SCP-177-FR
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サイトAleph B棟5階の主要通路の壁に貼られたSCP-177-FR2部(写真の安全性は確認済)。

アイテム番号: SCP-177-FR

脅威レベル:

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: あらゆるアナログ・デジタル媒体において、「これを読んでいる君へ、君が誰であろうとも」という数語で始まる文章を発見した全ての職員は、直ちに保安警報"コードグリーン : ネモ"を発令して下さい。

保安職員は、この文章が書かれた媒体から最低でも半径12メートル、ならびにこの文章媒体と視覚的または物理的接触を持ったあらゆる個人・物品の周りに、境界線を打ち立てる必要があります。その後、クリアランス"ピューヴル大ダコ"を保有するレベル4職員にコンタクトを取り、さらに当該職員は適切な措置を講じ、要注意団体「ネモ・アンド・ノーチラス」の製造したオブジェクトの収容を専門とする機動部隊通称"FIM""を出動させるものとします。

SCP-177-FR-1実例となった全ての職員は、各SCP-177-FR実例がプロトコル ピューヴルによって無力化された後、Cクラス記憶処理剤を投与されます。

説明: SCP-177-FRは、幾つかの財団サイトが様々な手段で不定期的に受け取る声明文書です。当オブジェクトは通常、緑色のグラデーション地にArial書体の文章が書かれたA4サイズの画像の形式を取り、判明している限りでは、8つの画像式のミーム的トリガーが含まれています(内3つは無力化、基本となる5つは非表示)。この画像のコピー(プロトコル ピューヴルによって無力化されたミーム的効果を有さない版)およびSCP-177-FRの文章の転記は、添付資料177-FR No.1にて閲覧可能です。

サイト██の███████計画に充当されていた研究者のチームが、2006/08/06に内部メールで受け取った最初のSCP-177-FR実例の出現以来、新たなSCP-177-FR実例が次のような手段で財団職員のもとに転送されました :

  • 非異常性の内部メールの添付ファイル(PDF形式)として受信
  • 非異常性の内部連絡書類の中に混入
  • オリジナル文章の短縮版を記したチラシの形で、財団職員らの自宅に直接配布
  • サイト██のAnomalousオブジェクト保管庫の防火啓発書類の裏に印刷
  • サイトAlephのB棟5階の主要通路の壁に2部貼付
  • サイト██のロビーの掲示板に画鋲で6部貼付(この実例は、SCP-177-FR実例になる以前は、掲示板に留められていた非異常性の文書であったことが監視カメラにより判明している)
  • サイトYod本館のモニター全て(50台以上)にセロハンテープで貼付

アナログの実例の転送される形式がどんなものであれ、これらの実例は常に、財団の区画内に自ら出現するものと見られています(監視カメラによりその現象を確認)。この特性は今なお原理が解明されていません。

SCP-177-FRは、財団を害することをただ一つ自明の目的とする要注意団体「ネモ・アンド・ノーチラス」の製造した異常物品として、慣用的な収容手段を通じて収容されることのないように、その作者らによって構想されたものです。

「財団職員」と見做される全ての個人が、SCP-177-FR実例と物理的に接触するか、あるいは直接視認した場合、その内容を読解可能か否かを問わず異常効果の媒介者となり、この時よりSCP-177-FR-1に指定されます。SCP-177-FR-1実例は、無意識の内に普遍的なマスターキーとして機能し、自身の10メートル以内に存在するあらゆる種類の施錠された装置を自動的に解錠します(効果範囲はSCP-177-FR-1実例を巡る直径20メートルの球体を取ります)。施錠された扉は自動的に開き、コンピュータは自ら起動して利用者のセッションに接続します。加えて、何かを閉じた状態に保つための装置やシステムは、どんなものであれ不活性化します(物理的な錠、情報式のパスワード、etc)。その一方で、既に開いているあらゆる装置は、この効果の影響を受けません。

2006/08/16より行われてきた当オブジェクトに関する研究と実験を受けて、財団所属のサイト区画内にいる全ての人間事情に通じた上で財団の利益になる行動をしている全ての人間(2007/02/24の実例の出現を受けて定義を修正)が、このオブジェクトに「財団職員」と見做されることが明らかになりました。また対象が、SCP-177-FRの存在を忘却した(主に記憶処理による)場合、SCP-177-FR-1実例でなくなることが判明しました。

「財団所有」であると見做された全ての物品(すなわち、財団所属のサイト区画内にいる全ての人間事情に通じた上で財団の利益になる行動をしている全ての人間(2007/02/24の実例の出現を受けて定義を修正)により使用されたもの)が、SCP-177-FRの移動や操作、ないしは破壊に用いられた場合、直ちに機能を停止した上、即座に破壊されることとなります。この効果は、SCP-177-FRのアナログ版を移動や操作、または破壊するために用いられるあらゆる種類の物品(手袋、文房具、遠隔操作ロボット、自動化システム、火器、刀剣類、火炎放射器、水、酸、etc)、ならびにSCP-177-FRのデジタル版を削除または修正するために利用される全ての情報機器(ウイルス対策ソフト、ファイアーウォール、ワードプロセッサ、画像処理ソフト、etc)に対して、例外なく適用されます。

2006/08/06 インシデント177-01

07時47: A. C███████次席研究員がサイト██に到着、自身の個人用パソコンで内部メールを参照し、███████計画に割り当てられている17名の研究者宛てに送られてきたE-メールを開く。メールの内容に異常は見られず(「添付した新規要素に目を通しておいて下さい。宜しくお願いします、S. F██████」)、差出人のアドレスも、プロジェクトリーダーに指定されているS. F██████研究員のものでしかない

07時48: A. C███████次席研究員が、"AVQLC.pdf"という名前の添付ファイルを開く。これは財団が受け取った最初のSCP-177-FR実例であることが判明している。A. C███████次席研究員が、自覚のないままに、計上されたSCP-177-FR-1の最初のケースとなる。

07時50: A. C███████次席研究員はこのメールを悪意あるものとしてマークし、ウイルス攻撃の可能性を報告するために情報処理技術者に連絡を取る。この時間帯にサイトで唯一手空きであった情報処理技術者のI. W███████が、リスク算定のためにメールと添付ファイルのコピーを送るよう要請する。

07時54: 添付ファイル"AVQLC.pdf"をスキャンするもウイルスの危険は検出されず。その後I. W███████はファイルを開き、計上されたSCP-177-FR-1の二番目のケースとなる。一方で彼女は、念のためサイト全体にメッセージを送り、"AVQLC.pdf"という名の添付ファイルを含むメールは一切開かないよう警告する。

08時31: ███████計画に割り当てられている棟内にて、サイトの扉が幾つか閉鎖不可能となっていることに保安職員が気付くも、この棟は収容エリアを含まないため、低優先度の問題として報告する。

08時56: A. C███████次席研究員が、およそ一時間前にサイトに到着した時から、付近にあるコンピュータが全てひとりでに起動し、使用者のセッションに自動的に接続している(このセッションは彼のセキュリティレベルを優に超えていると思われる)ことを、保安職員に報告する。███████計画棟における扉の閉鎖不可能性との関連が疑われる。

09時15: 異常効果の原因が何であるか明らかにされるまで、███████計画棟がセキュリティにより隔離される。

(…)

09時33: ネット接続に関する些末な問題のため、サイト██のC棟にあるV. P████████研究員のコンピュータを処理するようにとの要請をI. W███████が受け取る。C棟へと移動するため、I. W███████が本館1階を通過する。

09時38: 本館1階でEuclidクラスの実体による収容違反が発生する。保安職員により警報が発令されるが、1階の扉はやはり閉鎖不可能である。1階にある収容室は、今や全て閉鎖も施錠も出来ないことが直ちに明らかとなる。

09時45: 本館1階でEuclidクラスの実体による収容違反が多数発生する。セキュリティにより隔離された███████計画棟を除いて、サイトからの一時退避手続きが発せられる。1階全域を隔離し、収容室を離れた実体を一時的に収容するため、1階のエアロック(平時は開放されている)が閉鎖される。

10時14: C棟職員が本館1階を通って避難している間、サイトからの一時退避が約30分間継続される。避難する職員の中にI. W███████(SCP-177-FR-1実例)がいたため、彼女の存在により1階のエアロックが不活性化される。SCP-███-FRとSCP-███-FRの二実体が本館の外に出ることに成功する。

(…)

14時48: 収容違反は保安職員らにより鎮圧されたものと判断される。職員からは4名の犠牲者と9名の重傷者が出た。

15時31: I. W███████(SCP-177-FR-1実例)を含む、避難した職員の全員がサイトに復帰し、1階での新たな収容違反を意図せずして大量に誘発する(インシデント177-02参照)。

注記 2015/10/03

"インシデント177-01は、それ以後知られているSCP-177-FRの特異性に端を発するものであると、今日われわれは容易に説明出来るだろう。だが収容違反のそもそもの原因が、ごく少数の職員が受け取り、結局は二人の職員にしか読まれなかった上に、うち一人はそもそも対象でもなかったメール付属の添付ファイルであったと気付くまでには、何日もが必要となった。さらにその後、この特異性によって別に幾つもの事件が引き起こされている傍らで、SCP-177-FRの効果を把握するのには何ヶ月もを要したものだ。現在実施されているプロトコル"ピューヴル"は、財団職員以外の面々で構成された介入部隊の力を借りつつも、彼らが財団にとって有益な働きをしていることを無視するというものであるが、これが今のところ、SCP-177-FR絡みの事件に対処するに際してわれわれに可能な、最善の策なのである。" - ███████管理官

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