女は便宜上彼らの住居へと戻し、外国人の場合は地元の治安判事に不法滞在者として引き渡す。現象に関する報告は追加研究のため我々のアーカイブに収集する。

説明: 現象1866-098は、テネシー州東部の計12の郡に影響を与える現象である。時折、合衆国或いは世界の他国における別な地域の人々が領域内に出現し、此処は自国の一部であると主張する。混乱が一度収まると、彼らは通常辿り着いた時と同じ方法で家に帰還を試みるが、不可能である。最初に発見された際、ヘッセン人20名以上、ブリテン人1名、チェロキー族インディアン1名が此処に居住していた。この影響の更なる観察は進行中。

補遺 SCP-1328の影響を受けた人物のプロフィール

対象者の説明: 65歳・白人男性。

本国: カナダ

SCP-1328知覚: 対象は、SCP-1328はカナダが1812年の戦争で勝利した際に獲得した領土であり、領土内に住むアメリカ人はノースダコタ州からの不法移民であると考えていた。繰り返し地元警察に隣人を通報しようと試み、数多くの嫌がらせ行為を開始。クラスC記憶処理を施され、帰国した。

対象者の説明: 22歳・ヒスパニック系男性。

本国: エルサルバドル

SCP-1328知覚: 対象はSCP-1328を裕福な市民が多く居住する母国の一地域であると知覚しており、親戚を訪ねるつもりだったと主張。詳しい調査の結果、他にもエルサルバドル国民が数名SCP-1328内に居住していたことが判明した。全ての対象者は勾留され、クラスC記憶処理を施されて帰宅した。

対象者の説明: 19歳・アフリカ系男性。

本国: ソマリア

SCP-1328知覚: 対象は侵略者として振舞い、SCP-1328に侵入して、所属する民兵組織の補給品を取得しようと試みた。SCP-1328は対立グループに占領された母国の一部であり、この地域における権力を不安定化させるつもりで行動したと主張。対象は現在財団職員による勾留下にあり、帰還させるべき場所の決定待ち状態である。

対象者の説明: 40歳・白人男性。

本国: プロイセン

SCP-1328知覚: 初期収容中に発見されたこの対象者は、プロイセンの陸軍将校であるように思われた。ASCIによって影響者と判断され、地元の法執行機関に身柄引き渡しとなる。これ以前の状況を裏付ける情報は発見されていない。ドイツ側の記録によると、彼の書斎は製図道具・地図・旅行用品で埋め尽くされており、彼自身は亡命者として報告されていた。

補遺: 民兵組織”正規同盟団(Regular Alliance Troupe)”の指導者、マイケル・センによるスピーチの抜粋

…アメリカの、カナダの、北朝鮮の、メキシコの、シーランドの、そしてバイエルンの腐った同盟による我らが領土への侵略行為を、我々は軽く捉えはしない! 彼らは我々の主権を侵す世界の恥だ! フランクリン国は、先祖の初めまで遡る、我々の文化史の一部なのだ! 先祖は建国のために遥々旅し、汗水流し体に鞭打って大規模な地下高速道路を創り上げた! 彼らが大西洋の下を通り抜けて我らの領土に上がり込み自分たちのものだと言い放つのは、顔に平手打ちを食らわすも同然の行為! 他国から齎されるこのような状況が更に悪化するようなら、それは負の結果を招くことになるだろう、場合によっては国連に問題解決を訴える事も…

センと彼の部下にはクラスB記憶処置が施され、放送の全コピーは抑制されました。ソーシャルネットワークサイトで放送に曝露した[編集済]の街の民間人546人にクラスC記憶処理が施されました。加えて、”赤き俳優劇団(Red Actors Troupe)”に属すると特定されたSCP-1328に位置する家屋数軒が取り壊されました。この場所でSCP-039の1個体が発見されました。

補遺: 2016年11月2日、SCP-1328に影響を受けた全ての被験者は、彼らがロシア連邦の市民であったという幻覚を発症し始めました。この考えを記憶措置で変化させることはできていません。さらに、影響を受けた多くの被験者は認知不一致の兆候を示しており、不規則で予測のつかない行動を見せています。

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