SCP-1649-JP
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granbarco.png

Gran Barco:大きな船(SCP-1649-JP-A)のスケッチ。事案1649-JP-POLにおいてSCPSたにがわが救助した麻薬組織構成員により作成された。

アイテム番号: SCP-1649-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現時点でSCP-1649-JP自体は未だ財団によっては観測されていないため、SCP-1649-JPの観測およびSCP-1649-JPにより起こされた事象の隠蔽が最優先事項となります。SCP-1649-JP捜索部隊は派遣された海域においてはSCP-1649-JPの被害者の確保と共にSCP-1649-JP自体の観測を目指してください。また、SCP-1649-JPの被害者についてはAクラス記憶処理を施した上で解放するか、もしくは当該国の警察組織ないし海軍に引き渡してください。カバーストーリーについては『拿捕』あるいは『不幸な海難事故』などが状況に応じて適用されます。

説明: SCP-1649-JPは、海上を航行する船舶を襲撃し、船舶を奪取していると見られる未知の勢力です。20██/██/██現在、SCP-1649-JPを構成する人員・船舶を財団は直接観測できていませんが、被害者の証言や状況が大部分において一致している事、被害に遭ったと見られるケースが███件存在する事などから財団はこの勢力をSCP-1649-JPとして認定しました。そのため、当記事のSCP-1649-JPに関する情報の殆どは被害者の証言を総合したものであり、財団により確認されたものではない事に留意してください。

追記: 実験記録1649-JP-ETRにおいて接触に成功しました。しかしながら得られた情報は限定的なものであるため、依然SCP-1649-JPに関する情報は被害者の証言によるものが大部分であることに留意してください。

SCP-1649-JPが出現してから船舶を奪取するまでの流れは基本的に以下の流れとなっているようです。

  • 標的にされた船舶(以下『標的船』)を異空間に転送する1
  • 転送から数十分後、SCP-1649-JPにより襲撃2される。
  • 制圧後、標的船に生存者がいた場合にはボート3に強制的に乗り込ませ、標的船を乗っ取る。抵抗し死亡した標的船の乗組員がいた場合には遺体は海に投げ込まれる。
  • 生存者が乗ったボートおよび海に投げ込まれた死亡者の遺体が基底現実に帰還する。

標的船が転送される異空間については証言によれば基本的には基底現実と変わらないように見られるものの、「セピアがかった色調をしている」という証言が見られています。

現在のところ、SCP-1649-JPと遭遇した事が確認できているのは反社会的勢力4のみです。財団の他、各国の軍隊、国境警備隊等の公的組織5だけでなく、一般の民間船からも目撃・遭遇情報はありません。
SCP-1649-JPは少なくとも以下の船舶で構成されていると推測されます。

既知のSCP-1649-JP構成船舶リスト
番号 外見 備考
SCP-1649-JP-A およそ130mほどのサイズの旧型貨物船。船体のあちらこちらが錆びついている。 証言から、リバティ船6かそれに酷似した船舶と考えられる。機銃や対空砲などで武装しているという証言も得られている。おそらく後述の船舶の指揮艦としての役割を担っていると考えられる。少なくとも出現事例では複数隻見られた事例はない。側面に「VICTOR N. EVANS」という文字列がペイントされていたという証言あり。ただし実在するリバティ船に当該の船名を持つ個体は存在しない。
SCP-1649-JP-B 全長2、30mほどの、機銃等で武装した船舶。外見はグレー。 非常に高速で航行可能。魚雷らしきものを装備していたという証言も得られている。形状の情報などから、おそらくPTボート7かSボート8か、あるいはそれに酷似した船舶であると考えられる。複数存在する可能性あり。
SCP-1649-JP-C 30mほどの漁船のような外見の船舶。『長漁1792』というペイントが見られたという証言あり。 非常に高速であり重装備であるという証言が得られている。元々は[編集済]が保有していた、漁船に偽装された工作船ではないかという仮説あり。
SCP-1649-JP-D 黒色のプレジャーボート。側面にはファイヤーパターンの装飾がされている。 船舶自体は武装していないものの、小銃等を装備した人員が乗り込んでいるという証言あり。調査の結果、環境保護団体「████████」9が保有していた抗議船「████ ███」10であると断定されました。
SCP-1649-JP-E 10~15mほどの潜水艇。外見はグレーもしくは黒色。 船舶自体は武装していないものの、小銃等を装備した人員が乗り込んでいるという証言あり。サイズや外見についての証言にばらつきがあるため、複数隻存在する可能性が高い。外見等の情報から、元々はコロンビアの麻薬カルテルである████カルテルか、もしくはボリビアの███・████カルテルの保有していた麻薬密輸用の潜水艇である可能性がある。

事案1649-JP-GUA
20██/██/██、他の案件のためソマリア沖をパトロールしていたSCPSフライブルクが漂流中のボートを発見、乗り込んでいた█人を救助しました。事情聴取の結果、救助された人員は全員が海賊組織の構成員であり、またSCP-1649-JPに襲撃され船舶を喪失した事が確認されました。以下は海賊組織構成員の1人に対するインタビュー記録です。完全なインタビュー記録についてはファイル:SCP-1649-JP関連インタビュー記録#GUAを参照してください。

対象: ██████ ████ ████████(SCPSフライブルクにより救助された海賊組織構成員。以下『対象』とする。)

インタビュアー: エージェント・マクシミリアン・シュミット

<録音開始>

Agt.シュミット: さて、まずは大海原をあんな船で漂ってた理由を聞きたいね。何があった?

対象: はあ、なんかよくわからん連中に乗ってた船を分捕られまして。

Agt.シュミット: その辺りを詳しく。その、なんかよくわからん連中は最初どうやってやってきた?

対象: 今回は█████の旦那11に5000ドルで雇われたんでさあ。でもって、今回は中国だかロシアだかのタンカー狙うはずだったんだけども、そのタンカーに向かう途中、いきなり世界の色がおかしくなったんですわ、これが。

Agt.シュミット: 世界の色がおかしくなった?具体的には?

対象: いきなり茶色っぽくなったというか、色あせた写真みたくなったというか。夕日とかじゃないのは確実ですわ、なんせ一昨日の真っ昼間、昼飯食ってすぐだったもんで。

Agt.シュミット そのへんはわかった。で、なんかよくわからん連中とやらはどんな状況でどのように現れた?

対象: 世界の色が変になって、20分くらいだったかねえ。潜水艦12が近く…ほんとに真横にいきなり浮かんで来て、中から銃持った奴らが出てきて乗り込んで来たんですわ、はい。

Agt.シュミット: どんな連中だった?

対象: ええ、まあ。おたくらみたく上等な装備して新しいライフル持った、顔も隠した一団でしたわ。かなり訓練されてたようで、1人か2人、こっちの船乗ってた連中が銃向けたんですが、あっという間に撃ち殺されちまいました。

Agt.シュミット: で、まず船が制圧されたわけだ。それから?

対象: で、うちらもあっという間に捕まって、借りてたAK13やらRPG14やらも全部分捕られて、それからあの乗ってたボートに全員押し込まれちまったんですわ。10分もかかったかどうか。

Agt.シュミット: また大した早業だな…なにかその連中について気づいた事は?

対象: そうですなあ…そういやボートに乗せられてからなんですが、でかくて古臭い貨物船15と、あと中国語の書いてある漁船16がいつの間にかおったのを見ましたわ。あんなのそういや連中来る前はどこにもいなかったのに。話せるのはこんくらいですなあ、なんせあっという間だったんで。

Agt.シュミット: で、それからあのボートで漂流していたと。

対象: ええ、そのとおりで。いつの間にやら世界の色も戻ってて、んで他の生き残り█人と一緒に、さっきまで浮かんどったわけです。

<以後の会話はSCP-1649-JPとは無関係であり、重要度が低いため割愛>

終了報告書:インタビューを受け、周辺海域を捜索したところ2人の銃殺死体が発見されました。対象他救助された人員に確認したところ事案で殺害された2名で間違いない、という回答が得られました。銃創はライフルの銃弾によるものであり、SCP-1649-JP人員はアサルトライフルで武装していた、という証言と一致しています。また対象らが言及した時間帯(インタビューが行われる2日前の正午頃)に局地的・瞬間的なヒューム値の変動が観測された事もその後の調査で裏付けられました。

補遺: SCP-1649-JPにより行われた船舶強奪のうち██件において、ほぼ同じ内容の文章が記されたメモ用紙を被害者に対し受け渡している事が判明しています。このメモ用紙は現在のところSCP-1649-JPのほぼ唯一の物的証拠です。内容は以下のとおりです。

あいにく船がいくつも入用でね、済まないが君らの船を頂戴させてもらう。
同じ海賊同士、運が悪かったと思ってくれたまえ。

Victor E.

実験記録1649-JP-ETR
SCP-1649-JPとの接触を図るため、操船技術を持つDクラス職員を軽火器で武装させた上で擬似的な「海賊」としてSCP-1649-JPによる被害が多発している海域に派遣する事が決定しました。以下の記録は派遣から█日後、SCP-1649-JPとの接触に成功した際の記録です。

<映像開始>

D-34585: 定時記録、出航から███時間経過、本日も晴天なり。特段報告することなし。強いて言えば眠い。

<30分ほど重要度の低い映像であるため割愛>

D-34585: おい█████17、退屈だからって寝るなよ。俺だって必死で眠いの我慢してるんだから…

<この時SCP-1649-JP関連の現象が発生。疑似海賊船は異空間へ転送された。観測可能な範囲はすべてセピアがかった色彩になっている。>

D-34585: え、おい、なんだ!?空…だけじゃない、まわりが全部変になったぞ!?

D-61479: だめだ、GPSとかそういうのも全部いかれちまった!

D-34585: 嘘だろ…

<10分ほど省略>

D-34585 現状報告、世界の色が変になった。あとGPSとかもだめになった。眠気は綺麗に消し飛んだ。今の所わかってるのはこれだけだ、陸から離れてて見えないから陸がどうなってるかはわからん。船自体は…

D-61479: 船の調子には問題ない、GPSとかは全部エラー吐いてるけどな。

D-34585: 運がいいのか悪いのかよくわからんな…

<画面外にSCP-1649-JPが出現した模様。カメラの範囲外を見ていたD-87269が驚愕しているのが観測される>

SCP-1649-JP-B18: 停船せよ、さもなくば撃沈する!

D-34585: なんなんだよ!?

D-61479: どうする、逃げるか!?

D-34585: 多分無理そうだ、アレ絶対高速艇だぞ、逃げ切れない!停船してくれ!俺は…シーツで白旗作っとく。

<疑似海賊船はSCP-1649-JPの勧告に応じ停船。SCP-1649-JP-Bが擬似海賊船に接近する。D-34585はシーツと竿で作製した白旗を振り、他の乗組員は全員甲板で両手を挙げている。2分後、SCP-1649-JP-Bが擬似海賊船に接舷、3名の乗組員が擬似海賊船に乗船した。全員P90に酷似した銃で武装しており、黒色の戦闘服にチョッキ、フルフェイスヘルメットを装備している。所属等を確認できるものは身につけていない。>

SCP-1649-JP-B乗組員#1: 大人しくて大変よろしい。

<SCP-1649-JP-B乗組員#2が撮影中のカメラを発見。#3も擬似海賊船の設備を点検している模様。#1は擬似海賊船乗組員に銃を突きつけている。その後#2と#3が#1に何事かを伝えると、#1は小型の通信装置を取り出し連絡を行い始めたように見える。会話は音声が小さかったため録音に失敗。>
<#1は通信終了後、疑似海賊船に置かれていたメモ帳に何事かを書き記した上でそのまま放置。直後、乗船していた3名のSCP-1649-JP-B乗組員は全員下船。ある程度SCP-1649-JP-Bが離れた後、疑似海賊船は基底現実に帰還した。これと同時にSCP-1649-JP-Bも消失。>

<以下映像終了まで割愛>

結果: SCP-1649-JPの実在を確認することに成功。しかしながら得られた情報はほとんどなかった。SCP-1649-JP-B乗組員#1が書き残したメモについては後述。内容から、SCP-1649-JPは財団の存在を認知していると判明した。

実験記録1649-JP-ETRにおいてSCP-1649-JP-B乗組員#1が残したメモ

財団諸君へ
船はお返しさせていただく。何が仕込まれているか知れたものじゃないからね。

Victor E.

P.S. 僕らはシプヒア(Sciphere)も好きじゃないが、君らもそんなに好きじゃない。

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