SCP-218-KO
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博物館に展示されていた収容される前のSCP-218-KO

アイテム番号: SCP-218-KO

オブジェクトクラス: Safe Euclid

特別収容プロトコル: オブジェクトが保管されている██市████博物館には、従業員に偽装したレベル4財団職員3人が常時派遣されていなければならず、展示品の移動の際にオブジェクトの効果を知らない一般人の身体的な接触が発生しないように防止してください。博物館に展示されている限り、別途の追加収容手順は必要ありません。オブジェクトに割り当てられた職員は、3ヶ月に1回精神検査を受けてください。

オブジェクトはサイト-19のオブジェクト収容室にある50cm×50cm×100cmのケースに入れたまま保管する必要があります。SCP-218-KOにDクラス職員を含む財団職員を接触させるにはレベル3以上の職員の承認が必要となります。

説明: SCP-218-KOは角竜類の恐竜であるモノクロニウス(Monoclonius crassus)の角の一部の化石で、長さは50cmほどです。放射性炭素年代測定の結果、約7,500万年前の化石であると推測されています。

196█年の発掘当時、対象の他の部位の化石は発見されておらず、得意な点も記録されていませんでした。

オブジェクトの異常性は、鬱病、パニック障害、感情的に不安定な状態にある人間と物理的な接触が行われた際に発生します。接触した人物は対象の生存当時の記憶を共有し、まるで生きている対象になったのと同じ「生存」の幻覚を体験することになります。これらの幻覚体験は数分から数十分間継続しますが、幻覚を体験している人物自身は4~5日の間に渡って持続していると感じます。幻覚体験者自身の意思で幻覚を調整することはできず、繰り返された実験の場合においても、全て同じ幻覚を体験することが明らかになっています。

幻覚体験者はその後、自身の「死」(巨大な獣脚類と推測される他の恐竜の攻撃によるものと観測されている)の幻覚を経験し、それ以降自分の肉体が砂漠に埋もれ化石になる全ての過程を体験しながら、深い絶望と無力感に陥ることになります。このような状態の人物は、自分は死んでおり動かすことはできないと考え、その状態での微弱な呼吸と心拍を除けば、生命維持に必要な一切の行為を取りません。これらの幻覚は催眠状態と類似しており、もし幻覚から抜け出すための十分な外部刺激がない場合は、幻覚体験者は意識不明の状態に陥り餓死することになります。刺激によって強制的に幻覚状態を解除する場合は、かなりの頭痛を除けば他の副作用なしに抜け出すことが可能です。また、幻覚から抜け出した中で「死」の後の段階まで経験した人物は、継続した無気力と拒食症を見せ曝露後1週間以内に45%の確率で自殺を行おうとします。「生存」の段階だけを経験した人物は特別な副作用は認められませんでした。事案218-KO-1の後に「死」の段階を経験した人物にクラスA記憶処理を施すことにより、これらの後遺症を除去することが可能であることが明らかになっています。

SCP-218-KOは██市████博物館の警備員と学芸員が擬死状態に陥ったことを不審に思い調査を行った財団のエージェントによって発見されました。発見当時は特定の人物の身体的な接触を防ぐことを考え、職員を派遣すること以上の特別な収容措置を取っていませんでしたが、事案218-KO-1の発生と「死」の段階を経験した人物の自殺未遂の急増によりEuclidに再分類され、現在の特別収容プロトコルを実行することになりました。

事案218-KO-1: 200█年█月██日、████博物館に派遣されていたエージェント・T██が夜間勤務の間にSCP-218-KOのショーケースの前を通った際、いかなる物理的な接触がないにも関わらずSCP-218-KOの死亡当時の状況の強烈な幻覚に捕らわれ、次の日に半睡眠状態になり、それまでに2~3回の弱い自傷行為を行っているところを清掃員に発見されました。この事案以来、SCP-218-KOに接触を行わなくとも周囲に影響を与える可能性が明らかとなり、輸送中の事故が原因で破壊されたもので偽装を行い、現在位置しているサイト-19に移送しました。オブジェクトが知覚や意思を持ってこれらの影響を及ぼしているのかどうかについての研究が進められています。エージェント・T██はクラスA記憶処理を施され、他のSCPオブジェクトに配属されました。

補遺:
命をかけて白亜紀の4D体験ができる。マーシャル・カーター&ダーク株式会社の連中が聞きつけたら必死になりそうだな。地球のどこかにはクレイジーな顧客が居るもんだから。 - エージェント・B████

「生存」の段階で解除するからという理由でSCP-218-KOを娯楽として使用しようとした職員は、事前の警告なしに降格されます。財団はゲームセンターではありません。職員の命を担保にしているならば、尚更です。 - S██博士

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