SCP-1518-JP
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不明な時点で撮影された、SCP-1518-JPの写真

アイテム番号: SCP-1518-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1518-JP-1へのインタビューは5日に一度実施されます。北米大陸におけるGoI-004A("壊れたる教会")1の活動を監視し、異常な機械部品の移送を妨害または阻止します。想定されうるCK-クラスシナリオを阻止するため、すべてのSCP-1518-JP-2は回収されなければなりません。

SCP-1518-JPは、研究収容サイト-310の地下大型倉庫に収容されます。倉庫天井部に紫外線スクリーンを設置し、倉庫内を滅菌処理してください。倉庫の出入口を施錠し、警備員2名を配置します。SCP-1518-JP-1が死亡した場合、警備員を増員し、倉庫内を常時巡回してください。新たなSCP-1518-JPが起動し確保された時点で、この措置は解除されます。

SCP-1518-JP-1は、研究収容サイト-310医療棟のクラスI滅菌収容室に収容されます。医療部門所属の医師2名、看護師4名がSCP-1518-JP-1の治療にあたっています。収容室への入室にあたっては、標準的な抗病原体処理が必要です。SCP-1518-JP-1が死亡した場合、遺体を焼却し、残存部品を回収してください。

説明: SCP-1518-JPはヒト由来組織と機械部品によって構築された、同一の外見的特徴を有する半機械的人型実体群です。SCP-1518-JPは完全な停止状態にあり、一切の外部刺激に反応を示しません。外部からの働きかけによってSCP-1518-JPを起動するあらゆる試みは失敗しています。現在、財団が収容しているSCP-1518-JPは139 128 114 103体です。

SCP-1518-JPの身体構造の約40%は精密な機械部品群に置換されています。これらの部品は主に消化器系および循環器系の各器官の代替品だと考えられています。SCP-1518-JPのヒト由来組織は、異常な非代謝性のプロセスによって損傷を最長15時間程度で自己修復します。機械部品群は異常な耐久性を有しており、また放射線を透過しません。SCP-1518-JPの破壊は不可能であると考えられています。

特筆すべき点として、SCP-1518-JPの機械部品の多くは臓器の模倣としては異常な構造を有しています。これらの形状は個体によって変異がみられます。構造への理解は遺体から回収された部品の解析から得られました。以下はその一例です。

  • 心臓と大動脈に相当するポンプ群の異常な分岐と合流。
  • 肝臓に相当する複合ギアボックスの著しい肥大化。
  • 肺の一部に相当する圧力バルブの顕著な強度不足。
  • 大腸に相当する大型チューブの多数の破孔、ならびに内部隆起。
  • 横隔膜に相当するスクリーンの損傷、あるいは欠損。

SCP-1518-JP-1は、起動状態のSCP-1518-JPです。SCP-1518-JP-1個体の完全な死亡は、24時間以内のSCP-1518-JPの新たな起動に繋がります。また、SCP-1518-JPが同時に複数起動した事例は確認されていません。

SCP-1518-JP-1はヒトにおける多臓器障害に相当する疾患を有しており、また一般的なヒト感染症に対して免疫的に無防備です。これは臓器を代替する機械部品の異常な構造に起因していると考えられています。多臓器不全ならびに複数の免疫疾患を中心とした複合症状により、SCP-1518-JP-1は起動から平均して7日以内に死亡します。SCP-1518-JPの異常特性はこれらの症状に対する治療を困難なものとしており、財団医療部門は適切な治療に失敗しました。収容に対する協力的な態度を維持するため、医療用麻薬を用いた緩和療法が許可されています。

SCP-1518-JP-1は知性を有しており、標準的な北部方言の英語で会話が可能です。これまでに確認されたすべてのSCP-1518-JP-1個体は同一のパーソナリティを示した一方で、以前に死亡したSCP-1518-JP-1について認識しておらず、記憶は引き継がれていませんでした。各個体へのインタビューによれば、SCP-1518-JP-1は1857/07/21にアメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区で誕生した白人男性、ロイド・アーチボルト(Lloyd Archibald)です。1924年現在、SCP-1518-JP-1の外見は20代半ばのように見え、老化の兆候はありません。

SCP-1518-JP-2は、GoI-004Aの崇拝する神格に関連すると仮定されている異常な機械的実体群です。SCP-1518-JP-2は総計47体存在すると考えられています。SCP-1518-JP-2は未回収です。

SCP-1518-JPは、1924/07/03に実施されたGoI-004Aのマンハッタン-スタテン合同教区に対する財団の一連の捜査の結果、FoI-1518-JP2("アーチボルト邸")地下で発見されました。


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FoI-1518-JP回収物の一部。

補遺1518-JP.1: FoI-1518-JP制圧作戦の報告書

FoI-1518-JPはマンハッタンにおける著名な旧邸のひとつで、市の管理する史跡として登録されていましたが、本来の所有者に関する情報は長らく不明でした。1857年にGoI-004Aのマンハッタン-スタテン合同教区が成立した後、回収された内部資料における"アーチボルト家"に関する複数の言及から、財団はアーチボルト邸をFoIに指定しました。関連文書のうちおそらく最古のものは1589年に作成されたことが確実視されています。さらなる研究が進行中です。

以下はFoI-1518-JP制圧作戦に参加した機動部隊により作成された活動報告書です。マンハッタン-スタテン合同教区における一連の捜査結果は、サイト-310情報管理保全部書庫にて閲覧可能です。


補遺1518-JP.2: SCP-1518-JP-1へのインタビュー記録

初期収容時の検査において、SCP-1518-JPは非生物オブジェクトとして分類されていました。しかし、FoI-1518-JP制圧作戦から5日後の1924/07/08、保管庫への移送中にSCP-1518-JP-1が起動しました。サイト-310管理官と収容チームの協議の結果、インタビューが実施されました。以下はインタビュー記録の書き起こしです。


補遺1518-JP.3: 参考人へのインタビュー記録

SCP-1518-JPについての調査のため、参考人として過去GoI-004Aのマンハッタン-スタテン合同教区に所属していた人物へインタビューが実施されました。以下はインタビュー記録の書き起こしです。


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FoI-1518-JP内部で発見された、不明な機械構造の一部

補遺1518-JP.4: FoI-1518-JP探査結果

FoI-1518-JPに対する財団の一連の調査の結果、地下構造(暫定名称"工房")における調査拠点が確立されました。機動部隊スティグマ-9による深部探査は、邸宅の大深度地下における巨大なトンネル構造の存在と、複数の重量物7が搬出された痕跡を明らかにしました。トンネル構造は異常な空間的短絡を経てマンハッタン島南西方面へ続いており、ハドソン川河口のアッパー・ニューヨーク湾を経由して大西洋へ接続していると考えられています。トンネル出口周辺の想定される水深に対応する耐圧装備を確保できないこと、また工房内の気密状態の維持に対する懸念から、さらなる追跡は中止されました。北米大陸東海岸における財団の沿岸調査資産は、海底を移動する不明な重量物の追跡・警戒に割り当てられます。

工房内からは大量のAnomalousクラス相当の低異常性物品が回収されました。これらの多くは工具ないしは儀式的装飾品であり、何らかの目的で使用されたと考えられています。また、不明な理論で構築された大型機械部品が複数発見されました。これらの部品は物理的に明らかに矛盾した構造を有しており、また未知の精神影響によって調査員の多くが部品に「語りかけられる」と報告しました。サイトへの運搬途中、工房を出た瞬間にすべての部品が自壊8したため、オブジェクト指定は解除されました。

1924/10/19、コーンウェル主任調査官による現場陳述の転写


我々が調査しているものが一体なんであるか、確たる証拠は何もない。しかし私は、この調査の責任者として、考えうるすべての可能性を俎上に載せておくべきだと考えている。

ここにあるナンバリングすらされていない物体の用途を考えれば、その意味は明白だ。時計屋どもはここで何かを作っていた。それが何かは分からないが、非常に重く、硬く、そして重要なものだ。発見された資材搬入口のいくつかは、60km以上離れた出口へ繋がっていた。頭の上に味方の教会の建屋がそっくりあるってのに、わざわざブルックリンの端まで通路を伸ばしているのは何故だ? アーチボルト家とやらの名前が、連中の文書にも数えるほどしか出てこないのはどうしてだ?

いいか、ここで油まみれになってただろう連中は、決してお前たちが冗談交じりに言うような、自動車修理工の三男坊どもじゃあない。連中は秘密の事業を持っていた。仲間内にすら明かさない仕事をだ。工房は明らかに20年以上稼働していた痕跡がある。教会の教義を考えれば、海底に消えた何がしかはこの地域の正常性に対する重大な脅威に他ならない。すぐにでも調査部隊を編成して追跡するべきだ。連中の神とやらの声を聞くやつがこれ以上増えてたまるものか。

正式な提言を受け、サイト-310は北東アメリカにおけるGoI-004A調査の主要拠点に指定されました。現在、マンハッタン-スタテン合同教区は財団の完全な監視下に置かれています。アーチボルト家の作成物はSCP-1518-JP-2に指定されました。捜索が進行中です。


補遺1518-JP.5: ザフィー・フィルモアへのインタビュー記録

SCP-1518-JPについての調査のため、重要参考人としてマンハッタン島に関連するGoI-004Aの聖職者へインタビューが実施されました。財団によるマンハッタン島制圧以降、ザフィー・フィルモア神父の消息は不明でした。いくつかの小規模超常コミュニティを通しての接触の後、サイト-310に収容中のGoI-004A構成員への正当な待遇を条件に、フィルモアは財団に投降しました。以下はインタビュー記録の書き起こしです。


補遺1518-JP.6: SCP-1518-JP-1へのインタビュー記録

FoI-1518-JP探査によって得られた情報とGoI-004A構成員へのインタビューから、アーチボルト家の活動が北米大陸における正常性への脅威である可能性が指摘され、状況解明のためにインタビューは定例化されました。以下はインタビュー記録の書き起こしです。

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