SCP-1669
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アイテム番号: SCP-1669

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1669は、ヒト型生物収容サイト-06-3の標準ヒト型生物収容セルに収容されます。以前は財団の研究者であったため、SCP-1669は低リスクのヒト型SCPであると考えられ、任意のセキュリティプロトコルに違反しない範囲で、レベル3セキュリティスタッフの判断によって物品や資料を提供することができます。

SCP-1669は自身がEuclid級異常実体に分類されていることを自覚していますが、その具体的な封じ込め手順や事象1669-アルファの性質については認識していません。SCP-1669にこの情報を開示することは、即時の配置転換および/または終了によって罰せられます。このような開示が行われた場合、SCP-1669にはクラスA記憶処理が施されます。全ての死亡したSCP-1669実体は、検査と剖検の後、低温冷凍庫に個別に保管されます。

事象1669-アルファがよりよく理解される時が来るまで、事象の防止を意図するあらゆる実験は無期限に中断されています。

説明: SCP-1669は、イスラエル人生物学者のダニエル・アイザック博士と一致するヒトの実体群です。█/██/██にEuclid級実体に分類されるまでは、彼はヒト型生物収容サイト-06-3のレベル2研究アシスタント兼実験助手として財団に雇用されていました。元財団職員としての地位とその異常特性の性質上、SCP-1669は異常特性が完全に開示されておらず、事象1669-アルファが発生していない限り財団職員には協力的です。

事象1669-アルファは█/██/██に最初に発生した異常なイベントで、それ以降およそ161日ごとに、誤差範囲およそ33時間で発生し続けています。1669-アルファ事象の間、SCP-1669の完全な複製体がSCP-1669から30m内に自発的に発生し、あらゆる可能な手段によってSCP-1669を即座に殺害しようと試みます。新しいSCP-1669実体はあらゆるコミュニケーションの試みに応答せず、その目的を完遂するために異常な一心不乱さを示します; 実体は巻き添え被害 ― 特に負傷や人命の損失に関しては ― を最小限に止めようとしますが、古いSCP-1669実体が死亡するまでは停止することはありません。現在までに、古いSCP-1669実体の死を防ぐ試みは成功していません; 新しいSCP-1669実体は異常な強さ、速度、反射神経を示し、痛みや怪我を軽くあしらうか無視することができます。詳細については補遺1669-01を参照してください。

古いSCP-1669実体の死亡時に、SCP-1669は3分以上にわたって意識を喪失し、事象1669-アルファの開始以降に起きたあらゆるイベントを記憶していない状態で意識を取り戻します。SCP-1669実体の検査と剖検では、その時点で実体がいかなる服や装備を身につけていても、あざ、軽傷、瘢痕組織の存在に至るまで完全な複製体であるという結果が得られました。

アイザック博士の職務履歴の調査からは、SCP-1669の異常特性を説明できるいかなる異常物品や収容オブジェクトも得られませんでした; レベル2実験助手として、アイザック博士はいかなる収容下のオブジェクトとも直接接触していませんでした。

補遺1669-01: 特筆すべき事象1669-アルファの反復ログ

反復#: 1
日時: █/██/██
時刻: 15:21L
概要: アイザック博士が生物学研究室3の外で同僚の██████ █████████博士と短い会話をしている途中、SCP-1669-1が近くの廊下から出現し、アイザック博士の背後に歩み寄り、メスを用いて彼の胴体を13回突き刺しました。アイザック博士はおよそ23秒後に死亡し、SCP-1669-1は意識を失いました。
注: SCP-1669-1の全ての服と所有物品は、彼が所持していた20ドルのシリアル番号と摩耗パターンを含め、アイザック博士のものと同一でした。注目すべき点として、この20ドルは彼が同僚との賭けの結果として、事象のおよそ14分前に受け取ったものです。

反復#: 2
日時: ██/█/██
時刻: 11:08L
概要: SCP-1669-1が低セキュリティ収容セルに移され、観察が始められてから162日目に、SCP-1669-2は彼の近くの大型の通気口から出現しました。セルに侵入したSCP-1669-2は、セキュリティガードが対応する前にSCP-1669-1を絞め殺し、自身も意識を失いました。空調システムの検査では、成人が封じ込め棟にアクセス可能なルートは存在しないことが示されました。
注: SCP-1669-2が着用していたジャンプスーツが正規のオレンジ色ではなく黄色であったことを除き、あらゆる服と所持物品は同一でした。

反復#: 8
日時: █/█/██
時刻: 09:17L
概要: サイト管理者からの事前の承認を得て、SCP-1669-7は事象1669-アルファの性質について知らされ、事象に備えてボディーアーマーと非致死性の火器を身につけました。対応チームのメンバーも追加の非致死性武器で武装し、SCP-1669-7を保護するとともに、可能ならばSCP-1669-8を制圧して生け捕りにする任務を割り当てられました。SCP-1669-8は対応チームのシフト交替中に出現しました; 混乱の中、SCP-1669-8は3名の武装職員を格闘戦によって圧倒し、SCP-1669-7の元にたどり着くと、その頭部を大口径の拳銃によって2回射撃しました。対応チームのメンバーが使用した非致死性武器は効果があるように見えませんでした。
注: この反復でSCP-1669は熟練した格闘戦技術を示しましたが、これは1669-アルファ事象の外部でSCP-1669が有すると認められている護身能力のレベルとは矛盾しています。この反復は、新しいSCP-1669実体が古い実体の所持していない武器または装備を保有して出現した最初の例であったことも注目すべきです。

反復#: 12
日時: ██/█/██
時刻: 23:22L
概要: 事象1669-アルファに先立って、SCP-1669-11は機動部隊[編集済]に属する重武装の2分隊によって操縦、保護される装甲兵員輸送車に移されました。機動部隊█-██には、SCP-1669-11を保護するために、致死性兵器の使用を含むあらゆる手段を用いる権限が一任されました。SCP-1669-12は重量級のボディーアーマーを装備し、携帯式の対戦車高性能爆薬 (HEAT) ロケットランチャーを振り回しながら出現し、車両を破壊するためにそれを用いました。攻撃によって、機動部隊█-██のメンバー1名と共にSCP-1669-11は即死し、メンバー4名が負傷しました。SCP-1669-12自身も爆発に巻き込まれて負傷しました。
注: 爆発によるSCP-1669-12の負傷には、爆弾の破片により引き起こされた左小指の切断が含まれます。この指の再接合は失敗し、その後の全てのSCP-1669実体が同一の指を喪失していることも示されました。攻撃に用いられた武器のシリアルナンバーを追跡したところ、事象のわずか2時間前に650km彼方のサイト-██の武器庫から転送された武器と同一であることが判明しました。この事件以降、事象1669-アルファを阻止する試みは中止されています。

反復#: 20
日時: ██/█/██
時刻: 23:22L
概要: 両者それぞれのサイト管理者から事前の承認を得て、SCP-1669-19は先日SCP-076-2が目覚めた収容エリア25bに移されました。SCP-1669-19を襲撃する部隊は財団が利用可能ないかなる手段によっても阻止できず、SCP-076-2にとって「良きライバルになりうる」ことを知ると、SCP-076-2は協力を保証してくれました。SCP-1669-19はSCP-076-2の背後の殺害通路に配置されました。SCP-1669-20はSCP-076-1から出現し、SCP-1669-19に向かって突進しましたが、攻撃はSCP-076-2によってうまくそらされました。SCP-1669-20が突然[データ削除済]に現れSCP-076-2を攻撃してから、[データ削除済]及びSCP-1669-19及び機動部隊[編集済]のメンバー██人の死という結果をもたらしてSCP-1669-20が意識を失うまでに、2人は14時間戦闘を続けました。SCP-076-02はすぐさま収容違反を試み、その後終了されました。収容を試みる間さらに10人の職員が失われました。最終的に負傷に倒れる直前、SCP-076-2は「こんなに愉快なのは久しぶりだ」と呟きました。
注: SCP-1669-20による[データ削除済]の出現は、事象1669-アルファ中のSCP-1669-19実体によって明らかになる能力に上限のないことを明らかにしました。財団の人員の莫大な損失と財団の資源への損害のため、この事件後の事象1669-アルファを防ぐためのさらなる試みは一時中断されました。今後、SCP-1669がSCP-076-2と接触することは許可されません。

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