SCP-1620-RU
評価: -3+x

アイテム番号: SCP-1620-RU

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1620-RUの収容室は、少なくとも6x6mの大きさを持たなくてはなりません。収容室の内部は、切れ目のない鏡面である必要があり、可能であれば、個々の鏡面の接合部はあってはなりません。特別に開発された、鏡面塗料を使用することを推奨します。その上から、反射防止コーティングを施した防弾ガラスで保護されます。SCP-1620-RUの収容室は、常に明るく保たれなくてはなりません。収容室には、可能な限り何も置かないようにしてください。

SCP-1620-RUと対話する人員は、常に、片面ミラーコーティングされた特殊なゴーグルと、軽装甲スーツを着用する必要があります。SCP-1620-RUが何らかの形で攻撃的である場合、職員はすみやかに収容室を離れる必要があります。SCP-1620-RUへの暴力の行使は推奨されません。

説明: SCP-1620-RUは、生物学、物理学、および記憶論のよく知られた概念に反する解剖学的構造を持つ準人間型実体です。SCP-1620-RUを作成したのは、ミート・サーカスであると考えられています。

頭の先から尾の先端までのSCP-1620-RUの身長は約2mです。重量を測定することは不可能でしたが、間接的な方法によって、30~50kgの範囲内であることが立証されました。SCP-1620-RUの解剖学的構造は人間のものに似ています。この観点から見ると、SCP-1620は下肢と骨盤、胸部、および脊椎に隣接する、すべての軟組織が除去された生物であるといえます。SCP-1620-RUの顔は、何かに覆われています。SCP-1620-RUの特性による錯覚であるという事実にもかかわらず、その下に何が隠されているか知ることは不可能です。SCP-1620-RUが頭を回転させるところは観測されていませんが、脊椎が拡張され、首が伸びていました。胸部や腹部には多数の臓器が観察されますが、活動していないようです。身体の動きを除いて、SCP-1620-RUの生命活動の兆候は記録されていません。すべての観測結果は、SCP-1620-RUの細胞が死んでかなりの時間が経過していることを示しています。皮膚は、頭部、首の前部、上肢および腹部を覆っていますが、SCP-1620-RUのほかの部分には存在しません。肩の位置の皮膚は、3つの大きな折り目を形成し、そのうち2つは腕に沿って進み、3つ目は、フードのような外観を形成しています。下肢の機能は、細長い背骨によって形成された「尾」によって補完されます。「尾」のいずれかの部分が水平な面に接触すると、SCP-1620-RUは空中に浮かんだり、「計画的に」大きく跳ねることが可能です。胸部を通して明らかに見える位置にある、未知の内部機関のひとつにXXVIの刺青が入っているのが確認されました。

未知の放射線がSCP-1620-RUから発せられます。SCP-1620-RUは生きている人間が視認することは容易ですが、その他どの電子機器にも検出されません。SCP-1620-RUと関係する人物の説明によれば、これは物理的、または視覚的ではなく、直感的に感じられる過熱された空気振動を連想させるとのことです。この放射線を使って、SCP-1620-RUは未知の方法で、人間の脳内、および現実世界に等しく存在する錯覚を作り出します。SCP-1620-RUによって作られたそれぞれの幻覚は、一人の観察者のみによって知覚され、他人から見た場合存在しません。約10秒以上錯覚を観察した人々は、それを実世界の本質的なオブジェクトの姿であると認識し、それに応じて反応を始めます。たとえば、幻覚の階段を実際に知覚する人は物理法則に逆らってそれを「上る」ことができますが、それを知覚しない人は何の影響も無く通過します。観測者に対し、オブジェクトは実際には存在しないという直接的な証拠を与えたときにだけ、幻覚は存在しなくなります。幻覚が140秒以上にわたって観測されると、それは永遠に「固定」されます。SCP-1620-RUが誰に対しても見せている唯一の錯覚は、マスクです。その下の顔の特徴はいくつかのオブジェクトの助けを借りて特定することができますが、なんとかそれを視認できても、すべての観察者は、見たものを即座に忘れるという影響を受けます。このオブジェクトが幻覚を作るのには、いくつかの制限があります:

  • SCP-1620-RUは決してそれ自身のコピーや生き物のコピーを作ったことはありません。
  • SCP-1620-RUは実際の物質を「消して」穴を開けることはできません。
  • 幻覚は鏡には反映されず、一方向の鏡を通しては知覚されません。

SCP-1620-RUの行動から判断するに、それは複雑な問題を解決するのに適したかなりの想像力と知性を持っていますが、原子的な本能に従って行動します。現在、さまざまな状況や条件下での、SCP-1620-RUの行動のいくつかの粗モデルが存在しています。

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