SCP-180
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アイテム番号: SCP-180

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: すべての頭部装具(髪留めやリボンを含む)について聖遺物研究収容サイト76では着用を制限しますが、これは最大限の安全保障を得るためです。この規則を破った者がいたら誰だろうと全身を身体検査し、サイト76内での移動経路を精査し、DNA鑑定をします。

SCP-180は研究室から持ち出さないでください。SCP-180の現在の外見は保安部に毎日報告してください。職員は、自分の部署では見覚えがないものの、振る舞いや服装がその部署の一員であるかのような者と遭遇したら、セキュリティに通知してください(アイデンティティを盗難された者かもしれないので)。

説明: SCP-180は見た目上は帽子あるいはその他の頭部装具や髪飾りです。誰かがSCP-180を頭に乗せたらその者はアイデンティティをその帽子に「盗難」されます。この作用により盗まれた宿主はまったく、対象と強く親密な人々ですら判別できないようになります。アイデンティティを盗難された対象を観察している者はただその者の髪や目の色、肌の色調、衣服などといった特徴を曖昧に説明できるのみで、被験者のアイデンティティを判別することはできないでしょう。この作用はSCP-180が別の宿主を選ぶまで続きます。

一旦SCP-180が宿主のアイデンティティを盗難してしまったら、別の対象の頭にSCP-180が置かれた際には、第一の対象(宿主)のアイデンティティは第二の対象に刷り込まれます。これは人間についてのみならず、動物や非生物についても起こり得るものです。例えば対象を、帽子が置かれていてSCP-180の宿主となっている犬や彫像やコーヒーテーブルと見間違えることがありました。

SCP-180の外見は宿主が変わる際に変化します。しかし、この作用は視覚上でのみです。この物体は見た目上シルクハット、スカルキャップ、野球帽、バンダナ、髪留め、ヒジャブ、自転車用ヘルメット、その他諸々になってきました。MRIと三次元超音波検査を用いて画像生成したところ、SCP-180は現実には被れるくらいの長さのリネンかベールや経帷子の様な布かそれ以上のものではないとわかりました。SCP-180を適切に頭に置くと実際には顔が覆われることになります。いかに、そしてなぜ光線(可視光や赤外線)がSCP-180により偽りの図象を生み出すよう操られているのか、それについて説明をつけられるような研究はまだありません。

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