SCP-136-JP
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アイテム番号: SCP-136-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-136-JPはサイト-8141内の標準人型収容室に収容します。SCP-136-JPには2週間に1度、通常の健康診断、ストレス診断を行ってください。診断の結果やSCP-136-JPの自傷行為などこれ以上の保護が難しいと判断された場合のみ、サイト管理者にSCP-136-JPによるサイト8141内の職員用食堂の調理場またはDクラス職員食事専用調理場の使用許可の申請を行ってください。許可が下りた場合、SCP-136-JPには3名以上のレベル3職員の監視の下、どちらかの調理場の料理責任者としてレベル0職員の資格が与えられます。レベル0職員としての取り扱いは「職員辞令書-136-JP」を参照してください。

現在定期的な実験は行われておりません。SCP-136-JPのストレス軽減のため、新たな実験の申請は許可されています。████博士かレベル4職員に申請してください。ただし既に実験で食材として使われたもの、特に賞味期限のきれた食品や食材の使用は充分な記録が取れているため認められません。

説明: SCP-136-JPの外見は辮髪に細長い口髭を蓄えた中肉中背の初老の東アジア人風男性です。ただしSCP-136-JPを一目見たときにそれを見た対象が中国人の外見的特徴のイメージを持っている場合に限り、モンゴロイドの区別が付かない場合でもSCP-136-JPを直感的に中国人だと感じます。これはSCP-136-JPが対象にミーム的影響を与えているものだと思われますが、確かな原因はわかっておらず現在調査中です。使用言語は四川語訛りのある中国語、日本の創作物などで用いられるステレオタイプの協和語です。SCP-136-JPは中国四川省████の出身であり、そこにある████と言う料理屋で四川料理を学んだと主張しています。しかし現在のところどの記録をあたってもSCP-136-JPの戸籍や出生記録、該当する料理屋は発見できていません。日本で自身の店を開く以前の公的記録は残っていないことになります。

SCP-136-JPの特異性は食材を調理するときに表れます。有機物・無機物を問わず、SCP-136-JPが食材として調理することで口にして問題の無い料理となります。完成した料理を検査してみると、その中に食材として使われたものが入っていることがわかります。それらが人体に害のあるものであっても食べたことによる影響を与えません。これは料理を食べる対象が特定の食材に対しアレルギーを持っている場合でも同様でアレルギー反応を起こしません。しかし一部の物品に対し例外が存在します。調理をすることは可能ですがそれらを食べた対象は原因不明の食中毒をおこし、嘔吐、腹痛、下痢などの症状を訴え著しい衰弱状態に陥り最悪の場合、死亡します。SCP-136-JPはそれらを食材として利用することを一部例外を除き、拒否します。現在それらの物品に対する共通点を調査中です。

料理はSCP-136-JPの得意とする四川料理に限らず、SCP-136-JPが通常の食材で作る知識を持ってさえいれば和食、洋食などの種類は問いません。味に関しては食べる対象の趣味嗜好にかかわらず「辛いがうまい」という結果が出ています。ただしこれは四川料理に限るようでそれ以外の料理の場合は素材の味がそのまま生かされている場合が多いようです。

金属やプラスチックなども特に力を入れる様子も無く、通常の食材を扱うように包丁を入れたり、こねるなど調理をしている様子が実験で確認されました。収容された当初、SCP-136-JPをSCP-136-JP-A、店で使用していた包丁や中華鍋などの調理器具をSCP-136-JP-B群と分類していました。SCP-136-JPの能力がSCP-136-JP-B群を使用しなくとも発現することや、SCP-136-JP-B群と通常の調理器具との差異はないことが調査により確認されました。現在SCP-136-JP-B群とされていたものはAnomalousの指定を受け、サイト8141の備品として使用されています。

199█年6月大阪府████市内においてフロント会社で情報収集を行っていたエージェントが「どんなものを持っていっても料理にしてくれる中華料理店がある」という噂を聞き調査しました。来店してみたところ実際に客が持ち込んだ使い古されたラジオカセットを食材にして料理を提供しているSCP-136-JPを発見し、その日の営業終了後、回収されました。SCP-136-JPが行っていた調理は手品だったという噂と食中毒が発生し閉店したというカバーストーリーを流しました。現在店舗だった場所には某ラーメンチェーン店が営業していますが異常は確認されていません。

補遺1:以下の実験記録は初めて食中毒が起きた際のものです。それ以前の同一のDクラス職員が対象となった実験記録も時系列順に記載しています。

補遺2:食中毒が発生した物品のリスト

物品 該当実験記録 備考
こたつ 136-JP-18-ほ 食中毒の発生した初の事例
懸賞付き自販機 136-JP-24-ろ
弓道の的 136-JP-25-い 的紙と木枠を別々に調理したところ発生しませんでした 
199█年末ジャンボ宝くじ7等に当選したくじ 136-JP-28-い ████博士の私物。はずれくじでは発生しませんでした
うる星やつら単行本1巻 136-JP-41-は SCP-136-JPから拒否はありませんでした。他の物品と違い何故拒否しなかったのか現在調査中です

現在更なる調査のため1等当選くじの持込を待っています。
かならず実験に使用し、私的利用しないことをここに誓います。—████博士

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