SCP-1521
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観測者1521-4によって提供された情報を基に芸術家が描いた物。現在、目視確認を検証するために使用されている。

アイテム番号: SCP-1521

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1521には、24時間シフトで勤務する少なくとも2名以上の観測者と3名以上の追加のサポートスタッフが割り当てられます。SCP-1521への接近が観察された民間人は勾留し、身元を特定し、可能な限り将来的な観測者としての手順を踏んでください。SCP-1521を離れるのが観察されたいかなる人物も勾留し、尋問し、可能であれば身元を特定します。SCP-1521関連の職務は退屈であるという性質上、SCP-1521割り当てスタッフの回転は2ヶ月おきに行われます。

説明: SCP-1521はイタリア・ローマの██████ ██ ██████に位置する初期バロック様式の建築物です。建物は常に存在しているようですが、直接観察ができません。建物の方向を指差されても被験者は、その存在を認識することに失敗します。

実験における被験者の約█%は、建物を観測1できます。建物を観察することに成功している者は、正面に取り付けられた”聖人候補たる教皇レオ10世聖下の最上神聖銀行”と記された看板2を確認しています。

SCP-1521は、多くの場合ローマ・カトリックの司祭や修道女の服装をした、人間のように見える数多くの個体によって運営されています。これら個体は非敵対的であり、肉体的暴力によって脅かされている場合は、状況を鎮めようとします。これらの個体がSCP-1521を離れるのが観察された事はありません。

おそらく建物を観測できる人物は入場もまた可能ですが、SCP-1521内部への遠征は計6回のみがO5に承認されています。現在の情報のレベルでは、更なる遠征は計画されていません。

遠征について現在利用可能な機密解除情報については、補遺を参照してください。


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片面。

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もう一方の面。

補遺SCP-1521-1: 観測者1521-2の探索的遠征

観測者1521-2は、SCP-1521へ入場し基本的な偵察を実行するためにO5-12から承認された。観測者1521-2はSCP-1521へ入場し、14世紀のカトリック司祭の服装をしたヒト型の存在(以後SCP-1521ヒト型個体1 / 1521-HI1)によって出迎えられた。観測者1521-2がSCP-1521の性質について尋ねると、1521-HI1は銀行という機関がどのような物であるかについての簡単な説明を行い、その後パンフレット(SCP-1521-1)を提供した。原本は失われているため、保持されているのはコピーであることに留意すること。

観測者1521-2は、滞在中は建物の内部エリアを調査するように依頼されており、壁を飾る様々な聖人のフレスコ画と、そこかしこに居る他のヒト型存在について報告した。観測者1521-2は合計17体のヒト型生物がいたと指摘した。

1521-HI1が待っている間にパンフレットを一読し、観測者1521-2はサービスの一部の性質について尋ねた。1521-HI1は利用可能な資金の推定値を求め、この時点では、観測者1521-2は全く手持ちの資金がないと認めざるを得なかった。1521-HI1は更に、観測者1521-2に建物を離れて先ほど述べた資金を持ってくるようにと求めた。

観測者1521-2はSCP-1521を退出し、SCP-1521任務から2週間離れることを許可された。

観測者1521-2によるSCP-1521への更なる遠征は[データ削除]で利用可能である。



補遺SCP-1521-2: 探索的遠征

観測者1521-11はヨーロッパ各地の病院を訪ね歩いた後に配属された。配属時、彼は胃に悪性腫瘍を抱えている事が判明していた。観測者1521-11は、SCP-1521へ入場し奇跡を要求する事を選択した。

O5-12からの承認の後、観測者1521-11はSCP-1521へ入場し、SCP-1521ヒト型個体14に話しかけた。1521-HI14は観測者1521-11の入場目的を尋ね、この時点で1521-HI14は、観測者1521-11が癒しの奇跡を求めていたことを知った。1521-HI14は直ちにヒト型個体の一群(数は現在不明、6体より多いと推定)を呼び、アンティオキアの聖泉へと観測者1521-11を護送した。

1521-HI14への支払いを済ませた後、観測者1521-11は泉の中へと降ろされた。泉に身を沈めた後、泉の水は”渦巻いて震え”始め、1521-HI14は”天使が水を震わせておられた”と宣言した。15分の祈りを捧げた後、観測者1521-11は癒された旨を知らされ、施設から護送された。

後のMRIスキャンは観測者1521-11が未だ胃癌に蝕まれている事を明らかにしたが、観測者1521-11は自身の経験に強く影響を受けており、診断を信じることを拒否した。観測者1521-11は4週間後に癌の合併症で死亡した。


補遺SCP-1521-3: 探索的遠征

観測者1521-13は通常通り建物に入場した。入場後、彼はすぐに司祭のスモックとローブを着たSCP-1521ヒト型個体47(1521-HI47)に接近された。1521-HI47は観測者1521-13に対し、最近になって親族を亡くしたのではないかと質問した。叔父が最近死んだと観測者1521-13が回答した所、1521-HI47は直ちに跪き、観測者1521-13がラテン語と推測した言語を用いて大声で祈り始めた。観測者1521-13はこの出来事で非常に動揺をきたした。

5分間にわたって大声で祈りを捧げた後、1521-HI47は立ち上がり、観測者1521-13の叔父は地獄に堕ちて悪魔に拷問を受けていると宣言した。観測者1521-13は非常に動揺し、1521-HI47は他の司祭を集め”彼の魂が地獄の外に出られるよう祈る”ことが少額で可能だと申し出た。観測者1521-13は直ちに同意。手数料を訪ねた際、1521-HI47は現在使用できる金額の上限を尋ね、その金額で丁度だと宣言した。

観測者1521-13は追加で集まった12体のヒト型生物(暫定的にSCP-1521ヒト型個体48-59と指定、確認保留中)と共に輪を作り、彼らは観測者1521-13の叔父の名を訪ねた後、再び大声で祈り始めた。

約10分間祈りを捧げた後、1521-HI47は輪の中へと進み出て、祈りによって足以外の全ての部位を地獄の外に出すことに成功し、完了には追加の15000リラが必要だと宣言した。観測者1521-13は現地財団職員から追加資金を獲得するため、すぐ建物を離れた。

観測者1521-13はSCP-1521への再入場を却下された。


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