SCP-145-JP
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アイテム番号: SCP-145-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-145-JPの所在地の野原は現在、財団の私有地となっています。SCP-145-JPを中心に周りを塀で囲い、一般市民の立ち入りを防いでください。SCP-145-JPの近くには簡易観測所が建設されており、職員はそこで各種の研究を行うことになっています。最低でも1名の職員は監視員としてSCP-145-JP内で異常が発生していないかを観察してください。職員のSCP-145-JP内への立ち入りは禁止されています。
事件145-JP-A、事件145-JP-Bを受け、SCP-145-JPの周囲に高さ25mの強化防壁が設置されました。また、簡易観測所には重火器が配備され、新たに武装警備員10名が配属されました。

説明: SCP-145-JPは██県██市にある半径7mの異常な楕円体の空間です。SCP-145-JPの範囲は上空20m、地下はおそらく最低でも17mにまで達しています。SCP-145-JPは野原に存在しているのにも関わらず、その空間内だけは別世界が再現されているように見えます。SCP-145-JP内の地面にはコンクリート舗装がされており、その上にはありあわせの物で作られたと思われるバリケードが作られています。一部のバリケードはSCP-145-JPの境界にまたがって存在しているため、まるで半分で切断されているように見えます。SCP-145-JP内の時間帯とこちらの世界の時間帯はある程度同じであると推測されています。

SCP-145-JP-1は、既存の警察組織の機動隊員に酷似した装備を持つ人物です。SCP-145-JP-1はSCP-145-JP内に現れ、必ず複数人でバリケード前にて待機します。SCP-145-JP-1は独自の勤務体制をとっていると思われ、大体6時間ほどで別の機動隊員達と交代します。交代要員はバリケードの内側にある境界から現れるため、何かしらの施設がその向こうに存在すると推測されています。SCP-145-JP-1はバイザー付きのヘルメット、POLICEと書かれたプレートの付いた防弾ベスト、防護用盾、小銃を装備しており、それとは別に各々が個人的に用意したと思われる近接武器や食料を所持しています。SCP-145-JP-1は基本的にはそれぞれ言葉を交わすことはありませんが、時折現状についての不満や、将来への不安を口にします。

SCP-145-JP-2は正体不明の体長10mほどの二足歩行を行う生物です。不定期に複数体がバリケードの外側の境界からSCP-145-JP内に現れます。SCP-145-JP-2は白く湿った肌をしており、両生類のような見た目をしています。SCP-145-JP-2は人類に敵対的であり出現時、バリケードの内部に侵入しようと試みるためSCP-145-JP-1と戦闘になります。SCP-145-JP-2の出現は、その前にSCP-145-JP-1による強力な銃器の準備やバリケードの増強が行われるため、容易に予測可能です。SCP-145-JP-2は攻撃に対して高い耐性を示し、これを撃退するSCP-145-JP-1の試みは必ず多数のSCP-145-JP-1の犠牲を伴います。しかしそれでも、今までSCP-145-JP-2がバリケードの内側への侵入に成功した例はありません。戦闘後には生き延びたSCP-145-JP-1によって死体の後処理などが行われます。また、戦闘中にSCP-145-JP-1が放った銃弾はSCP-145-JPの境界を越えた時点で存在しなくなるため、安全であることを職員は留意しておいてください。

事件145-JP-A
20██/04/15
交代要員として入ってきたSCP-145-JP-1のひとり(SCP-145-JP-1-48)が突然、財団の監視員に向かって声をかけました。SCP-145-JP-1-48は監視員に向かって歩み寄りつつ、どうやって外で生き延びていたのか、他に「要救助者」はいるかと聞きました。SCP-145-JPの境界を越えるとSCP-145-JP-1-48は驚いたように辺りを見渡し、軽度の混乱を見せながら自身の現在の所在地について監視員に尋ねました。監視員が答えないでいるとSCP-145-JP-1-48は更に、何故ここには「奴ら」がいないのか、何故「同僚」には監視員が見えていないのかと矢継ぎ早に質問を繰り返しました。そこでSCP-145-JP内にSCP-145-JP-2が出現し、SCP-145-JP-1が応戦を始めました。その中の一人がSCP-145-JP-1-48のものと思われる名前を叫び、どこにいったのかを大声で尋ねると、SCP-145-JP-1-48は逡巡しつつもSCP-145-JP内に戻りました。その5分後、SCP-145-JP-1-48はSCP-145-JP-2の中の1体に身体を引き裂かれ死亡しました。

事件145-JP-B
20██/04/16
出現した1体のSCP-145-JP-2が、突如SCP-145-JP-1への攻撃を止め監視員の方を注視しました。監視員が後ずさると、SCP-145-JP-2は彼に向かって近づき、SCP-145-JPの境界をまたごうとしました。その隙をついてSCP-145-JP-1の一人が放った、対物ライフルのものと思われる銃弾がSCP-145-JP-2の頭部を粉砕し一時的に無力化しました。それに準じた6名のSCP-145-JP-1による決死の至近距離からの銃撃により、4名のSCP-145-JP-1の犠牲と引き換えにそのSCP-145-JP-2は処理されました。

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