SCP-188-JP
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アイテム番号: SCP-188-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-188-JPは施設への収容は不可能なため、周辺の島に強力なレーダー装置を配備した敷設を設置し、許可を受けていない者は近づけてはなりません。敷設には常に海上での保安活動及び船舶の運転が可能な12名以上のスタッフが配置されます。侵入者に対しては拘束の後Bクラス記憶処置が行われ、密航者として警察に身柄を引き渡してください。

SCP-188-JPの調査には必ず日本人のみで構成された人員を選び、所持品は最低限とし武器は持ち込まないでください。可能な限り日本語以外の使用、日本語以外の言語の書かれた物品の所持は避けるべきです。

説明: 座標: 南緯2度██分 東経14█度█分に位置する無人島です。1942年から45年にかけて、島は旧日本軍により占拠されていたと考えられます。しかしこの島に関する資料は存在しないか紛失、または破棄されており、確かな資料は存在していません。財団による調査の結果、島に戦略的な価値は無く当島に駐留していたと思われる旧日本軍の部隊も所属不明となっています。島内には塹壕跡や遺留品などがそのまま残されておりその規模から推察で150~300人が活動していたものと思われます。

SCP-188-JPの特異な点は島内は完全に無人にも関わらず遺留品や基地、塹壕跡の位置が常に変化や増加、消失を繰り返している点にあります。財団は過去にSCP-188-JP内部より合計3トンに及ぶ遺留品を調査目的で回収していますが、現在も尚島内の遺留品は増減を繰り返しています。島内では兵士が書いたものと思われる多数の手記が次々と発見されていますがその内容を照らし合わせると多くの矛盾点が存在します。筆跡鑑定により発見された手記は全て同一人物のものである事が判明しています。書かれた年代はおよそ1940年頃で太平洋戦争の年代と一致しておりますが、その内容は明らかにごく最近の、外部からの影響を受けていると考えられ、研究が続いています。

また、島の中央付近には地下陣地が構成されており、調査ではその全長は約4kmほどであると見られています。壕そのものを爆破する試みは大規模な滑落を引き起こしましたが、調査隊が引き上げてから数ヶ月後に行われた再調査では壕が再建されていました。この壕内への再三に渡る調査は全て失敗に終わっています。島内の調査及び地下陣地の探索は過去5回に渡り行われていますがそのすべてで職員の行方不明、調査資材や食料の異常な紛失などを引き起こしており、追加調査は凍結されております。島はイギリス連邦に属する████の領海であり、イギリス政府の働きかけにより島周囲には大戦中に敷設された大量の地雷や機雷が存在しており立ち入り禁止というカバーストーリーが展開されています。
 
調査記録-188-A1 - 日付200█/4/09

調査目的:SCP-188-JPの状況調査。
調査結果:島内の測量を行い、12箇所の塹壕跡、1箇所の地下陣地跡を発見。また、174点、80kgに及ぶ遺留品を回収した。この調査の最中、食料の一部と銃器及び弾薬が紛失。徹底的な捜索が行われたが発見できず。その他、部隊員の私物も幾つか紛失している事が判明。調査開始より10日後、観測機器を残して全部隊は撤収し第1次調査は終了した。

以下は今回の調査においてSCP-188-JP内で発見された手記の抜粋です。
4/08 哨戒が水平線に接近する船を発見せり。支隊長様は所属の確認を行い、もし敵なら水際にて撃滅せんと下命さる。
4/10 謎の船は友軍であった。しばしの歓待、新兵器、食料などを得る。祖国の地からの食べ物はなんと素晴らしいものか。
4/20 補給船は去る。必ずまた戻ると約束をした。久しぶりの祖国の空気に分隊長以下、皆落涙。明日よりまた穴掘だ。

調査記録-188-A3 - 日付200█/6/11

調査目的:島内に置いた観測機器の回収と島内地下陣地の探索。探索のため武装した調査部隊を派遣。
調査結果:観測機器の一部が紛失。またA1及びA2の調査時に遺留品を採取した地点に新たな遺留品を確認。各地の再確認を行った結果、塹壕跡地の場所がずれており跡地は10箇所となっていた。再び部隊の食料や武器の紛失事例が発生。さらに4日目の夜営の後、部隊員2名が消息を絶つ。地下陣地の探索は見送られ、1週間に渡る不明者の捜索中にさらに1名が行方不明。部隊は撤収。

以下は今回の調査においてSCP-188-JP内で発見された手記の抜粋です。
6/11 再び船。武装した者が数名。我が隊に偵察の命が下る。
6/16 敵兵と交戦あり。分隊長の命により敵キャンプの夜襲を敢行。敵の物資を強奪し、襲撃の成功するも反撃に遭い一時撤退。山中に潜伏する事とする。
6/23 山中にてゲリラ戦を行う、敵兵一名を捕虜。敵といえど同じ人間、処遇に胸が痛む。 今夜、分隊長により処刑がされる。

 

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