SCP-220-JP
評価: +5+x

アイテム番号: SCP-220-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-220-JPは現在27の個体がセクター-8192に存在する第3生物収容室の携帯型電波受信機が接続された水槽によって飼育されています。収容室は通気口を除き厚さ3cmの鉄製の隔壁に覆われており、隔壁と外部の隙間には財団が手配した電波妨害装置が取り付けられています。職員は一日に一度必ず収容室の入り口に設置されているチェッカーを使用し、収容室内において全ての電波系統による干渉の履歴の調査を行ってください。SCP-220-JPが水槽内に収納されている間は水槽の内部に水を張ることは禁止し、普段は1mm未満の網目状の蓋を掛け飼育を行ってください。飼育当番員は給餌口から日に三度、それぞれの固体のサイズに合わせて市販の魚の切り身を与える必要があります。1週間に一度水槽内部の掃除を行う必要がありますが、糞尿の掃除にのみ関しては専用のエージェントを一人配備し毎日の清掃を義務付けられます。一日における飼育作業が終了すると、エージェントは各水槽に設置された電波受信機を回収し、予備をそれぞれ設置した後第06研究室へ回収した受信機を運んでください。また水槽内に卵が確認された場合、即座に専門のエージェントの手によって第06研究室への移送を行ってください。また空調は室温が常に20℃に保つように設定した上、24時間体制で換気を行う必要があります。第3生物収容室内における喫煙及びその他火気の使用、またアンモニアの発生に対しては厳しい処罰の対象となります。

説明: SCP-220-JPは████県████市の沿岸部で発見された、空中を浮遊するイカです。外見はヤリイカに酷似しており、体長は250mmから300mmのものがほとんどです。漁師によって海岸部の砂浜に群れで飛来していた13匹の個体が投網によって捕獲され、████大学研究室に引き渡された物を財団が引き取り、関係者に記憶処置を施した後にセクター-8192に収容されました。財団が調査を行ったところSCP-220-JPが以前から発見されていた形跡は無く、最近出現したものであることが判明した以外情報は掴めていません。また、SCP-220-JPは全ての個体のエンペラ部に「Finished product」と印字されています。

SCP-220-JPはその特徴の一つとして、質量を全く有していないかのように振舞うことが挙げられます。SCP-220-JPを対象とした重量を測る試みは全て失敗に終わっており、加速度式質量計を用いた実験を行ったところ限りなく0に近い数字であるという結果が得られました。空中浮遊はSCP-220-JPが大気圏に存在する空気ほどの質量も持っていないと言う事実を示していますが、何故その状態で気圧に耐えることが出来るのかは未だ判明していません。また空中を自在に遊泳していることから自らの質量をコントロールしていると考えられていますが、そのメカニズムも未だ解明されずにいます。

また、SCP-220-JPは自らの脳と不釣合いな程に発達した眼球と視神経を有していることが解剖の結果明らかになっています。解剖の結果SCP-220-JPが有する脳は一般的なヤリイカのものと全く同じ物だと判明しましたが、眼球、視神経はおよそ一般的なヤリイカの500倍以上の視覚情報の処理が可能となっており現存する野生生物の中ではこれに比肩する生物は発見されていません。これを一般的なヤリイカの脳で処理を試みた場合、明らかに不可能であるという研究結果が報告されており、財団の有する情報機器を用いてのSCP-220-JPの視覚の再現実験が現在行われています。

SCP-220-JPは財団がこれを収容してから、微弱な電波を発信していることが確認されました。この報告から即座にSCP-220-JPの発する電波について調査を開始し、外部への情報の送信を危惧して第3生物収容室に特殊な設備が施されました。現時点において判明している送信情報は映像データであるということのみですが、外部の要注意団体等への財団の機密情報の漏洩を防ぐ為に常に電波妨害を行うことが義務付けられています。

これらの特徴を除いてSCP-220-JPは一般的なヤリイカと全く同じように振舞います。SCP-220-JP同士で生殖行動を行い増殖する為、財団は収容中に卵を用いた養殖も成功を収めました。SCP-220-JPの幼体は大変弱く自然界では鳥類の餌になっていた可能性も見られており、財団が収容するSCP-220-JP以外の個体を発見する為にエージェントらによって████県████市周辺の鳥の糞の調査も行われています。しかしSCP-220-JP自体は大気汚染、特にアンモニアに大変弱いことから市街地での生息は難しいと考えられています。

補遺:SCP-220-JP研究記録

個体SCP-220-JP-Aへの質量調査実験
実験日時:20██/██/██
全長273mmの個体SCP-220-JP-Aを用いた加速度式質量計における調査では、小数1013位を超えたところで対象個体が興奮し暴れだした為失敗に終わりました。体また表をナイフで切って微量な血液を採取し調査したところ、財団の有する全ての機器がこれを質量が存在しないものと判定したため実験を終了しました。

実験日時:20██/██/██
前回の実験により衰弱したSCP-220-JP-Aへ再度調査を行おうと捕獲したところ、████博士のミスにより手で握ったことで対象は圧死しました。その後終了したSCP-220-JP-Aをロードセル式電子天秤、フォースバランス式電子天秤、また無重力空間における加速度式質量計により計測した結果、重量を全く確認することが出来ませんでした。前回の実験における小数1013位に存在した数値との相違から、SCP-220-JPは何かのメカニズムを用いて自らの質量を変化させる可能性を有していることが確認されています。

個体SCP-220-JP-Bへの電波調査実験
実験日時:20██/██/██
全長247mmのSCP-220-JP-Bを対象とし発している電波の調査が試みられました。財団が保有するVHF用████型電波受信器、またSバンド、Cバンド、Xバンドに対応したマイクロ波信号受容器を用いて送信されているデータを解読したところ、大量のダミーデータの中にwmv・avi形式の二種類の動画データの存在を発見しました。内容はSCP-220-JP-Bの視覚を映像化したもので、SCP-220-JP-Bを収容した水槽、セクター-8192内の廊下、研究室の様子が確認されました。同じ実験を他二匹の個体で行ったところ、同じようなデータが発見されましたが総じて3分前後で終了する程度の映像しか確認されず、SCP-220-JPは数分毎に送信データの更新・削除を行っていると推測されます。

実験日時:20██/██/██
SCP-220-JP-Bに対し、以前までに記録、送信されたデータのサルベージを試みました。麻酔を用い生存した状態でSCP-220-JP-Bの脳の記憶領域の電気信号解読を試みたところ、[編集済]

実験日時:20██/██/██
前回得た情報を元にSCP-[編集済]を用いてSCP-220-JPの発生源の特定が試みられました。その結果、SCP-220-JP-Bの"出荷直後"と思われる████県████市██████の映像データが確認され、即座にエージェントが急行し[編集済]を制圧しました。その際に[編集済]の手によってほとんどのデータは焼失した後でしたが、SCP-220-JPが[編集済]による偵察機の役割を果たしていたと言う事実が得られただけで大きな収穫となりました。現在まで[編集済]の襲撃やコンタクトが無かったこと、また収容時の移送に密閉コンテナを利用したことから財団施設の位置情報やその他機密データの漏洩は幸いにも大きくないと考えられていますが、電波対策設備設置以前にSCP-220-JPと接触した職員、エージェントはセクター-8192からの移動指示が下されました。この他のSCP-220-JPの生産プラントの存在を考慮し、現在もSCP-220-JPの情報のサルベージが行われています。

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