SCP-1385
評価: +6+x

アイテム番号: SCP-1385

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1385は試験時以外は標準的なSafeクラス収容ロッカーに保管してください。全ての試験は少なくとも1人のレベル3主任研究員によって承認されるべきです。SCP-1385を装着する全ての被験者は、あえて甲殻類アレルギーを持つ人物での試験を行う場合を除いては、甲殻類アレルギーの検査を受診することが推奨されます。

説明: SCP-1385は直径19ミリメートル、質量約1.4グラムのコンクリート製の指輪です。ポリウレタン樹脂によるコーティングがなされており艶やかな質感を有しますが、ヒビや気泡の形で表面に多くの破損が見られます。

生きている人間がSCP-1385を自身の体に装着したとき、例外なくSCP-1385の異常性が顕在化します。最も即時的で明らかな影響は、被験者の足が接触した全ての表面部分に、十分に成長したSilybum marianum(マリアアザミ)が自然発生的かつ瞬間的に出現することです。これは被験者がいかなる靴を履いた場合も同様です。Silybum marianum特有の棘のために、歩行時における絶え間ない被験者の足への軽い傷や、強い不快感が引き起こされます。

SCP-1385の二次的影響は、それらが観察されるまでに要する時間の長さと、それらの発現に必要とされる特定の条件のために、即座に顕在化するわけではありません。最初に見られる二次的影響は、被験者の毛髪の急速な成長です。SCP-1385と接触をしたちょうど3日後には、髪の成長は1メートルを超えます。被験者が自身の毛髪を意識的にコントロールできるようになった後、毛髪は網目状のパターンを形成します。これらの“網目”は、被験者が日頃は手で扱うであろう物体を持ち上げるために使われます。網目の形状を保つ力、そして被験者が自由意志でそれらを扱うことを可能にしているものの正体は現時点では判明していません。

最終的に、SCP-1385の影響下にある被験者は、アカザエビ科及びウミザリガニ科(Clawed Lobsters)1のいくつかの種に原因不明の影響を与えます。影響を受けた標本は、自衛本能を無視して常時被験者への接触を試みます。試験において被験者は、接触を断つ前に窒息死しました。この影響は、被験者が何匹かの標本とともに水中に沈められている場合に、より容易に観察されます。

補遺1385-A: SCP-1385は20██年4月22日に、███████の放棄された倉庫内で発見されました。倉庫は、後に██████ ███ ███████であると特定される未知の人物によって、見たところ住居として使用されていました。███████は4月19日の数日前には倉庫から消えていましたが、彼の備品や財産の大部分をそのままの形で倉庫に残していました。備品は、科学機器から宗教的な道具に至るまで、高度に精選されています。特筆すべき物体は次のとおりです。

  • アルゴンイオンレーザー1つ
  • トールの鉄鎚の魔除け1つ
  • SCP-███についての3つの事実を含む冊子1つ
  • 紅茶キノコ34リットル
  • 未知種の脊椎3つ。DNA分析による特定は成功していません
  • SCP-1385の寸法とほぼ等しい42の指輪の断片

補遺1385-B: ██████ ███████による300ページの記録が、SCP-1385の回収地点で見つかりました。249のページが書き込み、スケッチ、またはその両方を含み、残りは全て白紙です。以下はその記録からの注目すべき抜粋です。

ページ1:

1日目
今日、俺はかつて試したこともないようなあるモノを作り始めた。俺はそいつをやってのける自信があるが、もしそいつを台無しにしてしまい、またイチから始めなきゃならなくなったときのために、十分な物資は確保しとかなきゃならない。もうすぐ俺は、魔法の指輪の傍でかなりの時間腰を下ろさなきゃならなくなるだろう。俺がそいつを奴らに見せたときの奴らの表情が待ち遠しいことだ。

ページ134:

24日目
今、俺は段々と近付いてきていると思う。最後に作った指輪は相変わらずの失敗だったが、少なくともそいつは俺の耳垢をウジムシに変容させるようなことはなかったようだ。そいつは玄武岩球の配置と何か関係があったんじゃねえかと思う。 注:もしアンタがアドバイス通りにしてもフェニルアラニンに接続できない場合は参考にしてくれ。

ページ222:

47日目
本当に苛立たしい。待ち望んできた効果が出てくるとは到底思えない。何がダメなのか分からねえし、うまく行くはずなんだが。全部教えられた通りに設定してある。レーザー、頭蓋骨、ヘリウム-3、全部あるべき場所に寸分の狂いもなく配置されている。夜になったらそいつを呼び出して、明日には記録2を見直そう。

ページ249:

クソッタレが!

補足:この記録はページの見開きいっぱいに書かれていました。

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