SCP-1392-JP
評価: +62+x
blank.png
hikouki1.jpg

SCP-1392-JP実例(民間人撮影)

アイテム番号: SCP-1392-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1392-JPを完全な状態で収容することは困難です。SCP-1392-JPの発生が確認された場合、財団基地より攻撃機が発進し、機銃狙撃にて頭部を破壊することでSCP-1392-JPを終了します。無力化されたSCP-1392-JPはサイト-11に収容されます。

SCP-1392-JPの無力化に成功した場合、航空機の乗客全員に記憶処理を施し、航空機の到着予定地で開放してください。

説明: SCP-1392-JPは道化師の外見的特徴を持つ人型実体です。身長などの身体的特徴は出現する個体毎に異なり、衣装やメイクにも個体差が存在します。SCP-1392-JPはフライト中の大型旅客航空機の翼上に出現し、その場でジャグリング等のパフォーマンスを行います。この際、SCP-1392-JPやパフォーマンスに利用される物品は物理法則から解放されており、航空機の翼上から吹き飛ばされることはありません。また、SCP-1392-JPが出現する瞬間を観測した例は存在しません。

SCP-1392-JPは任意の物品を出現させることが可能であり、多くの場合銃火器などの凶器を出現させます。この凶器は前述のパフォーマンスに利用されます。SCP-1392-JPはパフォーマンスを意図的に失敗し、事故を装いながら凶器で翼やエンジンを攻撃します。ただし、この攻撃は航空機の機能に大きな影響を与えることはありません。SCP-1392-JPは10分間程度攻撃を行った後、航空機のエンジンに飛び込みます。SCP-1392-JPを吸い込んだエンジンは程なくして爆発し、翼を大きく損傷させることで結果的に航空機を墜落させます。無力化に成功したSCP-1392-JPを解剖した所、体内からは大量のTNT爆薬が確認されており、エンジンの爆発はこのTNT爆薬が起因と結論付けられています。

SCP-1392-JPの身体的特徴と遺伝子情報は、出現した航空機の乗客の1人と一致します。この乗客には”家族関係のある人物と同乗している"という規則性が発見されています。SCP-1392-JPの無力化に成功した際に、この人物を機内から発見することが出来ないため、この人物はSCP-1392-JPと同一人物と結論付けられます。機内から翼上へ脱出した方法や、異常性を獲得するプロセスについては調査中です。

墜落した航空機より回収されたスマートフォン内蔵データを復元した所、複数件の映像記録の入手に成功しました。これまでに復元された映像記録には不審な機内放送が録音されています。以下はその実例です。

  映像記録-1392-JP-5

付記: スカイウォーク社1SA202便墜落事件の際に回収された映像記録。エコノミークラス右窓側7列目の右翼に最も近い位置より撮影されたものであり、映像記録は短いもののSCP-1392-JPを撮影した映像記録の中では最も鮮明な映像と評価されています。


<再生>

[翼上に出現したSCP-1392-JP出現の影響で乗客全体に錯乱している様子が映し出される]

[映像がSCP-1392-JPにフォーカスされる。SCP-1392-JPがスマートフォンを耳に当てている様子が撮影される]

機内放送: レディースエーンジェントルマン。これからご覧いただくのは高度3万フィートで行われるピエロのジャグリングショー。

[SCP-1392-JPが自動小銃を出現させ、自動小銃を客席に見せつけるように振る舞う]

機内放送: このライフルでジャグリングだ。さあご注目。

[SCP-1392-JPがスマートフォンをしまう。]

[SCP-1392-JPが踊りを交えながらジャグリングを開始する。自動小銃が暴発し、エンジンが銃撃される]

[撮影者を含める乗客がパニック状態になり映像が大きく乱れる]

[撮影者がスマートフォンを落とし、画面が暗転する]

機内放送: おおっと、失礼。気を取り直してもう一度。

[乗客のパニックと銃撃の音声が続くため中略]

[軋むような異音]

機内放送: ハハッ。ごめんごめん、お楽しみいただけけたかな? ではショーはここまで、皆さんお別れごきげんようさようならー。

[爆発音]

[暗転状態から映像が回復し、空中に舞い上がった乗客などが確認される]

<終了>

この映像が発見された当初は、SCP-1392-JPが機内放送をスマートフォンを用いて音声を出力していると推測されていましたが、SCP-1392-JPへ変容した人物を特定した上で声紋照合を行った結果、機内放送とSCP-1392-JPに変容した人物は異なる人物であることが証明されました。また、読唇術を用いた解析を行った結果、SCP-1392-JPの唇の動きと機内放送が一致しませんでした。SCP-1392-JPは自身が爆発することを伝える発言や助けを求める発言を行っていることが判明しています。機内放送を行った存在の特定には至っていません。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。