SCP-2039
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2003/██/██における活性化の直後。

アイテム番号: SCP-2039

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在、研究施設2039における財団の努力は2つのことに焦点を当てています:すなわち、谷の外部領域への付帯的損害の予防/最小化と、現象の歴史および挙動の分析です。

研究施設2039に駐屯している財団組織は、活性化状態のSCP-2039によるあらゆる付帯的損害の収容(または可能であれば無力化)という最優先指令を受けています。この部隊には、民間人が領域内に侵入しないことを確実にするために谷の周囲を監視するという第2の目的も与えられています。活性化状態において、付帯的被害の可能性が谷を越えて広がっていると職員が判断した場合は、収容部隊が動員されます。これまでの所、対象の直接的な除去は不可能であることが証明されています:現在、対象は対立するグループとの直接戦闘以外では物理的損傷を負いません。したがって工作員はさらなる付帯的被害を無力化するために、対象の武装解除に全力を注ぎます。

研究施設2039のスタッフの長期的目標は、現象を無力化する方法の発見です。このため、財団の社会学者/医師であるウィルクス博士が、SCP-2039と財団の間で隠密の連絡係を務めるよう指名されました。ウィルクス博士は地元の医師を装って両グループに定期的な往診をすることによって、両グループの歴史および現象そのものの性質についての情報収集が可能です。対象が定住してきたという歴史と、生きて谷を出ることができないという明白な性質上、研究者たちは現在、対象には領域を離れるつもりがないと信じています。しかしながら(SCP-2039が谷を離れることが可能であった場合の)付帯的被害の潜在的可能性は却下するには高すぎると判断されています。そのため地域全体の機動部隊は、有事に際して対象の捕獲および拘束という点で地元組織を支援するために、SCP-2039の性質について説明を受けています。

説明: SCP-2039はノースカロライナ州████に近い山岳地帯に居住している、人間の異なる2家族を指す総体的呼称です。グループは現在、2つの小さな、森林に覆われた山の間を走る支流のそれぞれ反対側に存在します。SCP-2039 の間に見られる主な文化や行動は、20世紀初頭に合衆国南東部に居住していた家族として典型的なものです。各家族は時代にあった武器や道具を使用し、狩猟と基本的な農業を通じて生計を立てています。一方の家族は概してもう一方の家族に非友好的ですが、挑発を受けない限りはめったに直接的な争いを起こしません。インタビューにおいて両グループの対象は、両家は覚えている限りずっとこの対立状態にあったと主張します。しかし、確執の起源に関する大部分の答えは、ひどく一貫性を欠いているか、非常に漠然としたものです(SCP-2039-P01によって与えられた説明を除きます。詳細についてはインタビューログ2039-P01-19を参照してください)。

1904年にSCP-2039が財団に発見されて以来、対象はいずれも物理的な老化の兆候を示さず、これまでに居住する谷を去ろうとしたこともありません。無理に対象を領域内から除こうとすると、対象は激しい苦痛と暴力を表明し、やがて心停止と死が続きます。対象はその後、領域内に戻されて次の活性化状態の終了時に目覚めるまでは死亡したままです。研究者たちは、解決策が見つかるまでは、SCP-2039の関連現象は無期限に続くと理論上想定しています。

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1943年頃のSCP-2039-P01

SCP-2039-Pは、南の山に位置する”パイク”一家です。このグループは丘の斜面に沿って散在するいくつもの小さな小屋とキャビンに住む様々な年齢の36人から構成されます。グループは明確に一本線となる行動律を持っていませんが、一般的にはグループ内における1人の年長者(SCP-2039-P01と指定)の指示や助言に従います。SCP-2039-P01は50~75歳の間と思われる白人女性です。対象は”ディクシー・メイベル・パイク”を名乗り、ミドルネームの”メイベル”で呼ばれることを好みます。

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1913年頃のSCP-2039-W01

SCP-2039-Wは、北の山に位置する”ワグナー”一家です。SCP-2039-Pとは異なり、SCP-2039-Wに属する29人は丘の中腹にある1つの大きなプランテーションスタイルの家で共同生活を送っています。SCP-2039-Wにはまた、60~80歳の間と思われる白人男性(SCP-2039-W01)が明確な指導者として存在しています。対象は”ブレイン・ランドルフ・ワグナー”を名乗り、”ブレイン”と呼ばれることを好みます。

時折、どちらかのグループに属する対象が、暴力的傾向と、対立グループの対象全てを傷害/殺害しようとする強い衝動を特徴とする活性化状態に入ります。活性化状態が発生するのは、家族の一員が対立グループの一人に危害を加えられた・脅されたと考えている場合のみです。一度活性化すると対象は非常に興奮した状態かつ敵対的になり、所属グループの他の構成対象を探して同じように活性化させます。グループの大部分が活性化すると、彼らは対立グループとの直接対決のために自宅から武器や道具を集め始めます。この時点から、これらの武器や道具を総称してSCP-2039-Aと指定します。

SCP-2039-A実体は活性化するごとに変化します。しかしながら、これらのオブジェクトが表す技術レベルは、通常SCP-2039が維持している年代から考えて時代錯誤なものであり、さらには頻繁に異常特性を示します。武器の性質に関係なく、対象はそれらの操作に関する完全に実用的な知識を持ちます。対象がSCP-2039-A実体を家のどこから持ち出すのか、如何にして操作知識を獲得しているのかは不明です。活性化状態の間に彼らの住居内部を直接観察する試みは必然的に激しい敵意と暴力を招きます(選ばれた例を見るにはSCP-2039-A部分ログを参照してください)。

活性化した対象がSCP-2039-Aを取得すると、彼らは全ての対立対象をオブジェクトで攻撃するために、対立グループの居住地へと侵攻します。最初の攻撃を受けることによって対立グループもまた活性化し、この時点で彼らもまた報復攻撃のためにSCP-2039-Aを独自に調達します。武装解除された場合、対象は非武装状態で攻撃を継続し、素手の格闘によって相手を排除しようとします。紛争はSCP-2039-PまたはSCP-2039-Wのどちらかが(SCP-2039-P01とSCP-2039-W01も含めて)完全に殲滅されるまで継続します。これが達成された場合、残りの対象は彼らの家に帰還し、どんな時間帯であろうと眠りにつきます。

12〜36時間の休眠期間の後、全SCP-2039-A 実体は消失し、谷内部のSCP-2039によって引き起こされた付帯的損害は瞬時に修復され、全ての対象が(生きていても死んでいても)無傷の状態で目覚めます。その後、対象は彼らの日課や行動に移り、戦闘が起こらなかったかのように振舞います。活性化状態の直後に行われたインタビューの結果、対象が戦闘の記憶を持っていないことが判明しました。例外はSCP-2039-P01とSCP-2039-W01であり、彼らはどうやら現象の発生以来全ての活性化状態時の記憶を保持しています。

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