収容プロトコルに基き、対ミーム処置”クロックムッシュ”を起動します……
アイテム番号: Safe
オブジェクトクラス: SCP-1403-JPはボタン電池を外した状態で4*4*4mの収容エリア内の中央に配置されたケース内に保管されます。現在SCP-1403-JPの実験は凍結されています。本報告書の閲覧時にはBクラス記憶処理が必須であり、対ミーム処置”クロックムッシュ”の制御下に置かれます。
特別収容プロトコル: SCP-1403-JPは青色に塗装されたボタン電池式の腕時計です。2針式の極めて簡素な造りでメーカー名等は記載されておらず、各所に軽度の擦り傷が確認されています。SCP-1403-JPの装着者及び装着者近辺約3m以内に存在している者は順番付けされた行動及び記載した内容に対してのずれを生じさせ、SCP-1403-JPの情報を記載した文章は本来の項目欄とその内容にずれが生じるものと予想されます。人物に対しての影響は行動後に他者から指摘されるか映像記録等によって行動の異常性を自覚するまで続き、Bクラス記憶処理によって影響は完全に消失する事が確認されています。
SCP-1403-JPは200█年4月██日、大阪府内の高校で行われたマークシート式の学力テストにおいて当時の保有者及びその周辺の生徒12名が「問題の項目欄が無い」との質問を担当教師に対して行った事、及び全員の解答欄にずれが確認された事から影響が感知され、その後保有者の問題行動が多数見受けられた事から影響源の特定及び回収、カバーストーリー「置き引き」が流布されました。発見当時は実時間より約5分進んだ時刻に調節されていました。
後の調査においては上記の現場で影響下にあった生徒12名は指定された3年4組の教室ではなく3年3組の教室内にて学力テストを受けていた事が発覚し、当時校内に存在していた全生徒及び関係者に対して記憶処理、カバーストーリーの流布が行われました。
追記:
実験記録-01
被験者:
実施方法: D-1403-JP-1
結果: SCP-1403-JPを装着した状態で1~3の番号が割り振られた籠の中に同じ番号が記されたボールをそれぞれ入れさせる。
分析: D-1403-JP-1は1番の籠に2番のボールを、2番の籠に3番のボールを入れた後「1番の籠が見当たらない」と回答した。監視員の指摘に対して「何で気付かなかったんだ?」と疑問を述べながら、棚の番号と合致するボールを入れ直した。
他人から指摘される事で異常性は弱まるか消失すると思われる。
実験記録-D-1403-JP-1
被験者: SCP-1403-JPを装着した状態で赤、青、緑色にそれぞれ塗装された籠の中に同じ色で塗装されたボールをそれぞれ入れさせる。
実施方法: D-1403-JP-1は赤色の籠に青色のボールを、青色の籠に緑色のボールを入れた後「赤色の籠が見当たらない」と回答した。
結果: 指示を受けた直後監視員に対し「赤青緑の順だな?」と問いかけ、監視員が肯定した事で何かしらの影響があったと思われる。
分析:
実験記録-02
被験者: D-1403-JP-1
実施方法: SCP-1403-JPを装着した状態で赤、青、緑色にそれぞれ塗装された籠の中に同じ色で塗装されたボールをそれぞれ入れさせる。籠の位置はそれぞればらばらに配置し、全ボールは入室後同時に実験エリア内に放り込まれる。
結果: 開始時D-1403-JP-1は実験エリア内に入室しておらず、エリア外に配備されていた警備員によって確保された。インタビューにおいては「入れと指示されていない」との回答を得ている。
分析: これもSCP-1403-JPの影響によるものだろうか。既にD-1403-JP-1に対しては再雇用処置を済ませており、これ以上の情報は得られなくなってしまった。
実験記録-05:
被験者:エージェント・蓼上
実施方法: SCP-1403-JPを装着した状態で赤、青、緑色にそれぞれ塗装された籠の中に同じ色で塗装されたボールをそれぞれ入れさせる。籠の位置はそれぞればらばらに配置し、全ボールは入室後同時に実験エリア内に放り込まれる。
結果: 問題無くそれぞれの籠の中にボールを入れる事に成功した。
分析: 明確な順番を割り振らない限りは、影響は起きないのだろう。
追記: 後のエージェント・蓼上のインタビュー及び映像記録を確認した結果、実験エリアの手前に存在する通路上で実験が行われていた事が発覚した。
もしかしたら影響範囲が予想以上に広いのか、広がっているのかもしれない。これ以上の実験は凍結する。
実験ログ-SCP-1403-JP
SCP-1403-JPの実験後、確認された限り収容エリア及び実験エリア内から周囲約40m以内に存在していた・今報告書を閲覧した財団職員がこれまでにおいて、
- オブジェクト実験の為使用予定だった実験エリアと実際に使用した地点のずれ、及びずれに基く小規模な収容違反
- 実験に使用した、使用する予定だったDクラス職員の誤移送
- 部屋を間違えた事による施設内でのセクシャルハラスメントに該当する行為・セキュリティクリアランスレベルに違反する行動
作戦予定時刻の1日前に要注意団体の関与が疑われる施設に単身で突入
等の異常行動が確認されました。追加調査の結果報告書を閲覧した対象にも軽度の影響が発生する事、Bクラス記憶処理によって影響が完全に消失する事が判明し、収容プロトコルの改訂、当報告書に対するミーム処置が施行されました。
正常に起動しました。注意:当報告書はミーム的影響を受けており、長時間の閲覧は推奨されません。今報告書閲覧終
了の際は必ずCクラス記憶処理を受けて下さい。閲覧してある程度の時間が経過した場合、記憶処理を受けても影響が残存する
説明: 事が確認されています。