SCP-1446-JP
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アイテム番号: SCP-1446-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 新たに発見されたSCP-1446-JPは回収部隊によってサイト-81██内の大型物品用収容室へ収容されます。

SCP-1446-JPによる影響を受けていると考えられる対象が発見された場合、対象はサイト-81██内で保護され、親族や知人へは状況に応じカバーストーリー「行方不明」「精神疾患」が流布されます。保護された対象は、異常性による自己認識と現実との齟齬や記憶障害が解消されたことが確認された場合に解放されます。

現在7基のSCP-1446-JPが財団による収容状態にあり、1人の対象が保護下に置かれています。

説明: SCP-1446-JPは日本国内の山中に出現する神明鳥居1です。普遍的な石材で構成され、基本的な塗装や装飾はありませんが、特筆すべき点としてSCP-1446-JPの柱には2次元コードの刻印が確認されています2。SCP-1446-JPの周囲に本宮等の建築物や参道は確認されていません。

SCP-1446-JPの異常性は、ヒトがSCP-1446-JP内を通過した場合に発現します。SCP-1446-JPを通過した人物(以下、対象)は、自らの意識内に独立した神格実体(以下、SCP-1446-JP-A)が滞在するようになります。その容姿は対応するSCP-1446-JPにより様々であり、生物から無生物までと共通項は確認されていません。現在まで財団により対象の意識外でSCP-1446-JP-A実例が観測された事はなく、全て対象からの証言に基づいたものであることに留意してください。

痕跡部門による調査の結果、一部のSCP-1446-JP-AはSCP-1446-JP出現地点付近で、過去に地域住民により祀られていた神格存在であると考えられる痕跡が僅かに発見されていますが、資料や記録にそもそも記述が存在しないか、保存状態が悪く認識が困難なほど損傷を受けている等の状況から詳細な情報は得られていません。

SCP-1446-JP-Aによる思考介入が原因であると考えられる対象への影響として、対象の願望や欲求を満たすように示す自己認識改変、記憶改竄、それに伴う対象の精神状態の安定、良好化、SCP-1446-JP-Aへの強い信仰心の獲得が確認されています。これら影響を記憶処理剤等で除去する試みは成功していませんが、対象は認識と現実の乖離に対して一時的に疑念や違和感を覚えます。これらに由来するSCP-1446-JP-Aへの不信感は、数時間後にSCP-1446-JP-Aにより再度払拭させられます。

SCP-1446-JPは具体的な期間は不明なものの、一定期間が経過すると異常性が喪失すると考えられており、初期発見時のSCP-1446-JPは既に無力化状態にありました。

発見記録: SCP-1446-JPの異常性は、真崎 貴之氏3の自殺を発端として調査が開始されました。遺体はSCP-1446-JPの貫4にロープを括り付け縊死した状態で発見されました。真崎氏は当事案以前から精神的疾患があるものとして現地病院や警察による注意を引いていましたが、異常が関連している可能性が低いと判断され調査は優先されませんでした。しかしながら、今回その発症の要因の一切が不明であったことなどの多数の不審点が再注目されたことにより、精神影響を有する異常オブジェクトの関与が疑われ、痕跡部門による調査が開始されました。

補遺1: 親族へのインタビュー記録

補遺2: 以下は真崎氏のスマートフォンデバイス内に録音されていた、真崎氏への職務質問と思われる音声記録の転写です。

補遺3: ██警察署の協力により、SCP-1446-JPの発見・収容が行われました。調査の結果、SCP-1446-JPは少なくとも1980年以降に出現したものであり、人為的な設置の記録は残っていませんでした。柱の根元部分に2次元コードが刻印されており、真崎氏が死亡の直前に読み取っていたことが、現場から回収されたスマートフォンにより判明しています。

以下はその表示された内容です。

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