SCP-1782-JP
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通達

当該報告書には異常な情報改変現象の描写が含まれます。閲覧中、あなたの端末の位置情報は常に監視され、注意区域への侵入が確認された場合強制的にアクセスを遮断、当該報告書のファイルをあなたの端末から削除します。また、報告書ファイルの印刷機能は一時的にロックされます。

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………

[✔]現在、あなたの端末の位置情報は注意区域外です。1782-JP報告書ファイルが開示されます。


アイテム番号: SCP-1782-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1782-JPの存在する大学は財団が買収、現在サイト-81██として利用されています。SCP-1782-JPへの扉付近は2名の警備員機動部隊う-5"座視"が常駐し、O5評議会による立ち入り許可を受けていない人物の侵入を防ぎます。SCP-1782-JPに報告書や論文、特に当該報告書を投入することは固く禁止されています。SCP-1782-JPから半径20m以内の範囲(注意区域に指定)への対象となる文章の持ち込みが確認された場合、機動部隊がそれらを強制的に回収、注意区域外へ移動させます。

説明: SCP-1782-JPは神奈川県の国立██大学に建設された、天体観測ドームの内部空間です。何らかの研究成果が記載された文章(対象に指定)がSCP-1782-JPに投入された場合、対象の大半は10秒程度かけて黒く変色、誤ったデータのみ変色せず残ります(添削イベントに指定)。天体観測ドーム自体は移動可能ですが、SCP-1782-JPを現在の座標から移動させることは不可能です。

SCP-1782-JP-αはSCP-1782-JPに存在する天体望遠鏡を覗いた人物が視認できる、タコ(学名: octopoda)に似た黄色い存在です。天体望遠鏡を解体し内部を確認したところSCP-1782-JP-αは存在しておらず、またSCP-1782-JP-αを写真や映像に記録する試みは全て失敗している為、SCP-1782-JP-αは天体望遠鏡を覗いた人物に発生する幻覚であると推測されます。添削イベント中、SCP-1782-JP-αは足をレンズ外へ伸ばします。

補遺1: SCP-1782-JPは2013年に発生した██大学における論文捏造事件、及び捏造を行った学生である曽良 ███氏の絞首自殺事件後に特異性を発現したとみられています。曽良氏が借りていたアパートの一室を調査したところ、机の上に以下の文章(資料1782-JP-1に指定)が記載されたメモ用紙が置かれていました。筆跡鑑定の結果、資料1782-JP-1は曽良氏が筆記したものであると判明しています。現在、旧1808-JP研究班による資料1782-JP-1の解釈が進行中です。

レンズの向こう 覗けど見えず 地球になれぬ 金星よ
朝日が昇り 消える星々 アミガサタケに 囲まれて
砂上の楼閣 有終の醜 無窮のさなか 西の果て
地図は途切れど 道は途切れず さあさ今こそ ボクはキミ

補遺2: SCP-1782-JPは2012年から、東弊重工の構成員によって管理されていたと思われます。しかし、2014年に財団がSCP-1782-JPの収容を開始した段階では既に管理は行われておらず、当該構成員はSCP-1782-JPを放棄したものと思われています。

以下は、東弊重工関連施設を襲撃した際に回収された、SCP-1782-JPに関するものと思われる文書(資料1782-JP-2に指定)です。

この間新人が発見してきた天体観測ドームだが、計測の結果物理的な移動は困難であるという結論になった。
しかし、論文の自動校閲機能は中々に興味深かったので、あのドームを含めた空間ごと移動してしまうことを視野に入れても良さそうだ。何にせよ、まずは詳細な性質を調査する必要がある。


幾つかの論文をドームに入れてみたが、分野によって校閲が発生しないといったことは無いようだ。また、言語が違っても校閲はしっかり発生する。
これは、思ったよりも優秀かもしれない。ポータルで複数地点と接続すれば1つのドームで非常に多くの利益が望めるだろう。ポータル自体は小さくても良いわけだし。まあ、それは顧客と要相談だろうが。


あの新人がやらかした。実験データにミスがあったらしい。ふと思い立って、報告書自体をあれに入れてみたが本当に危なかった。
物理的移動は可能だった。ドームが動かせるのなら、あんな人目につく場所に置いておく必要はないだろう。


何が起きている?
物理的移動は不可能だった。この前投入したときは移動不可が誤りだった筈だ。でも、移動できなかった。
また報告書を入れた。移動不可が誤りだと言われた。訳がわからない。


あれは私たちの手には負えない。もう何が正しくて何が間違ってるのかわからない。

補遺3: 2014年、SCP-1782-JPの詳細な特異性を調査すべく、天海博士の指示の下以下の内容の実験が行われました。この結果を受け、SCP-1782-JPのオブジェクトクラスはEuclidに引き上げられ、現在の特別収容プロトコルが制定されました。

実験ログ1782-JP

#01

対象: 2014年に発表された論文30枚。全て紙媒体に印刷されており、これ以降注釈がなければ対象は全て紙媒体である。

実施方法: 対象を全てSCP-1782-JPに投入、添削イベントの様子を確認する。

結果: 対象全てに添削イベントが発生。どの対象にも、誤ったデータの残留が確認された。

分析: 30枚の論文全てに誤ったデータが含まれるのは明らかに異常である。添削イベントが単なる情報改変現象ではなく、何らかの現実改変事象によるものである可能性がある。


#02

対象: 無作為に選ばれた論文1枚。

実施方法: カント計数機を3台SCP-1782-JP内部に設置した状態で、対象を投入する。

結果: 添削イベントが発生、誤ったデータの残留が確認される。添削イベント中カント計数機の値は常にほぼ1.0Hmを維持しており、添削イベント後の対象に現実改変の痕跡となる内部ヒューム値の微細な変動性は確認されず。

分析: ヒューム値の変動による現実改変事象が確認されなかったことを考えると、過去改変事象が発生している可能性も検証すべきだと思われる。


#03

対象: 無作為に選ばれた論文1枚。

実施方法: シャンク/アナスタサコス恒常時間溝(XACTS)をSCP-1782-JP内部に設置した状態で、対象を投入する。

結果: 添削イベントが発生、誤ったデータの残留が確認される。XACTSは過去改変事象を観測せず。

分析: 過去改変事象でもないということは、SCP-1782-JPに何らかの精神影響があるのだろうか。


#04

対象: 1782-JP研究班

実施方法: 1782-JP研究班の職員に対し、音色分散プロセッサによる認知抵抗値の検査を行う。

結果: 全員がCRV12.0以上であり、精神影響は受けていないことが判明した。

分析: SCP-1782-JPの特異性は説明項の通りであり、付属する特異性は有していないことが確認された。

もし1782-JP報告書がSCP-1782-JPに投入されたなら、その報告書には必ず誤りが存在することになる。これが何らかの精神影響なのか、それとも何らかの現実改変事象なのかはわからない。どちらにせよ、この報告書に添削イベントが発生した段階で、この実験ログにもどこかに誤りが存在するのだ。だからこそ、我々の行為が間違いでないということを保持する為にも、当該報告書のSCP-1782-JPへの投入は永久に禁止すべきである。 — 天海博士

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