SCP-178
評価: +15+x

アイテム番号: SCP-178

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-178は、テスト中以外には、クラス3特異物体収容器に保管しレベル3クリアランスを持った武装職員2人以上が警備してください。このアイテムを収容場所から持ち出してよいのはレベル4以上の職員による書面での許可がある場合のみです。事件#178-14-アルファ以後、すべてのテストは遠隔監視するものとし、また、被験者以外が試験中にテストエリアにいることは明示的に禁止されました。

説明: SCP-178は白い立体視(『3-D』)眼鏡で、フレームは長方形の白いボール紙製であり、レンズは透明な青と赤(それぞれ左と右のレンズ)のプラスチック製です。このアイテムはボール紙が年代相応にやや退色している他にはなにも尋常ならざる物理的特性を見せてはいません。これを掛けると、着用者は普段通りの周辺環境に加え、二本足の大きな実体たちを知覚し始めます。この実体たちの振る舞いは温和なもので時には興味深いものですが(仕事中の職員の肩に寄りかかったり興味深げに観察したりなどといった報告があります)、一つ例外があります。なにかしら着用者あるいは誰であれ他の職員(事件報告#178-14-アルファ参照)がその実体たちと直接相互作用を持とうと試みたら、その職員には突然ひどい裂傷が出現する結果となります。裂傷は素早く持続的に、着用者が息を引き取るまで出現します。裂傷のパターンはいつも同じで、長さ14.2cmから27.4cm、最大深さ2.9cmから8.1cmの平行な3本の尖った鋭い物体で切り裂かれたような傷です。テストに使用した記録測定装置はなにも特異事象を発見することができませんでしたが、これは被験者(たち)に裂傷が出現している最中にもです。被験者が実体たちからなにか音が発せられるのを聞いたという報告をしたことはありません。このアイテムに曝露した被験者を長期観察したところ、作用に永続性はないことが明らかになりました。このアイテムを通して見ると立体視画像は立体的に見えます。

補遺#1: このアイテムが回収されたのは19██/██/██にテネシー州███████でのことで、回収したのは合衆国魚類野生生物局への潜入任務についていたエージェント[編集済]、彼がその町を訪れたのは█歳女児が2階寝室にて尋常ではないほど切り裂かれた結果であると覚しき死に様で死んでいるところを発見されたとの報告を承けてのことです。エージェント[編集済]はその子が発見された場所の近くに血で染まった大観覧車の立体視画像が転がっているのに気付き、色々捜してみたところ、このアイテムがその子のベッドの下に見つかりました。彼女の断末魔の最中にそこに投げ出されたのだと考えられます。エージェント[編集済]はそれからそこに回収チームを呼び出しました。回収チームが到着してから、エージェント[編集済]はこのアイテムを掛けてその画像を見、頭を左に巡らすまではなにもおかしなことはなかったと報告していますが、巡らしたところで彼は1体の実体が彼の肩に寄り掛かって彼の顔からおよそ『1インチ』のところで立体視画像を見ているのに気付きました。任務報告の際にエージェント[編集済]は部屋の中で彼や回収チームを観察している他の何体かの実体にも気づいたと報告しています。エージェント[編集済]はその実体たちと相互作用を持とうと試みるのを控え、このアイテムは特に事件もなく回収されました。

補遺#2: 実験した場合はすべてファイル178-Eに記録してください。

補遺#3: レベル4クリアランスを持つ職員は事件報告#178-14-アルファを読むよう強調しておきます。事件報告#178-14-アルファを読むことは、このアイテムでの実験の監督あるいは承認を行なうことになるレベル4以上のクリアランスを持つ職員すべての義務です。
警告: 補遺#3の遵守をしないことは懲罰処置の理由となります。

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