SCP-1404
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SCP-1404

アイテム番号: SCP-1404

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1404は標準封じ込めセルに設置されたテーブルの上に置かれます。SCP-1404は1日に1回以上、それが可能なスタッフメンバーにより5分間以上観察されねばなりません。

説明: SCP-1404は2つのアイテムで構成されています:樹脂製に見える直径15cm高さ7cmで容量715mlの黒いボウルと、ステンレス製に見える長さ16cmのスプーンです。いずれも製造場所や製造年月日を特定できる外見的特徴を有していません。

いずれかのオブジェクトが一般的に食事をする場所ではない環境に置かれた場合、オブジェクトは食事をするのに相応しい場所に向けて自身を移動させます。この移動の手段は判明していません。障害物がない場合、オブジェクトは最も近いテーブル状の平面に向かって最短距離を時速20mで移動します。テーブルに向かう直線状に障害物が存在した場合、オブジェクトは自身を擦り付けることで障害物を摩滅させ、貫通して直進します。このときオブジェクト自体は損傷しません。SCP-1404はこの他に、壁をすべり降りたり、すべり上がったり、換気システムに侵入したり、直径1cmのロープを渡ったり、30mの高さから損傷無しに落下したことが確認されています。テーブルに到着したSCP-1404は脚または側面をすべり上がり、テーブルの手前から見て10cm、左右から見て中央の位置で静止します。スプーンはボウルから右に6cmの位置に、テーブルの手前から見て垂直な向きで静止します(SCP-1404の挙動に関するさらなる情報は、実験記録1404-Aおよび実験記録1404-Bを参照してください。)

未知の手段により、ボウルは5分ほどかけて自身をミルクで満たします。透明な気密容器内で実験したところ容器内の気圧が上昇したことから、ミルクは未知の外部発生源から持ち込まれていることが示されました。ミルクが472mlに達すると、ミルクの中からアルファベット文字のシリアルが浮かび上がり、文章を形作ります。文章の意味は漠然としていますが、内容は常にネガティブかつ多くの場合は脅迫的で、”我々(we)”に言及することもあります。ボウルを空にすると前回同様のミルクとシリアルの出現プロセスが開始され、シリアルの文章は前回と似たような内容を異なる表現で示します。いずれか1文字を取り除くと、新たなシリアルが10秒以内に補充されます。シリアルの文章は干渉を受けない限りきっかり24時間残留し、その後すべての文字が同時にミルクに沈んで見えなくなります。その後30秒以内に、新たな文章が出現します。SCP-1404が示す文章の種類が有限なのか否かは不明ですが、同一の文章をしばしば繰り返し出現させています。しかし、2回以上出現しない文章もいくつか存在します。メッセージの記録からはなんらのパターンも見出せませんでした。(ログ1404-01を参照してください。)

ミルクは脂肪分を1%含む牛乳であり、異常な性質を持たないことが実験により明らかになりました。シリアルは”█████████・シリアル”と同一の組成を持ち、こちらも異常な性質を持たないことが示されました。シリアルとミルクの消費を命じたDクラス職員に有害な影響は現れませんでした。SCP-1404自体からのサンプル採取は失敗し、オブジェクトが分子レベルで破壊不可能であることが示されました。オブジェクトの経過年数は不明ですが、それらの外見及び外見から推測できる製造手法から、SCP-1404は50年以内に作られたものであると見られています。SCP-1404の温度は18℃を、内容物の温度は3℃を常に維持しており、加熱に対して反応しません。いずれも熱力学の法則に従わないように見えます。内容物は数週間放置されても腐敗の兆候を示しません。SCP-1404から取り出されると、ミルクとシリアルはこの異常性を失います。

SCP-1404は知能を持たないものと見られています。SCP-1404との意思疎通の試みは、ボウルとスプーンへの呼びかけ、電波通信、ミルクへの手書きメッセージの投入、英字シリアルの追加投入などすべてが失敗に終わっています。

SCP-1404は200█/█/██に██████州███████のアパートメントにて、住人のB██ C█████が頭を撃って自殺した後に発見されました。現場に到着した警官はC█████の死体のそばにあるSCP-1404を発見し、これを一風変わった遺書であると判断しました。「シリアル遺書」のストーリーが地元メディアに広まり始めたことで、███████警察署の殺人課に潜入していたエージェント・████████が異常なオブジェクトの有無を調べるために派遣されました。

C█████のアパートメントには一切の家具が存在していませんでした。トイレとキッチンカウンターはスレッジハンマーと思われる手段で破壊されていました。生活の痕跡は、寝袋と大小便が入ったバケツ以外ありませんでした。オブジェクトはその標準的な向きで窓敷居に置かれていました。ボウルを手に取ったとき、エージェント・████████はそれが手の中で窓に向けて「わずかに震えている」のを感じたと報告しました。SCP-1404は回収され、サイト-23に輸送されました。SCP-1404がどれだけの期間C█████の所有下にあったのか、入手の経緯はどのようなものか、なぜオブジェクトを捨てなかったのかなどは不明です。

肉眼により観察されず24時間以上経過した場合、SCP-1404は人がいて最も近い場所にあるテーブルに移動するということが、200█/█/█に鉄製のコンテナと保管エリア8の壁に穴を開けてスタッフ用カフェテリアBに現れたことで判明しました。この理由により、保管エリアへの収容は施設へのダメージと他のSCPの封じ込めを損なうことが予想されるため推奨されていません。

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