SCP-1800-JP
評価: +143+x
gf01a201502170200.jpg

収容前のSCP-1800-JP

アイテム番号: SCP-1800-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1800-JPはサイト-81██の5*5*3m収容室に収容されています。事件記録-20██/11/15を受け、現在SCP-1800-JPは人工島特設サイト-8163の20*20*10mの収容室に収容されています。収容室内には完全自動化された飼料箱と水飲み場が設置され、1日2度適切な量の飼料が給餌されます。1日に1度、SCP-1800-JP-Aを処理するため、機械操作による清掃を行った後にカメラ映像を通してのみ周囲を知覚できる装備を施した2名のDクラス職員によって再度清掃を行ってください。SCP-1800-JPが何らかの物品を排出していることが確認された場合、同様の装備を着用したDクラス職員によって回収を行ってください。また一度使用された防護服は洗浄し、SCP-1800-JP-Aを完全に洗い落としてください。回収された全てのSCP-1800-JP-Aは不透明な容袋に入れ、それを木箱に収納し密封した上で同サイトに建設された焼却施設にて処分を行ってください。

SCP-1800-JPに暴露した人物に対しては終了処分を行い、カバーストーリーの適用や記録の改変など必要に応じた対応を行ってください。

事件記録-20██/11/15により、現在SCP-1800-JPに人間の捕食を行わせることは禁止されています。

説明: SCP-1800-JPは異常な特質を持つ年齢6~7歳と推定されるホルスタイン種の雄牛(Bos taurus)です。SCP-1800-JPは加齢の兆候が見られないことを除き、一般的なホルスタイン種のウシと肉体的に異なる点はありません。

SCP-1800-JPの異常性は50g以上のSCP-1800-JPの糞(SCP-1800-JP-A)を人間(対象)が目撃した時に発現します。対象がSCP-1800-JP-Aを目撃したとき、SCP-1800-JP-Aの内部から何らかの物品(SCP-1800-JP-B)が出現します。SCP-1800-JP-Bは殆どの場合、衣服・児童書・玩具などの対象が0~13歳の時に使用していた物品です。しかし必ずその規則が適用されるわけではなく、少数ながら成人後に対象により使用されていた物品が出現したケースも存在します。いずれの場合もSCP-1800-JP-Bの全体には大量のSCP-1800-JP-Aが付着しています。この際、SCP-1800-JP-Bは大型の玩具や自転車など明らかにSCP-1800-JP-Aの総量と比較して大きな体積を持つ物品を出現させる場合もありますがその出現プロセスは不明です。直接の視認以外の方法でSCP-1800-JP-Aを認識した場合、その異常性は発生しません。

SCP-1800-JP-Aに暴露し自身に関するSCP-1800-JP-Bが出現した対象は、過去にSCP-1800-JPと遭遇し捕食されたという記憶を持つようになります。その記憶は共通して「SCP-1800-JPが死角から前触れなく出現した」「自身を世界ごと何もかも呑み込んだ」と表現され、SCP-1800-JP-Bは自身が捕食された際に所持していた物品であると証言します。しばしばSCP-1800-JPによって家族や友人などの第三者が対象と共に捕食されたと証言されますが、それらの人物がSCP-1800-JPに関する記憶を持つことはありません。対象自身もSCP-1800-JPに捕食された記憶と本来のSCP-1800-JPが存在しない記憶の矛盾した二つの記憶を持つようになります。

SCP-1800-JPに暴露した対象は、暴露後1時間以内に「この世界は自身の居場所ではなく、SCP-1800-JPの体内に入ることによって元の居場所に帰還できる」という妄想を抱きます。その後、対象は元の世界への帰還を目的にSCP-1800-JPの口腔から体内へ侵入を試みます。SCP-1800-JPの口腔と比べ人間の大きさが明らかに大きいものであるのにもかかわらず、対象は容易にSCP-1800-JPの口腔を通り体内へと侵入することが可能です。この過程の際SCP-1800-JPに負傷は発生せず、対象の侵入に対して抵抗の行動も見られません。対象が完全にSCP-1800-JPの体内へ侵入した時点で対象は消失します。SCP-1800-JPの体内で消失した人間の行方は判明しておらず、GPS等の通信機器は常にSCP-1800-JPの居場所を示し続けますが、それらの機器を回収するあらゆる試みは失敗しています。

対象を拘束するなどしてSCP-1800-JP体内への侵入を阻害した場合、対象は不定の期間の後に新たに事実と矛盾した妄想を抱き始め、より強くSCP-1800-JP体内への侵入を求めるようになります。この際抱く妄想もSCP-1800-JP-Aに暴露した場合と同様にSCP-1800-JPに呑み込まれる瞬間の記憶です、しかしSCP-1800-JP-Aに暴露した際の妄想とは異なりその記憶は非常に断片的、かつ曖昧なものであり詳細な説明を求められた場合はそれに答えることができません。このさらなる妄想はSCP-1800-JPの反芻行動と連動して発生することが観察で明らかになっていますが細かい規則性などは不明です。

妄想はクラスE記憶処理を行うことで一時的に消失させることが可能です。しかしSCP-1800-JPが反芻行動を行うことにより、対象はSCP-1800-JPに関連する記憶を取り戻し再度SCP-1800-JPの体内へ侵入を試み始めます。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。