SCP-1629-JP
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アイテム番号: SCP-1629-JP

オブジェクトクラス: Euclid Safe

特別収容プロトコル: SCP-1629-JPはサイト-81██内の100×100mの敷地中央から移動させず、敷地を柵などで覆わないでください。
SCP-1629-JPに対する切り落とし手順は、現在必要ありません。SCP-1629-JPから半径10m離れた、四方の地点に設置された遠隔監視カメラの映像は、1日1度以上確認を行います。また、定期的に専門職員を派遣して、観察記録を付けるようにします。

SCP-1629-JPは年月の経過と共に、異常性の変化が起こる可能性があります。報告は担当者に行ってください。SCP-1629-JPの改定前の特別収容プロトコルは、以下を参照してください。

説明: SCP-1629-JPは、直径36cmの鉢植えに植えられている、高さ16mのカキノキ(Diospyros kaki)です。遺伝子上は一般的なカキノキと変わりありませんが、その枝葉は本来のカキノキより丈夫で、収容室の壁を貫いた記録があります。また判明している樹齢と比較して、異常に高く成長しています。鉢植え自体に異常性は確認されず、所々破損しており、割れ目から出た根に巻きつかれるようにして大部分が覆われています。

SCP-1629-JPは、枝葉が毎時間2mの視認困難な急成長を起こしています。SCP-1629-JPを視認して5~7分以上経過すると、対象はその枝葉の成長を視認出来なくなる認識災害を受けます。この認識災害はSCP-1629-JPを視界から外した状態で、15分程経過することで解除できます。SCP-1629-JPの継続的な観測は、監視カメラや写真を通してのみ可能です。

収容室内を消灯し、SCP-1629-JPが暗所に置かれた場合、SCP-1629-JPの枝葉は毎時間5mの視認困難な急成長を引き起こします。またSCP-1629-JPの急成長は、偶発的に空気中の酸素濃度の急上昇を起こすことが判明しました。この酸素濃度の急上昇は、作業員が肺の痛み、手足の震え、目眩などの酸素中毒の症状を訴えたことで明らかになりました。換気口はこの後に取り付けられています。

SCP-1629-JPはこの異常性のため、16m以上の成長、及び収容室の壁が破壊される危険性がある場合のみ、枝葉の部分的な切り落としが許可されています。切り落としは一般的な剪定鋏で行うことが可能で、切除したSCP-1629-JPの枝葉に異常性は確認されていません。

発見経緯: SCP-1629-JPは201█/06/30、██県の██高速道路で起きた玉突き事故での、「前を走っていたトラックから何mもある木が倒れてきた」という証言が財団の注目を引き、確保に至りました。苗木を運搬していたトラックの運転手はSCP-1629-JPを乗せた心当たりが無いと証言しており、SCP-1629-JPの出所は不明です。発見当時のSCP-1629-JPの高さは8mでしたが、主柱や枝葉が倒れた衝撃で折れていて、本来の高さは11m前後であったと考えられています。当時██高速道路では約3時間の渋滞が起きており、トラックの停止中に荷台内の暗所で異常性が発生していたと推察されています。SCP-1629-JPの目撃者にはクラスAの記憶処置が施され、カバーストーリー「居眠り運転」により、問題なく処理されました。

SCP-1629-JPはその後、植物アノマリー専用のビニールハウスに移されましたが、夜間に前述の異常性によりビニールハウスの破壊を起こし、現在の収容室に収容されました。結果としてSCP-1629-JPは現在の16mまで成長し、オブジェクトクラスがEuclidに指定されました。

事件記録SCP-1629-JP: 201█/09/14 21:34、SCP-1629-JPの収容室内が大規模な爆発を起こし、SCP-1629-JPの収容違反が発生しました。この事件によって機動部隊4名が重度の火傷を負いました。爆発前の監視カメラの映像によると、当時の収容室内では通常通り切り落とし手順が行われていました。SCP-1629-JPが突如燃え広がる様子が映った直後に、映像は途切れています。

この爆発の原因は収容室内の酸素濃度が高まったことによる、SCP-1629-JP自身が引火材になった自然発火と考えられます。換気口を用いた換気は当時の酸素濃度の急上昇に追い付いていなかったと考えられ、この状況下でSCP-1629-JPの異常性が増した理由は不明です。また爆発の規模から、当時の収容室内の酸素濃度は██%に達していたと考えられます。

屋外の監視カメラから以下の映像が回収されています。

[21:34:43] SCP-1629-JPの収容施設の外壁が瓦解する様子が映っている。炎に包まれたSCP-1629-JPが爆風で20mほど吹き飛び、開けた敷地に落ちる。落下の衝撃で枝葉の大部分は折れて散らばり、鉢植えは砕けて破片が辺りに散らばった。

[21:38:57] 煙の昇る収容施設から負傷した職員が避難している。SCP-1629-JPを覆う火が弱まっている。

[21:42:01] SCP-1629-JPを覆う火は完全に鎮火した。多くの枝葉を失っており、1mほどの主柱が残っているのが確認できる。数名の職員が懐中電灯を持ってSCP-1629-JPの捜索を開始している。

[21:43:46] SCP-1629-JPが縮れた根で、収容室とは逆の方向に這い始めた。

[21:47:57] SCP-1629-JPは収容施設から50mほど離れた地点で動きを止め、その場に根を張り始める。

[21:52:02] 職員達がSCP-1629-JPを発見して近寄っていく様子。SCP-1629-JPは1mほどの苗木になっているのが確認できる。

その後、暗所時におけるSCP-1629-JPの急成長を防ぐために、監視カメラと野外照明器具の設置、機動部隊の再配備が行われました。その間SCP-1629-JPは移動を行わず、留まっていました。以下は当時の監視記録になります。

補遺1: この収容違反事例以降、SCP-1629-JPの急成長や認識災害は確認されていません。オブジェクトは全ての異常性を失ったと考えられていましたが、SCP-1629-JPの移動を試みて小型コンテナに移動させた際に、収容室内と同様の異常性が確認されました。結果としてSCP-1629-JPの高さは2mになりました。
今回の発見に加え、SCP-1629-JPの異常性は常に、ビニールハウスや収容室などの屋内で発生していたことから、SCP-1629-JPは暗所ではなく、閉所をトリガーに引き起こされる異常性を持つのではないかと考えられています。SCP-1629-JPの異常性自体は失われていないと判断され、Safeクラスオブジェクトとして特別収容プロトコルが改定されました。

補遺2: 破壊されたSCP-1629-JPの鉢植えの破片に、柿の木の写真が付いたラベルが貼られているのを発見しました。ラベルはおそらく破壊耐性を持っていること以外に、紙や印刷インクに異常性は確認されていません。このような名前のプロジェクト団体は確認されておらず、SCP-1629-JPの異常性との関係性は不明です。

お迎えいただきありがとうございます。どうか、のびのびと成長できる所へ植えてあげてください。この一本が豊かな自然に繋がりますように。

みどりのだいちプロジェクト

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