SCP-2167
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SCP-2167

アイテム番号: SCP-2167

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2167は、CDプレイヤー、無限勾配減衰指数(infinite grade impairment scale、以下IGIS)1が4以上である5 Wのスピーカー4基、および容量が300アンペア時以上である12VDC 5Aの無停電電源装置に接続した状態で防音収容ロッカーに保管します。このスピーカーはSCP-2167の周囲に90±5°の角度で、0.5 m以下の距離に配置します。また、ロッカー内には機密に当たらない内容を記録した少数の音楽CDおよびビニール盤を入れ、SCP-2167の横に配置します。

SCP-2167にある調節用ノブは全て、取りうる値のうち最小に維持します。CDプレイヤーはごく小さい音量で絶えずクラッシック音楽を再生できるように設計します。

いかなるときも収容エリアの10 m以内に他のスピーカーや音響機器を持ち込んではならず、また同エリアの直上もしくは直下で使用してはなりません。全ての音声記録は厳重に保管し、必要がなくなればただちに削除します。

SCP-2167は少なくとも月に1度、全ての部品について摩耗の兆候や故障の可能性がないか内部点検を行います。摩耗の兆候を示す部品は全て交換します。全ての電解コンデンサーについて試験を行い、公称誤差を逸脱する値を示すものは同等の部品と交換します。

実験は全て幅4.8 m、奥行7.8 m、高さ3 mの防音室2内で行います。特殊な手順で実験を行う場合を除き、SCP-2167は常にCDプレイヤー及び無停電電源装置との接続を維持します。通常の実験中は無限勾配減衰指数が5以上を示す25 Wスピーカー1対に接続します。このスピーカーと1脚の椅子を、文書2167-Fに基いて黄金直方体の配置になるように設置します。

説明: SCP-2167は幅100 mm、長さ190 mm、厚さ60 mmのオーディオ・アンプ"Gauchito-78"です。容器はアルミニウム-亜鉛を鋳造したもので、塗装は施されていません。この装置の前面には調整ノブが3個ついており、それぞれの側に「増幅率」、「音量」、「音程」のラベルが、さらに装置名を示す手書きのロゴと人型の図が刻印されています。4分の1インチのオーディオ・ジャックが装置の両側面に1つずつ、12VDCのバレル・ジャックが上端に1つあります。

SCP-2167は、側面にあるジャックを介してスピーカー、電源装置及び音源に接続すると、信号増幅機として機能し、「増幅率」のノブの位置に応じて信号電圧を増幅させ、「音程」ノブの位置に応じて高周波の遮蔽を行います。

音声出力を機械的に測定すると、SCP-2167によって増幅されてスピーカーから放出される音の物理的強度は趣味用のオーディオ・アンプと大差ないことが示されます。しかし、SCP-2167からの出力を聞いた被験者は全て、その音は物理的強度が同じである異常性のない音から考えられるよりずっと大きく聞こえると認識します。認識される音の大きさは「音量」ノブの位置に対応しています。

音の心理音響的大きさ$S_{out}$は、単位をソーンとすると、式(1)で記述されます。ここで、$S_{in}$は物理的測定により求められうる音の大きさ、$k_v$は0から10の範囲での「音量」ノブの位置、$ㅐ(m,n)$はアッカーマン-ピーター関数の現実拡張とします。

(1)
\begin{equation} S_{out} = ㅐ(k_v, c_1 S_{in} ) \end{equation}

c1は経験的におよそ0.93と求められています。

音量をおおむね4.5以上に設定しての実験においては、この傾向が続くかどうかは判断できません。これは極めて強い痛みが被験者の音の大きさを正確に評価する能力を妨げることによるものです。

SCP-2167への長期にわたる曝露は、同じ音量として知覚される異常性のない音と同程度の恒久的な聴覚損傷をもたらします。ただし、完全な失聴には至りません。短期間での著しい曝露は恒久的な難聴の原因になりません。

SCP-2167の出力を高音質で録音したものおよびその複製は、SCP-2167からの音声そのものを聴いた場合と同様の影響をもたらします。これは高音質の電子記録にも適用されます。この効果はIGISが4.7以下となる複合工程からは生じません。

SCP-2167は、スピーカー一式から切断された場合、近くにあるスピーカー一式を自発的に振動させます。これによりSCP-2167に接続されたときのような音声が出力されます。さらに音源が供給されていない場合は、近くにある録音媒体の内容を無作為に出力します。これは機密情報を含む、または情報災害的性質を持つおそれがある音声記録も同様であるとみられ、保安上の不全その他の収容違反を招く可能性があります。また、電源から切断された場合は、SCP-2167はこれら両方の効果を発揮します。

SCP-2167の効果範囲は不等式$I(\vec x) > 0$で表されます。ここで、$I(\vec x)$は式(2)と記述されます。

(2)
\begin{align} I(\vec x) = 1 - {\left\|\vec x\right\|}\int_0^1 p(t\,\vec x)\, H\left(-\frac{\partial p(t\,\vec x)}{\partial t}\right)\; dt \end{align}
(3)
\begin{align} p(\vec x) = c_2 \sum_i \log(q_i + 1) \exp( -c_3\left\| \vec x - \vec v_i \right\| ^2) \end{align}

これらの式において、$\vec v_i$および$q_i$は全ての音響機器のSCP-2167との相対位置およびIGISを表します。$H(x)$はヘヴィサイドの階段関数です。また、c2およびc3はそれぞれ定数であり、経験的に以下のように求められています。

c2 = 6.152 m-1
c3 = 0.468 m-2

第二の効果の場合においては、$I(\vec v_i)$は任意の録音媒体が再生される非正規確率を表します。


 

SCP-2167の分解検査により、外見から想像される製造年月日のものよりはるかに進歩した構造をしていることが判明しています。

SCP-2167の回路は、80 mm × 150 mmの大きさで全ての部品がスルーホール実装された、緑色の両面ファイバーグラスプリント基板からなります。基板には片方の面に白色のシルクスクリーン印刷が施されています。外部コントローラー、オーディオ・ジャック、電力投入部は16ゲージの絶縁リード線で接続されています。

回路の分析により、SCP-2167の動作原理は従来のオーディオ・アンプのそれと大きく異なることが判明しています。

SCP-2167の基板について特筆すべきは、その部品の組立ての特殊性です。この基盤は、ソロモンの印がその主要部分を占めるようにシルクスクリーン印刷されていることを特徴とし、種々の部品がソロモンの印の象形文字に対応するように配置されています。さらに、トレースが印の文様に沿うように施されています。

同様に注意すべき点として、基板の中央に特異な集積回路がある点が挙げられます。この集積回路は15ピンのTO-3型金属缶パッケージに収納されており、高さ8 mm、直径22 mmの大きさです。集積回路には"PL LM21D67"という文字が記されており、これに付されている"7616"という日付コードは西暦1976年の第16週目に製造されたことを示しています。

"PL"なる製造者コードを使用する集積回路メーカーは知られておらず、また、確認された限りにおいていかなるメーカーもこれまで"LM21D67"なるチップを製造したことはありません。

走査型電子顕微鏡を用いたイメージングにより、上述のシリコン製集積回路の金型の構造が、既知のいかなる動作原理とも一致しない特異なものであることが判明しています。3

SCP-2167の動作原理について現在最も有力視されている理論は、SCP-2167はいわゆる「悪魔効果」を利用しているというものです。これはその名の元となった悪魔粒子と電流との相互作用を用いたもので、線型性が高く、信号を極めて忠実に増幅することができる悪魔ゲート接合器を作成することができるものです。この理論がSCP-2167の異常な性質をもたらす原理は未だ完全には理解されておらず、研究が進められています。悪魔工学についてのより全体的な説明は悪魔工学についての簡潔な解説を参照してください。


補遺-01: デバイスドキュメント: 以下の文書は████年██月██日に█████ W██████の所有物を差し押さえた後に同氏の住居から回収されたものです。

Gauchito 78小型アンプ
Gauchito 78は確かな実績と、最高の小型アンプを作る新特許"オーバーアンプ4機構"により生み出された、革新的かつ先進的なアンプです。小さくて便利、それでいて混じりけのない澄んだ音が大音量でガツンと来ます。

Gauchito 78の概要:

  • 20ワットの小型アンプです。
  • 特許取得済み"オーバーアンプ機構"で本物のボリュームアップを。
  • 悪魔工学的ゲートアンプ技術を新たに搭載。固体悪魔工学によりかつてない信頼性と高音質を実現。
  • 独立電源である直流を使用。
  • 革命的な音響パフォーマンス。

機構概要:
独立電源:
外出先で思いっきり楽しみたくなったときのために、Gauchito 78は外部電源を一切使用せずに動作することができます。また、電源に接続すれば、さらに高い音質と優れたパフォーマンスを。

悪魔工学的ゲートアンプ回路:
Gauchito 78は最新の固体悪魔工学における新しいDGJT(悪魔工学的ゲート接合トランジスター)により、その最上級の音質をオーディオ・アンプの新しい基準にします。

特許取得済み"オーバーアンプ機構":
他の機材のような制限はもうありません! Gauchito 78の特許取得済み"オーバーアンプ機構"で音量を上げて、「無限大の、その先へ」。

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