SCP-1329-JP
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アイテム番号: SCP-1329-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1329-JP-A及びSCP-1329-JP-Bは両個体が接触した状態でサイト-81██のタイプC中危険度生物収容室に収容し、週に1度、それぞれに100g程度の食肉を与えてください。両者の分離を伴う実験にはセキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可が必要です。分離状態の継続時間は1回の実験につき30分以内にとどめてください。

説明: SCP-1329-JPは肉によって構成された粘性の高い不定形の生命体です。財団は2体のSCP-1329-JPを収容しており、それぞれSCP-1329-JP-A、SCP-1329-JP-Bと指定されています。SCP-1329-JPの組織の構成は概ねヒトの筋組織及び脂肪と一致しています。眼球や脳・神経が存在しないにもかかわらず、周囲の状況を把握しているように行動することが可能です。知性があるようなふるまいを見せますが、現在まで意思の疎通には成功していません。

SCP-1329-JPは自身に接触した有機物を吸収し、その一部を自身と同じ組織へと変質させて取り込みます。基本的には元の有機物の体積の約40%を取り込みますが、例外としてSCP-1329-JP組織はほぼ100%を取り込むことができます。この際、一部の有機物を取り込んだ場合に体の一部が隆起するような反応を示すことが判明しています。この反応は一般的に食物とされるものを取り込んだ際によく現れ、例外としてSCP-1329-JP組織及びヒト筋肉組織を取り込んだ際に特に強い反応を示します。現在SCP-1329-JP-AとSCP-1329-JP-Bは互いに接触した状態を維持しており、同スピードで吸収・同化をおこなっています。このため、両者の体積は緩やかに減少し続けており、財団はSCP-1329-JPの消失を防ぐため、定期的に食肉を与えることで体積を回復させています。

SCP-1329-JPは常に互いに接触することを目的として行動しているようです。強制的に分離させた場合、壁等で隔てられている場合であっても不明な手段で相手の位置を把握し、その方向へ移動します。分離状態が長引くと行動が狂暴化し、障害物を破壊して相手のところへ到達しようとします。この時の破壊能力は高くありませんが、さらに分離状態が継続すると体組織が崩壊し始めます。

SCP-1329-JPは京都府京都市の廃墟にて肝試しをおこなっていた一般人が発見し警察へ通報、財団へと引き継がれて収容へと至りました。発見場所には複数の医療器具が放置されていましたが、持ち主の特定には至っていません。

SCP-1329-JPの組織に対するDNA検査の結果、SCP-1329-JP-Aは京都府京都市在住の開業医であった平坂誠一氏、SCP-1329-JP-Bは██大学の研究者である白木美代氏のDNAとそれぞれ大部分が一致しました。両氏はそれぞれ同時期に行方不明となっており、家族より捜索願が出されていました。

財団による調査で、平坂誠一氏及び白木美代氏はGoI"石榴倶楽部"の元構成員であり、それぞれ"橋詰"、"東条"の偽名で活動していたことが判明しました。両氏の自室に残されていた日記やメール、関係者へのインタビューによると、両氏は石榴倶楽部の会合で出会い意気投合し、交際を行なっていたようです。

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