SCP-1721
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事案コール-97以前のSCP-1721-1、-2、-3。

アイテム番号: SCP-1721

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1721の全ての既知の実例は、監督下以外での動作を防ぐために、緩衝材で裏打ちしたケースに一纏めに保管します。このケースはサイト-19の標準的Safeクラス保管ロッカーに収容されます。

個々の実例に対する実験で生成された全ての文書はSCP-1721転写ファイルに、コール・プロセス中の出力内容は高度機密転写ファイルSCP-1721-Aに記録しなければいけません。

プロトコル改訂C97-2: 更なる機密情報の自発的暴露を防止するため、研究者たちは今後、複数のSCP-1721実例を同時に使用する実験を禁止されます。コール・プロセスに関する全研究は追って通知があるまで中断されます。SCP-1721実例を収容外で一緒に取り扱わないでください。

説明: SCP-1721は、1973年にシアトルのストリートマジシャンからエージェントW███████によって回収された3個の独楽の総称です。適切な表面上で回転させると、SCP-1721は黒インクで異常なメッセージを書き残し始めます。SCP-1721には総計237回の実験が行われ、30万行以上の文章を生成していますが、一度もその内容を繰り返していません。

3個の実例(SCP-1721-1、-2、-3)は全て、意図的に外部干渉で動きを停止するまで無期限に回転し続けます。既知の実例はそれぞれ、複数回の実験セッションを通して一貫した独自のスタイルと主題を示しています。

追加効果: 3つ(もし存在するならばそれ以上)の実例を至近距離で回転させると、SCP-1721はJ█████博士によって“コール・プロセス”と命名された現象を起こします。現象の発現中、独楽は前述した各々の動作を停止し、協調して幅広いアーティファクトを生成し始めます。これらのアーティファクトは文章に限定されず、技術的な回路図やイラストが含まれます。コール・プロセスで生成される文章類には、架空のものも、[編集済]やその他の財団職員の電話代請求書や出生証明書などの実在する書類も含まれています。

これら文書の内容は、自宅の前に立っているJ█████博士のスケッチ、未知の鳥類種の完全なゲノム、さらにはシークレットサービスを迂回してアメリカ副大統領スピロ・アグニューを暗殺するための指示のリストにまで幅広く分かれています。

コール・プロセスに関する既存のデータは、SCP-1721の出力における一定のパターンを特定するには不十分です。SCP-1721-3単体の機能とは対照的に、これらの指示はかなり正確に実行できることが証明されています。全てのプロセス出力は、関連するRAISAガイドラインの下でレベル3制限付アクセス対象物と見做されます。更なる情報はコール実験ログを参照してください。

プロセスの動作原理 ― どのようにSCP-1721が対象を選択しているのか、またそれに係る知識の原点など ― は未だに不明であり、J█████博士はこの挙動の更なる実験を推奨しています。

補遺:
事案コール-089: SCP-1721は、U█████次席研究員とサイト統括官K████████によって監督されていた実験セッションにおいて、U█████次席研究員とK████████統括官の妻の間に交わされた性的内容の通話記録の転写と思しきものを生成しました。結果として起こった激論によって実験は中断され、幾つかのSCP出力物が損傷を受けました。研究スタッフは、SCP-1721の出力物は感情的に繊細な内容であるかもしれないが、それは試験中のプロフェッショナルでない行動を正当化するものではないことを忠告されています。

事案コール-097: SCP-1721は、様々な[データ削除済]とそれらを妨害する手段、とりわけSCP-███に関連する情報について詳細に記述された“収容違反について”というタイトルの長大な出版物を出力し始めました。J█████博士は実験の緊急停止を宣言し、既に完成していた文書のうち██ページを破棄しました。以後、コール・プロセスはサイトの保安体制にとって容認しがたい脅威であると見做され、関連実験はすべて凍結されました。更新版の収容プロトコルはプロトコル改訂C97-2を参照してください。

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