SCP-1812-JP
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1812JP.jpg

スケートリンク・イベント期間中のSCP-1812-JP

アイテム番号: SCP-1812-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1812-JPの周囲50 m並びにSCP-1812-JPに通じる山道を全てフェンスで封鎖し、監視カメラを設置してください。またSCP-1812-JPの付近に監視小屋の建設を行います。監視小屋には他者を殺害した経歴のあるCクラス職員を3人警備員として配置し、加えて近隣のサイトには予備の人員を最低でも3人常に確保してください。民間人がフェンス内に侵入した場合にはSCP-1812-JPの影響を受けているかどうかを確認してください。影響下にない場合にはカバーストーリー『滑落の危険性』を適用し退去させ、民間人がSCP-1812-JPの影響下にあると見られた場合はAクラス記憶処理を行ってから解放してください。任務中にSCP-1812-JPの影響を受けた警備員は速やかに記憶処理を受けてください。その後影響を受けた警備員は予備人員と交代し、他のオブジェクト担当に配置されます。

スケートリンク・イベント期間中、予備人員を含めた全ての警備員はSCP-1812-JPの監視を行ってください。イベント期間中に民間人がSCP-1812-JPへの侵入を試みた場合は翌朝の日の出まで拘留し、Aクラス記憶処理を行ったうえで解放してください。監視地点近辺のフェンスのみを開放する事によって侵入者の誘導を行います。また、衛星写真など上空からの撮影は各衛星にプログラムされた偽装写真に差し替えることで情報漏洩を防いでください。

説明: SCP-1812-JPは██県██市の██山中部に位置する面積1.24 km2、周囲長6 kmの湖です。SCP-1812-JPの異常性には周囲の人間への精神影響と新月の夜(SCP-1812-JP地点における日の入りから日の出までの期間)に発生する異常な湖面凍結(以下、スケートリンク・イベントと呼称)の2点があります。スケートリンク・イベント発生期間外におけるSCP-1812-JPの物理的な異常性は発見されていません。

SCP-1812-JPの影響を受けた人物(以下、被影響者)は西洋音楽の幻聴を報告します。被影響者はこれについて「山中の湖から聞こえている」「次の新月の夜にそこで舞踏会があり、自分はそれに招待されている」という強迫観念にも似た認識に基づいた言動をとります。SCP-1812-JPの位置を知らない被影響者は「曲が聞こえてくる方向」として大まかに把握している事が判明しています。この精神影響は記憶処理によって完全に消去する事が可能です。

精神影響の発現は不定期に起こり、発現確率はSCP-1812-JPとの距離の二乗に逆比例します。SCP-1812-JPの内部(水中及び湖上)では1人当たり24 時間につき12±2%の頻度で影響が発現しますが、SCP-1812-JPの最も近くに位置する居住区域██村(SCP-1812-JP中心地点からの距離3.13 km、執筆時点での人口14,281人)で発生する被影響者は財団が把握した限りで1年に2~3人程度です。また、この精神影響がスケートリンク・イベント中に発生した事例は確認されていません。精神影響は記憶処理によって影響から脱した者についても同頻度に発生します。また、Dクラス職員を用いた検証の結果、殺人経験を持つ人物は影響を受ける確率が有意に低いことが確認されています。

スケートリンク・イベント期間中、SCP-1812-JPの湖面は気温に関わらず一様に凍結します。氷の厚みは1 cm程度である事が判明していますが、この氷の破壊や融解に成功した事例はありません。凍結した湖面上に侵入した被影響者はその場から消失します。イベント発生期間中、被影響者に取り付けられたGPSの位置に移動はなく、信号は消失前と同様に受信できます。無線通信の受信も可能ですが、音声は常に激しい水音に遮られるため連絡を取る事は不可能です。また、被影響者はこの水音について、湖から聴こえる音楽と同一の楽曲であると認識します。スケートリンク・イベントが終了した時、これらの信号は湖面の氷と共に全て消失します。この事から消失した被影響者はスケートリンク・イベント期間中はSCP-1812-JP内部に存在していると推測されますが、SCP-1812-JP外部から被影響者を直接観測する事は不可能です。

異常性の発現確率ならびに地理的な配置からSCP-1812-JPは近年に至るまでその異常性を認識されていませんでした。人工衛星によって夏季の湖面凍結が観測され、調査によって██山近辺での失踪事件が主に新月周辺に集中して発生している事が判明することでSCP-1812-JPの異常性が明らかとなり、現在の収容へと至りました。衛星によるSCP-1812-JPの観測結果は現在隠蔽されています。

探査記録1812-JP-04 - 日付 20██/██/██
それまでの実験結果から消失した被影響者はSCP-1812-JP内部で一定期間生存している可能性があると推測されたため、4名の志願した被影響者がSCP-1812-JP内部へと派遣されました。詳細は以下の通りです。以前の探査実験ならびに他の実験については別紙の実験記録9215-1812を参照してください。

調査担当: エージェント・草間、箱崎、伊藤、尾高

探査装備: それぞれ標準的戦闘・探索装備を支給された他、遠隔心電図モニタリング装置を装着した上でスケートリンク・イベント発生期間中のSCP-1812-JPへと侵入した。

結果: 4名が消失してから13分41秒後にエージェント・草間、14分15秒後にエージェント・伊藤の心停止を確認。スケートリンク・イベントが終了した際に失神状態のエージェント・尾高ならびにエージェント・箱崎の死体が水中に出現しているのが発見され、回収されました。エージェント・尾高はスケートリンク・イベント期間中の記憶を保持しておらず、現在精神鑑定と経過観察を受けています。

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