SCP-152-JP
評価: +72+x

== 要レベル4クリアランス ==

SCP-152-JP.jpg
SCP-152-JP

セキュリティクリアランス適合:アクセス許可

アイテム番号: SCP-152-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-152-JPの現在位置は秘匿され、SCP-152-JPを直接担当する職員はプロトコル・エニグマによって輸送されます。SCP-152-JPは耐衝撃収容室に保管され、カメラで監視されます。SCP-152-JPへの接近・接触は許可されません。監視職員にはSCP-152-JPに表示された数字の定期的な記録が義務付けられています。表示板の「×2」以外への変化、または急激な数字の変動があった場合、早急に報告してください。

説明: SCP-152-JPの外観、構造は反転フラップ式表示機と類似しています。前面には15桁の表示が可能な数字板が存在し、数字は常に変動しています。数字板上部の表示板は「÷10」、「÷5」、「÷2」、「×2」、「×5」、「×10」と背面のプッシュスイッチによって表示が切り替わります。また、不明な形状の電池に対応した蓋のない電池ボックスが底部にあり、ボックス内には現在取り外し不能な未知の装置が取り付けられています。これにより執筆時点でSCP-152-JPは活性状態にあります。

SCP-152-JPは当初Anomalousアイテムとして回収されました。非活性状態においてSCP-152-JPは単に世界人口を表示する表示機として動作します(この動作に電源は不要)。しかし電池ボックス内端子に█Vの電力が供給されると、SCP-152-JPは活性状態となります。

活性状態においてSCP-152-JPは人口の表示に加え、出生率またはそれに類する何らかの"数値"を操作する効果を発揮します。調査の結果、表示板の6種の数式は"数値"へ適用されるものであると結論されました(文書152-JP-n3を参照)。現在の数式は「×2」で、人口は緩やかな増加傾向にあります。

事件152-JP-06後、敵対組織██████████によりSCP-152-JP電池ボックス内に未知の装置(不透明な結晶で覆われており、内部には不明な電子機器が存在)が取り付けられ、SCP-152-JPは活性状態となりました。これらはSCP-152-JPと完全に結合しており、SCP-152-JPを破壊せずに取り外す事は不可能であると判断されました。

事件記録152-JP

事件152-JP-02 - 日付18██/10/03
[編集済]を目的とした敵対組織██████████の襲撃。副次的に同サイトで保管されていたSCP-152-JPが奪われた。

事件152-JP-03 - 日付18██/11/10
対応チームがSCP-152-JPを回収。SCP-152-JPに調査された痕跡。

事件152-JP-05 - 日付18██/02/12
再度の襲撃、損害は軽微。尋問によりSCP-152-JPを狙ったものだと確定。防衛体制の強化を予定。

事件152-JP-06 - 日付18██/02/15
大規模な襲撃。認識災害ガス([編集済]を利用したものと推定)が散布され、サイト-81██は甚大な被害を受けた。SCP-152-JPを含む6つのSCPアイテムが奪われ、更にSCP-152-JPについて知識のある研究員3名が拉致された。サイト-81██は[削除済]まで封鎖。

事件152-JP-18 - 日付18██/██/██
急激な人口の増加、異常な多胎からSCP-152-JPが活性状態であると推測。あまりに異常な例については隠蔽、同時にカバーストーリーの流布を開始。

事件152-JP-23 - 日付19██/██/██
SCP-152-JPの回収。併せて収容された文書を元に拉致された研究員2名の遺骨を確認。残り1名については不明。
回収されたSCP-152-JPには未知の装置が取り付けられ、強制的に活性状態が維持されている。結果として世界人口は事件152-JP-06前の約█倍にまで増加した。

会話記録152-JP
岩井博士によるSCP-152-JPの破壊申請時の記録。

<録音開始>

新見博士: それで、何の話だったかな。

岩井博士: ですからSCP-152-JPは破壊するべきだと。

新見博士: それは何故だね。

岩井博士: 将来的なリスクを考えて、です。我々はSCP-152-JPが本当に"人口に作用するだけ"なのか理解していません。

新見博士: そうだな。確定は不可能だろう。

岩井博士: もし人口を左右するだけであっても……新見博士ならご存知でしょう、「×10」が何を起こすのかを。

新見博士: 知っている。

岩井博士: では……。

新見博士: 却下だ。これは上の決定でもある。第一破壊によってSCP-152-JPの効果がきちんと失われるかは分からんのだ。

岩井博士: 再びあの連中が利用しないとも言えません。

新見博士: 連中からSCP-152-JPを守るのも我々財団の仕事だろう……今度こそな。

岩井博士: しかし……。

新見博士: いいか岩井君、私達は今SCP-152-JPを必要としている。

岩井博士: ……。

新見博士: そしていつの日か、あれが最後の手段になるかもしれんのだ。

<録音終了>

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