SCP-204-JP
評価: +17+x
blank.png

アイテム番号: SCP-204-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-204-JPは強固な金庫に保管した上で、縦/横/高さ共に12m以上の広さをもつコンテナの中心部に固定してください。職員はこの内部に進入すべきではありません。コンテナ内部と搬出口は収容違反が発生しないよう常にカメラを通して監視する事を推奨します。何らかの理由で移動などの作業が行われる際には遠距離操作可能な機材を使用し、決して素手で接触する事の無いように注意してください。職員は少なくともSCP-204-JPから半径6m以上の距離をとってください。

説明: SCP-204-JPは一般に『銅鏡』と称される直径40cmの青銅製の円盤のように見えます。その片面には形状に沿って複雑な文様が刻まれており、その中には未解読の言語や未知の生物と思われる姿も含まれます。模様の刻まれた側は劣化が見られますが、鏡面は非常に高い精度を保っています。

SCP-204-JPはその周囲に近づいた人間に、強い畏敬と誘惑を引き起こす事が確認されています。この力は障壁となる存在に関わらずに働き、影響を受けた対象者はSCP-204-JPに接近しようと出来る限りその障壁を取り除こうとします。この効果は対象をSCP-204-JPから離す事により解消されます。

SCP-204-JPの鏡面に触れた人間(以降:接触者)は瞬間的に生命活動が停止しますが、1秒以内に活動を再開しSCP-204-JP-Aへと変化します。その肉体には生命活動らしき働きはあるものの脳死状態と確認されています。SCP-204-JP-Aは接触者と同一人物のように振る舞いますが、その実体は接触者とは全く異なる自我を持つ目視不能の何らかの存在:SCP-204-JP-Bであると推測されます。SCP-204-JP-Aは友人や家族を含む周囲のSCP-204-JP-A以外の人間にSCP-204-JPとの接触を促します。現在、SCP-204-JP-Aに一般的な人間以上の能力が[編集済]。実験の結果、既に死亡している人間でもSCP-204-JPと接触させる事で同様の変化を起こす事が判明しました。(これをSCP-204-JP-Cとします)しかし死後の経過が長いほど元の人物に関する記憶は薄れており、それによる矛盾や相違、または言動の不一致などが指摘された場合、高い確率で沈黙または暴走をします。これは簡単に鎮圧可能ですが、暴走したSCP-204-JP-Cは未知の言語を発する事が確認されており、いまだ解読はされていません。

補遺: SCP-204-JP-Cへのインタビュー記録

SCP-204-JP-AやSCP-204-JP-Cは多くの場合鏡を中心とした宗教的な主張を持ちますが、これらには整合性や具体性、合理性などが薄い事が指摘されており、また各個体や集団により内容も食い違っています。恐らくSCP-204-JP-A、SCP-204-JP-Cが対象者を集める為にとっている一種の擬態であると思われます。

SCP-204-JPは19██/8/██に██県山間部の███村で財団エージェントにより発見されました。発見された当時SCP-204-JPは村役場の集会所を改装した社に御神体として祀られていました。この際3名のエージェントがSCP-204-JPの影響を受け鏡面部に接触しており、検査を行ったところ3名ともSCP-204-JP-Aに変化している事が判明しました。その後の調査により住民のほぼ全員がSCP-204-JP-Aとして財団により収容、もしくは処分されています。生存者にはAクラス記憶処理が施され、「天然ガス災害」のカバーストーリーが施行されました。

補遺: 村役場職員█████2の日誌

補遺: ███村周辺に伝わる民俗伝承をまとめたいくつかの書物に、SCP-204-JPと思われる記述が見つかりました。最初にSCP-204-JPについての記述がされたのは奈良時代後期と推測されますが、口頭伝承と書き写しが繰り返された事により内容は乱れており、現存するものも劣化による欠損が多いために一部箇所しかその様子が確認出来ていません。共通している記述は、SCP-204-JPは“古の人々”の依り代であり、それらが自らの“衣”を求めている、というものです。この“古の人々”については調査を続けていますが、現在進展はありません。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。