SCP-1652-JP
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アイテム番号: SCP-1652-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 発見されたSCP-1652-JPは除去される、あるいはサイト-8107の植物実験施設に移植されます。街路樹や公園の樹木の保守点検は財団のフロント企業によって行われ、特に人口密集地における未発見のSCP-1652-JPを捜索します。この事業は定期的に行われる必要があります。

GoI-834("無尽月導衆")に関する調査は継続されています。SCP-1652-JPに関連する情報として、「木遁の術」及び「狸隠れの術」1への言及には特に注視すべきです。

説明: SCP-1652-JPは限定的な空間歪曲を発生させる植物の総称です。歪曲された空間は 5 m3 ~ 10 m3 程度の小規模な部屋型ポケットディメンションへの侵入口として現れます。SCP-1652-JPは複数の植物種で確認されており、また、この異常性が人為的かつ後天的に付与されたものであることが推測されています。

SCP-1652-JPの代表的な種にはクスノキ(Cinnamomum camphora)、ケヤキ(Zelkova serrata)、イチョウ(Ginkgo biloba)などが含まれます。共通して3 m以上の高さの樹木であり、枝と枝の間に空間歪曲を発生させます。

内部で発見された物品から、SCP-1652-JPが発生させるポケットディメンションは、GoI-834によって、一時的なセーフハウスとして利用されていたことが推測されています。しかしながら、内部に土や落ち葉などが堆積しているケースが多数であることから、定期的な管理は行われておらず、当該団体による各SCP-1652-JPの利用頻度はそれほど高くないと考えられています。

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SCP-1652-JPのポケットディメンション侵入口から顔を出す野生動物。

補遺1: 街路樹中のSCP-1652-JPの捜索を行なった結果、都市部、特に東京都内におけるタヌキ(Nyctereutes procyonoides)、ニホンアナグマ(Meles anakuma)、及び外来種のアライグマ(Procyon lotor)の個体群の一部がSCP-1652-JPのポケットディメンションを営巣や隠れ場所など何らかの形で利用していたことが判明しました。現在、都内の野生動物を調査する学術機関・アマチュア生態学コミュニティに対して適切なカバーストーリーを流布しています。

補遺2: 世界オカルト連合との情報交換の結果として、GoI-834に哺乳動物種型 B-K-O-X Type Yellow2構成員が所属していることが明らかになりました。SCP-1652-JPの捜索において発見された野生動物群に、当該団体の構成員が含まれていた可能性が提言され、SCP-1652-JPの再捜索及び都内の野生動物の捕獲調査が行われました。結果としてGoI-834構成員は発見されませんでしたが、記録された動物の個体群、特にアライグマの個体群が事前予測を大幅に下回る数だった点は特筆すべきです。

この調査結果及び、アライグマの解剖学的な特徴3から、GoI-834にはアライグマへの変身能力を有するType Yellow構成員が多数所属していると推測されます。対象をアライグマに限定した詳細調査が計画されています。

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