SCP-191-JP
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アイテム番号: SCP-191-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-191-JPの正確な情報を記した文書は財団内部の完全に光を遮ったコンクリート製の防音収容室にて保存されます。実験目的でSCP-191-JPの使用を申請する職員は必ずDクラスを最初にSCP-191-JPに暴露させ、実験後は速やかに解雇、終了してください。いかなる人物であれSCP-191-JPについての情報を知覚した人間はクラスA記憶処理の対象となります。

説明: SCP-191-JPは、「██寺のちんちろ和尚」と言う人物に対して、各人が自然に持つ共通認識、または集団テレパシーです。その人種、文化圏、生活環境に関わらず、あらゆる人物からの「██寺のちんちろ和尚」について得られる情報は常に日本語に翻訳された状態で本質的に同一の内容であり、これらの性質から、SCP-191-JPは何らかの手段で人間の脳内に生息する情報生命体であると推測されています。

SCP-191-JPの影響はその単語を完全に認識することで発生し、SCP-191-JPキャリアとなっても「██寺のちんちろ和尚」についての内容以外に肉体的・精神的な異常は発生しません。

収容当時、SCP-191-JPの情報は「地元の昔話」として長期間に渡って██県██村内部にて伝えられていました。1995年、「昔話」としてのそれが本来持つべきミーム的性質を一切保持しておらず、村の全員が複数の物語(中には口頭で全てを伝え切るのに数時間を要するものも存在した)をほとんど違わず口伝できるという事実が財団職員によって調査され、SCP-191-JPの大規模な収容と記憶処理が行われました。

SCP-191-JPキャリアの伝える「██寺のちんちろ和尚」の概要は以下の通りで共通しています。これらの一致について、SCP-191-JPキャリア達は「何となく」「名前からしてそんな感じがするから」と証言し、特にそれを異常だと認識することはありません。

・身の丈六尺三寸、厳めしい風貌の初老の坊主である
・慈愛の心に満ち、知己に富む
・法力、鬼道に優れ、四十を数える頃に大日如来の功徳で不死となった
・ほら話が大好きで、子供たちに人気があった

SCP-191-JPに関わる物語の“創作”を行うことで、SCP-191-JP本体とある程度のコミュニケーションが可能です。現在まで█例の実験が行われていますが、現在は実験は無期限に停止されています。

補遺: SCP-191-JP実験記録
実験記録001 - 日付1996/08/15

対象: SCP-191-JPに暴露させたDクラス職員一名。
目的: SCP-191-JPの性質の確認。

カウンセラー・██: ……では、いまその紙に書いてあった、その「ちんちろ和尚」について話してください。

Dクラス: んぁ、さっき名前を知ったキャラクターの詳細なんて分かるわけねぇだろうが。

カウンセラー・██: 大丈夫です。その名前から、あなたが「こんなキャラクターだ」と思う彼の人物像を話してみてください。

Dクラス: ……何と無く、身長はデカそうだな、1,9メートルありそうだ。「和尚」ってくらいだし仏教徒だな、うーん、██山ってくらいだから██宗じゃないか?██宗ってことは██寺かもな!

カウンセラー・██: ……なぜそう思うのですか?

Dクラス: ……あれ、何でだろう。

分析:少なくとも彼は██山に██教の総本山があることは知らなかったはずだ。そもそもそんな山は現在日本に存在しない。_東郷博士

実験記録002 - 日付1996/08/15

対象: SCP-191-JPに暴露させたDクラス職員一名。
目的: SCP-191-JPとのコミュニケーション。

カウンセラー・██: ……お疲れ様です。それでは、「和尚」について、その登場する物語を作ってみましょう。

Dクラス: ……なあ、何なんだこれ?「新しいカウンセリング」っ言われたけどあっちの白衣の人何をやってるんだ?

カウンセラー・██: いいから、お願いします。

Dクラス: ……む、むかーしむかし、あるところに……ちんちろ和尚と言う、その丈六尺三寸、気は優しくて力持ち、慈愛に溢れて信心深く、村の皆から尊敬されている和尚さんがおりました……和尚さんは、
カウンセラー・██: ストップ。「村人は和尚さんに聞きました、『あなたはいつからここにいらっしゃるんですか?』」という一文を入れてください。…あっ。

Dクラス: ?……村人は和尚さんに尋ねました。「あなたはいつからここにいらっしゃるんですか?」和尚さんは答えました。「私はずっとずっと昔から、あなたの、そしてみんなの心の中におるんだよ、██さん(カウンセラー・██の本名)。」と言いました。

カウンセラー・██: (卒倒)

終了報告書: ある人物についてよく知っているならば、その人物がどの場面でどう答えるか、予測できるのかもしれない。ただこれはそういった類のものではない。Dクラスは少なくとも彼女の名前を知らなかったし、さらに実験中、彼女はDクラスに指定の内容を物語に盛り込むように指定した際、答えを聞く前から、Dクラスがどう返答するか、それをはっきり思い描くことが出来たという。
……私も同様に。__東郷博士

実験記録003 - 日付1996/08/15

対象: SCP-191-JPに暴露させたDクラス職員一名。
目的: SCP-191-JPの想像世界への干渉。

東郷博士: ……では続けよう。ここからは私と君で対話を行う。出来るだけ、私の質問には深く考えず直感的な答えを示してくれ。

Dクラス:なぁ、これは本当に何なんだ!?あいつは一体なんでブッ倒れたんだ?それに……

東郷博士: ……ちんちろ和尚は毎日毎日、仏様にお祈りをしながら仏の道にはげんでおりました……ある日のことです。……そうだな、恐ろしい、とても恐ろしい怪物、SCP-██-JPが、ちんちろ和尚の住む村に現れました。…どうなると思うね?

Dクラス: え、SCP-██-JP?は……寺の屋根を壊し、村の人間を████にしてしまいました。村は……ミーム的、認識災害に暴露した村人達で溢れかえり、和尚さんはたいそう悲しみました。……なぁ、なぁ、なぁ!なんなんだよこれ!なんで俺の知らない単語がさっきから頭に浮かんでくるんだよ!

東郷博士: ……和尚さんは寺に籠り、大日如来様にひたすらお願いをしました。すると……

Dクラス:大日如来様が和尚さんの元に現れて言いました、「和尚よ、怒りに駆られてはならぬ、人は道を間違えるものなのだ、お前がそういった人々を導いてやるのだ」と。

東郷博士: そうして気がつくと、寺にも村にも何もおかしなところはなくなっており、和尚さんはほっと胸をなでおろしました。そうしてぽつりと言いました。「ありがたいことだ。もしもサイト-81██にもう少し仏門の徒がおったならば、こんな恐ろしいことにもならんかったのかもしれんがのぅ……」

Dクラス:そうして和尚さんは、いつまでも変わらない平和な村の様子を、いつまでもいつまでもニコニコと眺めておりましたとさ。

分析: 物語の中とはいえ、向こうは確実にこちらを知覚している。有る程度自由に改変もできるようだ。__東郷博士

SCP保護の観点から、現在実験は基本的に禁じられています。

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