SCP-172-JP
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アイテム番号: SCP-172-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 全てのSCP-172-JPはSCP-172-JP-Aを除いて、サイト-8181の低脅威度物品庫に分解された状態で収容されています。

SCP-172-JP-Aは可動状態で専用に縮小された備品が設置されたサイト-8181の収容室に収容されています。SCP-172-JP-Aの精神的な健康維持のため、夜間に可動状態の解除及び翌朝に可動状態への移行を行っています。夜間の可動状態解除は自発的に行うため、担当職員は毎朝SCP-172-JP-Aを可動状態にしてください。セキュリティクリアランスレベル2以上の職員はSCP-172-JP-Aと交流しても構いません。SCP-172-JP-Aには週に1度の心理カウンセリング及び精神鑑定が実施されます。実験に関してはセキュリティクリアランスレベル3以上の職員から許可を得た上で行ってください。SCP-172-JP-Aが非協力的な態度を取った場合は分解しても構いません。

SCP-172-JP-Aから基本的な備品以外の物品要求が発生した場合はセキュリティクリアランスレベル4以上の職員の許可を得た上で与えてください。またこれらの物品は非協力的な態度を取った場合にペナルティとして没収してください。

現在までに要求された物の一覧:

  • 娯楽書籍(内容審査の上で一部許可)
  • 新聞(不許可)
  • 実験の拒否権(不許可)
  • 日記帳(許可、ただしカウンセリング時に内容を確認する事)
  • 手紙(不許可)
  • PC(不許可)
  • 職員と使用するためのゲーム(内容審査の上で一部1許可)

説明: SCP-172-JPは様々な比率でサイズが縮小された動物の身体の一部を模したパーツ群です。1██種1███パーツが回収されており、モデルとなっている動物の種類は哺乳類・鳥類・爬虫類に留まらず、魚類・節足動物・軟体動物など多岐にわたります。パーツは主に胴、腰、腕、手、脚、足に分かれていますが、魚類・節足動物・軟体動物などにおいてはこの限りではありません。全てのパーツには他のパーツを接合するための突起または挿入部が存在しており、ある程度自由に組み換えることが可能です。素材は全て未知の物質で出来ており、解体、破壊の試みは成功していません。非破壊検査によって内部構造はモデルとなった生物に極めて近い構造をしていることが判明しています。また全てのパーツに「日本生類創研」の文字が刻印されていますが、識別番号などは記載されていません。なお後述のSCP-172-JP-Aを除いて頭部パーツが存在する個体は発見されていません。

SCP-172-JP-Aは高さ17.5cm、重さ697g2の人型男性のSCP-172-JPです。他のSCP-172-JPと同じ素材で作られており、組立及び分解が可能です。またSCP-172-JP-Aのみの特徴として頭部パーツが存在しており、全身を組み立てた場合に自立可動することがあげられます(以下、可動状態)。可動状態のSCP-172-JP-Aは一般的な成人男性程度の知能を持って行動し、運動能力は一般男性の10分の1程度であることが判明しています。なお可動状態はパーツの脱落によって終了することが確認されています。SCP-172-JP-Aは可動状態でない時は意識を失っている状態であり、通常の睡眠行動は不可能であると説明しています。また食事は可能ではあるものの必要ではない模様で、排泄行動は確認されていません。

またSCP-172-JP-Aは他のSCP-172-JPと組み合わせた状態でも可動状態になることが可能です。これらはSCP-172-JP-Aの頭部に対して、1つ以上の胴体及びその先に胴体に対応する数の手、足、羽、ヒレなどの終端パーツが繋がっていることが条件となります。これら組み合わせた状態のSCP-172-JP-Aもパーツの脱落によって可動状態を終了します。SCP-172-JP-Aは接合されたパーツは自分の意思によって動作しており、このために羽や軟体動物の触手などは正常に動作させることが出来ないと説明しています。なお各SCP-172-JPの寸法はSCP-172-JP-Aに合わせて自然に接合できる大きさに調整されているようです。

SCP-172-JP及びSCP-172-JP-Aは19██/██/██に実施された日本生類創研の関連が疑われる施設への襲撃により回収されました(詳細は「████県における日本生類研調査レポート」を参照してください)。SCP-172-JP及びSCP-172-JP-Aは発見時、分解された状態で1つのプラスチック容器に入れられていました。またSCP-172-JPに関する資料などは回収されていません。

回収された容器に記載されていた言葉:

日本生類創研 A-006 動作確認モデル

補遺: SCP-172-JP-Aは19██年██月██日に日本生類創研によって家族と供に自宅から誘拐されたと証言しています。SCP-172-JP-Aが自宅であると主張する住所には、SCP-172-JP-Aと容姿が酷似したSCP-172-JP-Aの主張する自身の名前と同姓同名の人物及びその家族が居住していました。居住していた██ ████氏とその家族への聞き込み及び身辺調査が実施されましたが、異常は発見されませんでした。

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