SCP-1498-JP
評価: +45+x
blank.png
smoke-3075644.jpg

活性化中のSCP-1498-JP

アイテム番号: SCP-1498-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 非活性状態のSCP-1498-JPはサイト-8181の低脅威度物品保管庫にて収容します。実験の際はセキュリティクリアランスレベル2以上の職員2名の承認を得て、必ずDクラス職員を用いて行ってください。ただしSCP-1498-JPを4度以上同じDクラス職員に使用させる場合は、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員1名の許可が必要です。屋外で実験を行うこと、活性化中のSCP-1498-JPに火気を近付けることは禁止されています。

未収容のSCP-1498-JPの捜索と回収は現在も実行中です。新しく発見されたSCP-1498-JPが活性化して30分が経過していた場合、サイト-8181への移送は行わず発見地点に臨時収容施設を適宜構築し、一般人からその存在を隠蔽してください。なお、SCP-1498-JPの影響と見られる行方不明者を捜索及び救助する必要はありません。

説明: SCP-1498-JPは陶製の香炉、その内部8分目まで満たされた香炉灰、及び中心に刺さっている1本のスティック状のお香(以下、SCP-1498-JP-A)の3物品から構成されるオブジェクトです。香炉と灰の材質に異常性はありませんが、SCP-1498-JP-Aを引き抜くことは出来ず、灰は香炉から回収しても不明な方法で香炉底部より補充されます。SCP-1498-JP-Aは異常な破壊耐性を有しており、燃焼させることは可能ですがその長さが変わることはありません。

SCP-1498-JPはSCP-1498-JP-Aに点火した後に火を消し、燻らせた1状態にすると活性化します。SCP-1498-JP-Aから発生した煙を吸引した人物(以下、被験者)には、被験した回数に応じて以下のような現象が発生します。
被験回数 発生する現象
1〜3回 被験者は一様に強い多幸感及び高揚感を訴え、知能低下・無動機症候群・幻覚症状等の発現が見られる。脳内では中枢神経系の抑制が確認。
4〜9 被験者の服を除く全身の色素が薄くなり、「青白い」と形容される色味を帯びる。また体重が平均して10〜20kg減少していることを確認。
10〜19 被験者の身体が浮遊を開始する。被験者の身体は地上2m付近で留まり、SCP-1498-JPが非活性化するまでホバリングを行う。この時の被験者の体重は平均して0.1〜0.6kgであると推測され、重量の減少により空気に対する浮力を獲得していると推測。全身の色は「白に近い灰色」と形容される。
20 被験者は完全な白色となり、その場に屋根がない場合、上空300mまで浮遊し続けることが確認されている。この状態の被験者をSCP-1498-JP-Aより立ち昇る煙から隔離させる試みは全て失敗に終わっている。後の調査で、SCP-1498-JP-Aより発生している煙が被験者と結合しており、継続して吸引を行っていることが判明。またSCP-1498-JPを移動させると、浮遊中の被験者も付随して移動する。

SCP-1498-JP活性化中、被験者の記憶は一様に曖昧ですが、一定時間を置くと再度煙の吸引を強く要求してくることから、SCP-1498-JPは高い依存性を有していると見られています。SCP-1498-JPは通常3時間程度でSCP-1498-JP-Aの煙が自然に消失して非活性化し、同時に被験者も異常状態から脱却できますが、被験回数が20回に達していた場合、SCP-1498-JPは活性状態を半永久的に維持し、被験者も異常性を喪失することはありません。この状態のSCP-1498-JPを非活性化させる試み及び被験者を救助する試みは全て失敗に終わっています。インタビュー記録を参照してください。

SCP-1498-JPは主にカルト宗教団体の間で流通しており、20██年██月█日に財団がその存在を捕捉して以降、回収された数は計████に登ります。SCP-1498-JPを20回使用した被験者の完全な隠匿は困難ですが、被験者が自身に発現している異常性に自覚的でないこと、野外で空中に浮遊している被験者を民間人の殆どが雲と誤認していることが、SCP-1498-JPの異常性が公になるのを防いでいると見られています。SCP-1498-JPを販売している大元の企業は判明しておらず、現在も調査中です。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。