SCP-1981-JP
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岩石

SCP-1981-JP(画像手前)

アイテム番号: SCP-1981-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1981-JPはサイト-8118の防音性収容ロッカー内に収容されています。SCP-1981-JPを対象とする実験を行う場合、クリアランスレベル3以上の職員へ申請を行う必要があります。申請を受けた職員は、実験中SCP-1981-JPをその場から即座に移動できる状態であることを精査したうえで、申請の承認を行ってください。収容を円滑にするため、SCP-1981-JPを取り扱う際は男性職員を一人以上割り当てることが推奨されています。

説明: SCP-1981-JPは直径約80cm、重さ約400kgの砂岩です。材質は既存の砂で構成されており、SCP-1981-JPの外見や構成される砂の特徴から、愛知県日進市に位置する██山との関連性が指摘されています。また特筆すべき点としてSCP-1981-JPの表面は10ml以上のポマードが付着した状態を維持します。付着したポマードに異常性はなく、構成される香料、木蝋の比率等から、付着するポマードは株式会社██████の販売する製品に酷似していることが明らかになっています。なおポマードは外的要因によって喪失した直後に、新たなポマードがSCP-1981-JPの表面に瞬時に出現します。

SCP-1981-JPは未知の発話能力を有しており、特定の条件を満たすことで知能が付与されます。音声は日本の成人男性のものであり、名古屋弁を使用することが判明しています。条件が満たされない場合、SCP-1981-JPは2秒の間隔を空けた後、日本語で「俺ってグレイト?」と発声し続けます。なおSCP-1981-JPの音声は自身の中心部が発生源であることが判明していますが、原理は不明です。

SCP-1981-JPをマカダム式ロードローラーの上部に設置した場合、SCP-1981-JPは████年時点で22歳の日本人男性として振る舞います。インタビュー等でSCP-1981-JP自身が最初に認識した情景、財団に発見された際の状況等を詳細に供述していますが、供述の一部は虚偽であることが判明しており、現在財団はSCP-1981-JPの供述する情報の真偽を解明するとともに、SCP-1981-JPの詳細な経歴について調査しています。この状態のSCP-1981-JPは、男性の財団職員に対してはわずかに友好的な態度を取り、女性の財団職員には「女はいらないぜ」等と発言し、干渉を拒否することが判明しています。この干渉拒否は、SCP-1981-JPに関わるすべての女性職員が10分以上説得することで解消される場合がほとんどです。

SCP-1981-JPは20██/█/██、チャド共和国ンジャメナに位置するシャリ川の中流で発見、収容されました。発見当初及び市民の通報内容では、SCP-1981-JPは自身が設置されているマカダム式ロードローラーに対して対話を行い、ロードローラーを操作する様子が確認されていました。このSCP-1981-JPの挙動は収容以降1度も行われておらず、財団は一連の現象の再現及び原理の解明を試みています。またSCP-1981-JPに関する聴取及びンジャメナに存在する監視機器を調査したところ、シャリ川付近のものを除き、SCP-1981-JPの存在が確認されませんでした。このことから財団はロードローラーの操作能力以外の未知の異常性があると判断されていますが、詳細は不明です。

以下は、SCP-1981-JPを対象に行われたインタビュー記録です。

インタビュー記録1981-JP-██

対象: SCP-1981-JP

インタビュアー: 越智博士

付記: 本インタビューはSCP-1981-JPをマカダム式ロードローラーに設置した状態で実施されました。なお設置したロードローラーは燃料が注入されておらず、運行不可能な状態でした。

記録開始:

越智博士: こんにちは、SCP-1981-JP。

SCP-1981-JP: よう、良い夜だな。ロックな俺がブイブイ言わせるにはちょうどいい日ってもんだ。

越智博士: 今日はあなたがここに収容される以前の話をお聞かせください。あなたは何の目的でチャドに来ていたのですか?

SCP-1981-JP: あぁ、アンタには俺がロックな男だって話は、散々してきたと思うけどな?俺は現状で満足するほど落ちぶれちゃあいないのさ。更なるロック、真のロックンローラーになるために、俺は流離い続けるのさ。

越智博士: つまりあなたは、自身のためにチャドに行ったということですか?

SCP-1981-JP: それだけだとちょいと弱いな。 例えば相棒のこいつ。こいつも俺と同じロックンローラーの道を目指してる。小粋な奴だろ?

越智博士: こいつ、とは?

SCP-1981-JP: 俺の下にいるのが見えるだろ?

越智博士: ロードローラーのことでしょうか?あなたはそれが、あなたと同じく知能を有していると?

SCP-1981-JP: ナンセンスだぜ博士。俺とこいつは、ソウルで繋がっているのさ。言葉なんざ必要ない。俺はこいつとなら、完全無欠のロックンローラーになれる。そうだろ?相棒。(8秒間程、断続的に相槌を打つ)…ふ。だな!

越智博士: しかしその言い方ですと、あなたはまだ目的を果たしていないように見受けられます。SCP-1981-JP。あなたの目的について、もっと詳細に教えてください。

SCP-1981-JP: なんでもお見通しだな。そう。俺たち二人は、まだ完全じゃない。後1人、1人メンバーが加わることで、俺たちはスターの仲間入りを果たす。そのために日本を飛び出し、アフリカまで探しに来たんだ。ま、八分の七ってところだな。パズルの最後の1ピースを埋める瞬間はいつだって心躍るものさ。しかしまぁ、そんな大事な時に、俺はアンタらに捕まったんだけどな。

越智博士: なるほど。それで、その新メンバーとは?

SCP-1981-JP: 全く、本当に無粋なやつだぜ。そうだな、俺が六本木のヤクザとドンパチやりあった話でもしようか。
(この発言以降、SCP-1981-JPはインタビュアーの質問に答えず、異なる供述をしました。そのためこれ以上のインタビューの続行は不可能とされ、インタビューの中止が決定されました)

<録音終了>

終了報告書: このインタビュー以降も、複数回にわたってインタビューが実施されましたが、SCP-1981-JPは黙秘及び不明瞭な解答を続けています。

事案記録1981-JP-1: 20██/█/██、インタビューを行っていたSCP-1981-JPが、設置されたロードローラーと共に消失する事案が発生しました。消失直後、財団がSCP-1981-JPの捜索を行ったところ、消失直前にジンバブエ共和国西マシュランド州で撮影されていた楽曲「██████」のプロモーションビデオに、走行する同型のロードローラーとSCP-1981-JPの姿が記録されていました。ビデオの撮影クルー及びアーティスト本人に聴取を行ったところ、カメラから約2km程離れた地点で走行するロードローラー及び日本語と思われる言語を聞いたと証言しました。1その後SCP-1981-JPはジンバブエ共和国ハラレの郊外で発見、再収容されました。特筆すべき点としてロードローラーの座席にはンビラ2が設置されており、SCP-1981-JPの様子も初期収容時に比べ、財団に友好的な態度を取っています。事案1981-JP-1以降、同様の収容違反は発生しておらず、SCP-1981-JPがンビラに対して極度の愛着を示していることから、SCP-1981-JPをンビラと共に収容することが検討されています。

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