SCP-1350
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一次ドームと直近のDクラスドームの空中写真、1963/11/02撮影

アイテム番号: SCP-1350

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1350は収容エリア-52に収容されています(-8█° █' ██.████", -1██° ██' ██.████")。無許可で収容エリアから50km以内に接近した人物は、デルタ事象の可能性を阻止するために発見され次第終了されます。ペンギン科(Spheniscidae)のコロニーやその他の生物は、収容エリアへの接近を阻止するために監視・誘導されます。

収容線路アルファ/ベータと個々の回転プラットフォームの保守点検は1日2回実施されます。保守作業に直接関わらない現地職員は常に一次ドーム内で待機します。SCP-1350の観察はカメラとモーションセンサーに限られています。収容の引き延ばしを目的とするデルタ・アウトブレイク事象の発生時を除き、職員が直接SCP-1350を観察することは決して認められません。可能であれば、一次ドーム内に同時に居る職員の人数は研究者5名・Dクラス職員2名までに制限されるべきです。

12ヶ所のジオデシック・ドームが直径300mの円に沿って配置され、各ドームは並行する2本の地下線路で一次ドームと接続されています。各ドームには化合物イオタ1を処方されたDクラス職員1名が収容され、頭部がどの方向にも10°以上動かないように設計された回転プラットフォームに拘束されます。運用中の各ドームの内部は完全に暗くなります。

SCP-1350が現在の閾値C2を越えた時点で最も遠距離に位置するDクラス職員3名を除き、全てのDクラス職員はSCP-1350の現在地に対して180°の角度を維持しなければいけません。SCP-1350の現在のターゲットは識別され、SCP-1350が閾値Cを越えるまでSCP-1350を注視し続けなければいけません。光センサーとモーションセンサーでSCP-1350の位置を常時特定し、それに応じてDクラス職員の向きを調整します。輪番制で1時間ごとに1人のDクラス職員を交代させ、引き続き収容への適合性があるかを検査し、必要に応じて入れ替えます。

予定外のデルタ事象が発生した時は、直近のDクラス職員2名にSCP-1350を注視させ、彼らのドームを速やかに収容線路ベータから降下させて収容線路アルファへ移動します。Dクラス職員両名はSCP-1350が本来の光度に戻るまで収容線路アルファを移動し続け、必要に応じて速度を変更することによってSCP-1350との距離を一定に保ちます。

1ヶ月に1回、カッパ事象を阻止するために、デルタ事象を起こすことが許可されます。

SCP-1350が一次ドームを侵害した場合、デルタ事象の可能性を制限するために、その時点での居住者全員が即効性の神経毒で終了されます。再収容は北へ20km離れた二次ドームが行います。一次収容施設へのDクラス職員の再補充と、収容線路アルファへの再収容は可能な限り早急に達成されなければいけません。デルタ事象が15日間に10回以上発生した場合、直径12kmの円に沿って配置された二次Dクラスドーム群が運用されます。

二次ドームが侵害された場合、収容施設を再確立する時間を稼ぐために、SCP-1350は収容線路ガンマを経由して発射サイト-52-aへ誘導され、手順ガンマ-12が実行されなければいけません。太陽系を通過するSCP-1350の経路を監視して、将来的な再突入ポイントを割り出す必要があります。

説明: SCP-1350は起源不明の浮遊移動する光点です。SCP-1350が発する光は既知の如何なる物質にも反射されませんが、生命体や感光装置による知覚は可能です。SCP-1350とその光は、密度や不透明さに関係なく、既知のあらゆる物質を透過します。SCP-1350は体重が2488グラム以上の生物をターゲットとして緩やかに加速します3。SCP-1350は、第一にその生物によるSCP-1350への直接観察の維持、第二に生物との近接度、そして第三に生物の体重に基づいてターゲットを選定します。状況が変化し、より基準に合致した別な生物が現れると、SCP-1350は移動を停止して即座にターゲットを変更します。

ターゲットに到達したSCP-1350は、ターゲットの脳へと移動します。この時点でターゲットの生命徴候は即座に停止します。影響されたターゲットの体重に関係なく、SCP-1350はその体積、基本速度、外見上の光度を即時かつ正確に22.7%増大させます — これは“デルタ事象”として分類されます。SCP-1350の成長は追加のデルタ事象が発生するごとに指数関数的に進行します。

これらの属性は、SCP-1350の最小外見直径が0.5cm、最低基本速度が4kph、最低外見光度が~25,000cdに達するまで1日あたり~1.14%の割合で直線的に減少します。この状態が24.2日以上続いた場合、SCP-1350は最低3回のデルタ事象が発生するまで直接観察基準に影響されなくなります — これは“カッパ事象”として分類されます。

現在の収容プロトコルを通して、SCP-1350は直径0.5cm - 1cm、外見光度~25,000cd - ~200,000cdに維持されています。大きさ、速度、光度の上限はまだ確認されていません。観察された最高値(直径2cm、327kph、~1,650,000cd)は1957年の事象1350-27で発生しました。

補遺1350-01:

SCP-1350の起源は不明ですが、チーム███-58は出現後のSCP-1350が遭遇した最初の生物集団だった可能性が濃厚です。[データ削除済]。この速度では収容が不可能になります。それに続く体重2488グラム以上の全生命体との接触は、現時点の推定によれば[O5クリアランスのみ、文書1350-K参照]

SCP-1350が発見地点に至るまでの経路の調査は、現在までのところ実を結んでいません。しかしながら、[データ削除済]。観測所はこの現象を観測しないように指示されます。

事象1350-14と1350-79はSCP-1350のパラメータ試験を試みる行為の危険性を証明しています。SCP-1350に関する実験は今後禁止されます。

SCP-1350が海洋の200km以内に接近する事態は如何なる代償を払ってでも阻止しなければいけません。

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