SCP-215-JP
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アイテム番号: SCP-215-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-215-JPは複数の要素によって構成されるため、これを1セットとして1.0 m×2.0 m×0.5 mの絶縁体ケースに収納され、サイト-81██の中脅威(非自律行動タイプ)オブジェクト保管室にて保管します。SCP-215-JPはインターネット通販にて現在も販売されている可能性があるため、諜報部門はこれをすべて回収してください。現在、SCP-215-JPを用いた実験は如何なる場合にも禁止されています。

説明: SCP-215-JPは家庭向けイルミネーションセットの形をしており、複数の構成要素からなります。その異常性によって不可解な行方不明事件を多発させたため財団による調査対象となり、オブジェクト発見にいたりました。SCP-215-JPを販売していた業者はSCP-215-JPとよく類似した通常のイルミネーションセットを販売しており、何者かが意図的にSCP-215-JPを混入させた疑いがあります。

SCP-215-JPの異常性は夜間のみ発現します。一般のイルミネーションと同じく家屋に設置されたSCP-215-JPは約3日ほど不活性状態のままですが、その時期を過ぎると徐々に何らかの『成長』を開始します。オブジェクトの構成要素(SCP-215-JP-1に指定)たちは形状に拘わらず肥大化し、その限界がくると家屋本体あるいはその内部へと侵入を始めます。また、その間にSCP-215-JP-1は分裂・新造を繰り返していくため、イルミネーションは日に日に華美になり、消費電力量は増大します1しかし設置家庭の人間は何らかのミーム汚染によってそれを認識できない状態に陥るようです。SCP-215-JPの光に一定時間以上晒された者にはこのミーム汚染が発生するようです。

大体10日から14日でSCP-215-JPは成長の限界点を迎え、その頃には家の内外を問わずSCP-215-JPが網羅するようになっています。限界を迎えたSCP-215-JPは寄生している家屋を更に幾重にも被覆し、数秒間に渡って全体が最大輝度で発光、その後自発的に無力化します。この現象は夜間、内部に人間が存在している場合のみ発生します。これまで確認された全ての例に於いて、内部にいた人間はあらゆる手段で観測できなくなり、消失します。また、消失現象後の家屋からロープ状のSCP-215-JP-1の一部が棺桶に類似した人型の空洞を持った状態で発見され、SCP-215-JPが消失現象時に室内の人間を拘束することが判明しています。


 

 
 
補遺: 実験215-に 終了から3日後、実験に使用した2階建て住宅の解体作業中にに突如として実験215-に に参加していたDクラス職員の遺体が出現しました。遺体は消失現象前にはすでに死亡していたとみられ、遺体の服には日本語で書かれたメッセージが書かれていました。

『ナス越寄ヲ品良不』

現在遺体の所持していた観測機器のデータ解析が進められています。

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