SCP-1845
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SCP-1845-1の"オフィシャルロイヤルポートレート"

アイテム番号:SCP-1845

オブジェクトクラス:Safe

特別収用プロトコル:SCP-1845は十分に隔離された、北アメリカの温帯多雨林の環境を再現した居住区に収容します。SCP-1845の監視のため暗視用隠しカメラが設置されます。

SCP-1845が居住区内の植物、昆虫から接種する栄養を補うため、植物性の食物を補助食品として与えます。SCP-1845-1の居住する巣の近くにキーボードとモニターを設置してください。これはSCP-1845-1がレベル2以上のエージェントとコミュニケーションを取るのに使用されます。SCP-1845-1からの要求事項については内容に応じてO5の判断をあおいでください。要求の内容と、SCP-1845-1によるエージェントへの協力的な姿勢を考慮の上検討するようにしてください。実験目的以外で居住区へ外部のほ乳類または鳥類を持ち込むことは禁止します。

SCP-1845の居住区は1ヶ月に2回点検を行ってください。何らかの不審な行動が観察された場合も点検を行ってください。脱走、コミュニケーション、武器の製造、発火を目的とした道具や植物を発見した場合、または監視カメラへの妨害が確認された場合、「プロシージャ・領地没収」を実行してください。違反行為の防止のため「プロシージャ・占有剥奪」が実行されます。

SCP-1845-1は自らと仲間達を戦争捕虜と信じており、近い将来、友軍によって身代金による解放または救出が行われると考えています。この考えが誤りであることに気付かれないようにしてください。未回収の動物がSCP-1845の野生での生息域に存在しないよう、財団の偵察部隊による定期的な調査が必要です。いかなる場合においてもSCP-1006、および他のいかなるほ乳類(人類以外)型SCP、鳥類型SCPについてSCP-1845に存在を知られる事の無いようにしてください。

説明:SCP-1845は、現在以下で構成されます。

  • 雄のアメリカアカギツネ(Vulpes vulpes fulvus)1匹。20██年に財団により回収された時点でおよそ3歳。SCP-1845-1とする。
  • ジャコウネズミ14匹、カモ12羽、ハクトウワシ6羽の、シカ2頭、ノラネコ3匹、オオカミ2頭とカラス2羽。SCP-1845-2とする。
  • ハト26羽、アメリカライオン16頭、リス12匹、ヒツジ11頭、アメリカグマ8頭、アライグマ6匹とベンガルトラ1頭。SCP-1845-3とする。

SCP-1845に属する個体は通常の野生動物と比較しても生理学的な違いは見られません。しかし、この動物達は人間に近い知性を持つことが確認されています。彼らは生息地で入手可能または財団が提供する材料から単純な道具を作る能力を持ち、中世ヨーロッパの封建制度をモデルとした政治制度を有しています。

生息地の調査で発見された道具は以下の通りです。

  • 樹皮と小枝で作られた投石器
  • 小型の手斧。木製の持ち手、研いだ燧石が刃として使用される
  • 着火剤
  • 原始的な楽器。フルート、太鼓、リュートに似た弦楽器
  • 燧石のカービングナイフ
  • 槍状の兵器。四足歩行動物の背中に前方を指して取り付けるものと思われる
  • 小型投石機
  • 絵画数点。黄土と潰した昆虫で制作された
  • 十字架および宗教的アイコン数点。彫刻、または絵画(上記で言及した手法による)。樹木の表面や巣穴の壁で確認
  • 小型のカヌー
  • 羽ペンとインク
  • 防水布。SCP1845-1の巣穴の入り口を覆うようデザインされている
  • 羊毛のケープとフード付き外套
  • ロザリオの数珠

SCP-1845-1はコロニーの”指導者”で、キーボードを使用できることが確認されたグループの唯一のメンバーです。SCP-1845-1は王家の出自であると主張し、次の称号を自称しています。「神に選ばれた国王ユージェニオ2世陛下、森の王、平野の主、オオモミと下草の公爵、沼地の伯爵、██ ███████の辺境伯、すべての小川と大河の番人、都市の護衛卿、そして信仰の守護者」。SCP-1845-1は自身と支持者をローマカトリック教徒としており、非常に厳格な信仰を持っている様子が観察されています。録画記録によると食事の場面、休日、聖人の祝日において礼拝が確認されました。信仰心の不足が認められたメンバーを罰するよう命じている場面も確認されました。

SCP-1845-1は発音による会話能力はありませんが、文字を読むことができます。現代英語、古いイングランドの方言、フランス語、ラテン語で話しかけられた場合その内容を理解できます。また、キーボードを使って財団のエージェントとコミュニケーションが可能です。コミュニケーション言語としては中世フランス語を好みます。コミュニケーションにおいて、SCP-1845-1は必ず一人称に"余(royal we)"を用います。

SCP-1845-1は幅広い知識を持ち、中世ヨーロッパ封建主義について、ローマカトリックの教義について、古代ギリシャとローマの歴史および神話、そしてホメロス、アリストテレス、チョーサー(訳注:14世紀イングランドの詩人)、マロリー(訳注:15世紀イングランドの文筆家)、ボダン(訳注:16世紀フランスの学者)、シェイクスピア、セルバンテス(訳注:16世紀スペインの作家)(後に強い嫌悪感を示す)などにおよびます。

SCP-1845-1はSCP-1845-2のメンバーを”騎士”および”紳士階級”として言及し、”ハルニレの伯爵”、”█████████小道の伯爵夫人”、”アザミの騎士”といった称号をあてがうよう要求しました。同様にSCP-1845-3のメンバーについても”農奴”、”庶民”として定義しています。このヒエラルキーは厳格に定められているものと見られ、SCP-1845-3は比較的熟練を必要としない仕事、例えば道具の制作、食料の収集、土塁の建設などをSCP-1845-2の監督のもと行います。SCP-1845-2はSCP-1845-1 へ報告し、指示を仰ぎます。暴力は厳しく罰せられます。暴力による死傷者は3個体のみ確認されており、いずれもSCP-1845-3に属するハト2羽、ジャコウネズミ1匹が記録されています。犯人は”裁判”において有罪宣告を受けた後、絞首刑により処刑されています。SCP-1845のメンバー間では発声とボディーランゲージと通じて、種の違いに関わりなくコミュニケーションが可能です。

SCP-1845-2およびSCP-1845-3との直接のコミュニケーションは現在まで成功していません。SCP-1845-1以外の1個体の動物についてのみ、書かれた言語を理解していることが観察されています。SCP-1845-3に属するアライグマが、羽ペンととインクを使ってラテン語でSCP-1845-1の口述筆記を行いました。SCP-1845-3は財団職員の依頼に応じて筆記を行う事は拒否しました。

上記の個体を除き、SCP-1845が財団の管理下に入って以降に死亡した動物は4個体(アヒル1羽、ハクトウワシ1羽、カラス2羽)、新たに孵化もしくは誕生した動物は6個体(ハト2羽、アヒル2羽、ハクトウワシ1羽、アライグマ1匹)です。これら新たに生まれた個体は個体の両親に匹敵する水準の知性を持ち、種の平均的な成長および知性的発達の速度を示しています。

SCP-1845は動物達の異常な行動と、人間および他の動物への攻撃性が ███████、██で頻繁に報告されるようになったことで、20██年に財団の注意をひくようになりました。先行調査隊は顔に戦化粧を施したアライグマ、アヒル、リス、ノラネコからなるグループに悪意ある攻撃を受け、退却を余儀なくされました。
機動部隊σ-853("野良犬捕獲選抜隊")が派遣され、種族によって2つのグループに分かれた動物達が赤と黒の塗料をまとい、互いに”戦争状態”となっている状態を発見しました。戦場は██████████の数百平方キロメートルにわたる範囲と███████および██████の都市部に広がりを見せていました。SCP-1845-1は赤ペイント軍を指揮していました。機動部隊σ-853は両軍の”会戦”に参戦し、SCP-1845と非殺傷兵器で交戦しました。機動部隊のメンバー█名、動物██個体が死亡した後、両軍の生存者はSCP-1845-1の雄叫びに従い攻撃をやめ、あるいは”投降”し、財団の管理下に入ることを了承しました。報道機関に潜伏する財団職員の工作により、動物達の異常行動と攻撃性は█████ █████で起きた化学物質の流出が原因とされました。

SCP-1845-1は、発見と捕獲の原因となった”戦争”の責任は自分にはないと主張しました。またこの戦争は一部の臣民、”バクスター西湾伯爵”の称号を持つコロンビアミュールジカ (Odocoileus hemionus columbianus) の反乱に対する報復であると語りました。SCP-1845-1はバクスター伯爵について、辛辣な態度で次のように語りました。”きわめて無頼な簒奪者、悪漢、そしてプロテスタントである”。SCP-1845-1はバクスター伯爵が”魔術を用いて偽りの告発を行い、王妃殿下を暗殺し、█████ █████王子と我らの王家の子女を誘拐した”と主張し、多くの貴族と農民が伯爵に反発するようになったと述べました。SCP-1845-1は問題のシカはいまだ逃走中で彼の王国に歯向かう軍隊を整えているが、自身がひとたび監禁から自由になれば反乱勢力を打ち負かすであろうと強く主張しました。SCP-1845-1の証言に一致するシカはSCP-1845のメンバーに存在せず、襲撃の際死亡した動物の中にも確認されていません。

SCP-1845の知性、政治形態の由来、SCP-1845-1の持つ知識の由来は不明です。SCP-1845-1はそれらについての直接的な説明を拒否しており、そのかわり”太古の昔”より続く王の血脈と王の神聖な正当性を主張することで質問への返答としています。

SCP-1845の要求した物品の目録:

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