SCP-1946-JP-EX
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アイテム番号: SCP-1946-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 現在SCP-1946-JPは収容されていません。発見が確認された場合には、以下の手順を最低2つ以上用いた抑制処置を用いて下さい。

  • 最低9枚以上の札(現SCP-052-JP)を用いたSCP-1946-JP出現が確認された装置・機材に対する陣の生成。
  • 3親等以内に日本人以外の血が通っていない神道関係者4名以上の祈祷・念仏によるSCP-1946-JP活発化の抑制。
  • SCP-1946-JPのターゲットであると見なされている対象の即時確保・避難。
  • アメリカに本籍を置いたDクラス職員2名以上の提供によるSCP-1946-JP攻撃対象の分散。
  • シマギ・アーノルド霊的実体抑制装置の試験的稼働によるSCP-1946-JPの攻撃性分散。

説明: SCP-1946-JPは犬の姿を模していると称されるレベルⅤ霊的実体です。極めて攻撃的な反応並びに物理的な動作を含む影響を及ぼし、特にアメリカ内に本籍を置くエンジニア、軍人(退役済の対象を含む)、政府関係者を重点的に狙う傾向が有ります。
現在はアメリカ上に作成されたネットワーク上に潜入しており、場所の特定・確保処置・無力化処置は1972年現在全て失敗に終わっています。SCP-1946-JPがターゲットとして認識された対象及び対象の近辺に対して、以下の影響を及ぼします。

  • 獣の唸り声と称される幻聴。
  • コンピュータ等のディスプレイ上・モニター状に瞳孔が縦に裂けた両眼と形容されるパターンが出現。
  • 犬の死臭に極めて近しい臭気の認識・発生。感知装置による臭いの発生源は特定出来ず。
  • ターゲットと認識された対象及び近辺の人物に対して肉体に爪と牙の形を模した痣の発生。発生数に比例して精神の不安定化・発生した部位への痛みが発生。
  • ターゲットと認識された対象の肉体への喉を中心とした「食い千切られた様」と形容される挫創の発生。これまで確認された全対象が死亡している。
  • ターゲットの死体を目視した血縁者・友好関係を築いていた対象のターゲットに対する嫌悪感の発生。今特性によりターゲットは殺されて当然の所業を行った故の因果応報であると見なされ、状況の異常さに対して違和感を抱かなくなる。

1970年5月~1974年9月までに6件発生したアメリカ内の技術者・政府関係者を中心として発生した猟奇的殺人事件の共通点より異常性・知識を有した存在が示唆され、調査により1974年11月にSCP-1946-JPの存在が確認、確保に失敗して財団内エージェントを含む6名の死傷者が発生しました。

補遺: SCP-1946-JPに類似した特性を有する異常物体の作成計画が、1945年に接収された負号部隊関連資料ち-4より発見されました。資料上では「いづな号計画」と記載されており、作成に当たっていましたが第二次世界大戦中には同異常性を有する物品は確認されていません。
以下は当時の関係者によるインタビュー記録の書き起こしです。

インタビュアー: エージェント・クラーレ

対象: 駒井古 有太郎。負号部隊に技術伍長として所属していた。

<記録開始,1946/02/05>

エージェント・クラーレ: 今回は、いづな号計画に関してのお話をお願いします。

駒井古氏: ああ、アレですか。(ため息)正直言うと、部門が協力した癖に大変な失敗作でしたよ。

エージェント・クラーレ: 狗神を工学として落とし込む、と…幾らかの呪法を組み合わせた後、何をする予定でしたか?

駒井古氏: 計算機…コンピューターでしたっけ?あれの代わりを狗神にさせて、レーダー代わりとかにさせようとしたんですよ。敵国の使ってた物の解析と再現とか全部失敗しちまいましたからねえ。これも失敗しましたが。

エージェント・クラーレ: 何が失敗だったのでしょうか。

駒井古氏: (コップ内の水を飲む)狗がね、コンピューターの中だとすぐに飢え死にしてしまうんですわ。とは言ってもその時はどうする事も出来なかったんですね。肉を供えても、電力を繋いでも全然死んだまま動きませんで。

駒井古氏: いやね、最初の内は狗らしく躾けないと駄目だって事だったんですが、教える前に死んじまうから何にも出来ないんです。軍用犬でやっても駄目でしたし、少々手を加えた犬でも何も意味も無かったです。

エージェント・クラーレ: その辺りの事は、視野に入っていなかったと?

駒井古氏: (コップ内の水を飲み干す)入っていたとして、問題になったのが去年の7月ですよ。時間も無かったですし予算も無かった。結局纏めて供養も兼ねて死んだ犬達と機材を焼いて終わりでしたわ。

エージェント・クラーレ: ああ…その他、どんな話をしていたのか、何か覚えてる事はありますかね…?

駒井古氏: (右手をこめかみに添える)ああ、一つだけありました。「庭が足りない」なんてウチの部下が言ってましたな。

エージェント・クラーレ: 庭、ですか。

駒井古氏: はい、庭、庭です。狗にゃあ肉と、遊べる場所もいる、なんて言ってましたねえ。そいつの所在と飼ってた犬、上官の亜島軍曹ごと消えちまってますがね。

エージェント・クラーレ: その上官達が居る場所、心当たりはありますか?

駒井古氏: 何かやるとしたら、多分アメリカの占拠地か本土でしょう。私だって便宜と保障が無ければ、貴方達の事も食い殺したくて堪らないですからね。

<記録終了>

追加情報: 1975年5月30日、アメリカ合衆国首都内において、亜島 龍吾郎軍曹が使用していたと思われる民家が発見されました。庭に推定17匹分の首の存在しないイヌ科の生物が埋められており、地下室内で亜島氏並びに交際していたと思われる日本人女性の死後約4年以上が経過した首無い死体と破壊された電子的コンピュータ、焼却を試みた形跡がある手書きの日記等が確認されました。
以下は可能な範囲で復元された日記の抜粋です。

1968年██月1█日
既に庭となりえ█場は██国が造り███、後は█を放せば全てが広がるだろう。
この国に対█る復讐を、狗█様の力を借り█成し遂██事を。

██69年6月██日
状況は極め██しくない。
譲り受けた犬を█神と成す方法は完█であったが、電子ネッ█ワーク上██に住まわせ、鍛錬██事は相変わらず困難█あ█。
██先日、市場で█を譲り受け██た姿を見られてし█い、やむなく1匹を飼う事に██。
愛く█しい、と妻は言っ██る█、私を見█と唸り声を上げ█。恐らく気付い██る。私の所業を。

196█年12月█日
狗神█が実世界とネットワー████を、区別す█事が出来ないら██。
気付くべきではなかっ█。「もこ」の█骸は職場から十分程歩█た場所の荒涼とした大地█埋めた。
他の犬達を殺し███、妻と█にあれだけ注いだ愛着さえ全て無駄になってしまった。
最初█ら不可██計画であったのではないか?今更そんな気が襲い掛████る。

197█年月██日
完全な犬で出来ないのであれば、人が█になるしかない。
赦しは乞わない。
「あちらの世█」で、また逢おう。

追加情報2: 1976年1月15日、SCP-1946-JPによる被害と思わしき2名の遺体が、それぞれが約700km離れた地点で発見されました。検死の結果被害者はほぼ同時刻に死亡しており、電子パソコン内の接続ログ上において同一の接続先が確認されなかった事から、複数体のSCP-1946-JPがネットワーク上において発生したと予想されています。

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