SCP-1677-JP
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実験#001にて撮影されたSCP-1677-JP-1

アイテム番号: SCP-1677-JP

オブジェクトクラス: Euclid Safe

特別収容プロトコル: 長嶺株式会社は財団が買収しており、その運営は財団の完全な管理下にあります。SCP-1677-JPの異常性が継続していることを確認する為、長嶺株式会社から債務を負ったDクラス職員がサイト-8104の2重構造の収容ユニットに収容されています。この収容ユニットにはスクラントン現実錨が配置・起動されます。当該職員はSCP-1677-JP-1との会話が許可されていません。

説明: SCP-1677-JPは、消費者金融を営んでいた長嶺株式会社所有の債権とその支払督促に関連して発生する現実改変事象の総体です。債務者が長嶺株式会社から債務を負ってから、一切支払をしないまま支払期限から1週間が経過することで発生します。SCP-1677-JPの内容は以下の通りです。

  1. 毎日17:00(JST1)、債務者から最も近い扉の反対側に、青いアロハシャツとサングラスを着用したモンゴロイド男性に見える人型実体(SCP-1677-JP-1)が出現する。
  2. SCP-1677-JP-1が扉をノックし、声を荒らげて債務者の名前を呼びはじめる。この時、SCP-1677-JP-1が扉をノックすることが困難な、或いはSCP-1677-JP-1の声が債務者に届かない状況である場合は現実改変が発生し、SCP-1677-JP-1が扉をノック可能かつ債務者に声が届く状況に変化する。
  3. 債務者がSCP-1677-JP-1に会話を試みた場合、SCP-1677-JP-1は会話によって支払を督促する。債務者が支払を約束するか、債務者が会話を試みないまま17:30(JST)になった場合にはSCP-1677-JP-1が消失する。

補遺1: 20██/██/██から1週間の間、[削除済]警察署に「見知らぬチンピラが借金の督促にやって来た」という通報が4件、「不審者が突然消失した」という通報が7件入りました。[削除済]警察署に潜入していた財団エージェントが通報者の家への確認を行っていたところ、当該エージェントの付近でSCP-1677-JP-1が出現しました。当該エージェントは関係者へのクラスA記憶処理の上でSCP-1677-JP-1を拘束し、付近のサイト-8164に移送しようと試みましたが、17:30(JST)にSCP-1677-JP-1が消失したことで失敗しました。

その後、[削除済]警察署の管轄において2回SCP-1677-JP-1の出現が確認されました。この時、SCP-1677-JP-1が長嶺株式会社の名前を口にした為、長嶺株式会社の調査が行われました。この時、長嶺株式会社の債務者の1人が超常技術者であることが判明し、インタビューによってSCP-1677-JP-1が会話AI搭載のアンドロイドであり、SCP-1677-JPはSCP-1677-JP-1を含む人工的かつ自動的な現象であるという証言が得られました。検証の結果が証言内容と一致した為、財団は当該技術者を財団研究員として雇用した上で長嶺株式会社を買収し、債権の無効化と社員へのクラスA記憶処理を行いました。異常性が完全に財団の管理下に置かれた為、オブジェクトクラスはEuclidからSafeに再分類されました。

補遺2: 以下の実験は、SCP-1677-JPの異常性の詳細な確認の為に実施されたものです。各実験の債務者は、SCP-1677-JP-1との会話を試みないように指示されています。

#001

実施方法: 債務者1名をサイト-8104の広場に設置したパイプ椅子に座らせ、その約30 cm右に木製の開き戸を設置する。

結果: 17:00(JST)、SCP-1677-JP-1は開き戸の債務者とは反対側に出現し、開き戸をノックし始めた。17:30(JST)にSCP-1677-JP-1は消失した。

#003

実施方法: サイト-8104内の私道にて、債務者1名を自動車の運転席に乗せて走行させる。

結果: 17:00(JST)、自動車が突如停止する。この時、内部の物体や債務者も同時に停止した。直後、SCP-1677-JP-1が運転席側の扉前に出現し、ノックを開始した。17:30(JST)にSCP-1677-JP-1は消失した。

#004

実施方法: サイト-8156内の真空実験ユニットにて、防護服と酸素ボンベを債務者1名に着用させた状態で真空状態を作成する。

結果: 17:00(JST)、真空実験ユニット内部に地表付近のものとほぼ同組成の大気が出現する。また、真空実験ユニットの扉が薄く変形する。直後SCP-1677-JP-1が真空実験ユニットの外に出現し、ノックを開始した。17:30(JST)にSCP-1677-JP-1は消失した。債務者は実験後、ノックの音とSCP-1677-JP-1の声が正常に聞こえたと証言した。

#005

実施方法: 5名の債務者をサイト-8104の標準実験ユニットに入れる。

結果: 17:00(JST)、5体のSCP-1677-JP-1が標準実験ユニットの扉前に出現し、同時にノックを開始する。この時出現したSCP-1677-JP-1はいずれも同じ外見や声であり、扉の大きさに対する人数の多さからノックができない個体が出現した。17:30(JST)にSCP-1677-JP-1は消失した。

#006

実施方法: 債務者1名をサイト-8104の広場に設置したパイプ椅子に座らせ、その約30 cm右に高さ10 cmの木製の開き戸を設置する。

結果: 17:00(JST)、身長約10 cmのSCP-1677-JP-1が開き戸の債務者とは反対側に出現し、開き戸をノックし始めた。17:30(JST)にSCP-1677-JP-1は消失した。この後類似の実験が行われたが、SCP-1677-JP-1が出現する最小の扉の高さは10 cmだった。

#011

実施方法: サイト-8104の大型実験室内の小型実験ユニットに債務者1名を入れ、内部のクレーンによって小型実験ユニットを吊り上げる。

結果: 17:00(JST)、ターボファンエンジン型ジェットパックを装着したSCP-1677-JP-1が小型実験ユニットの扉の前に出現する。SCP-1677-JP-1はジェットパックによってその場でホバリングし、ノックを開始した。この時、ジェットパックによる騒音は通常よりも小さかった。17:30(JST)にSCP-1677-JP-1は消失した。

補遺3: 20██/██/██、宇宙に存在するオブジェクトの無視できないレベルでの増加や、超常組織による宇宙開発が確認されている事実から、財団は月面基地を建設する計画を建てました。この時、SCP-1677-JP担当博士によって月面基地計画にSCP-1677-JPを用いることが提言されました。詳細は以下の通りです。

月面基地計画への提言


本計画に、以下の手順でSCP-1677-JPを組み込むことを提言致します。

  1. 月面基地の建設が完了次第、債務者数名を月へ移送する。
  2. 基地内部に宇宙服を着用した債務者全員が入った状態で、17:00(JST)までに入り口のエアロックを除く全ての扉を開く。
  3. 月面にSCP-1677-JP-1が出現したことを確認したら、基地内の酸素濃度を確認する。その後、17:30(JST)にSCP-1677-JP-1が消失するまで待機する。

この手順により、本来発生するであろう大気運搬コスト(特に、窒素の運搬コスト)を大幅に削減することが可能になると思われます。SCP-1677-JP自体も既に完全に財団の管理下にある為、利用価値は十分あると思われます。

会計部門はこの提言に対して「打ち上げ自体の費用は増えるものの、全体的な計画の予算を鑑みればオブジェクトの利用に足る予算削減になる」として賛成の意を表明しました。倫理委員会もこの提言に「問題なし」の審査結果を下した為、O5評議会による決議がとられました。結果、賛成多数によって可決され、SCP-1677-JPは月面基地計画に組み込まれることになりました。

実験#004に類似した実験が21回行われ、SCP-1677-JPの信頼性が確かめられました。その後、月面基地及び併設された空気タンクの建設後に債務者となったDクラス職員3名を月へと移送、月面基地においてSCP-1677-JPを発生させました。結果、地球の組成とほぼ同じ大気が月面基地及び空気タンクに発生し、SCP-1677-JPによる大気運搬は問題なく成功しました。

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