SCP-2236
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SCP-2236

アイテム番号: SCP-2236

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 使用していない時のSCP-2236はポーチ(写真参照)に収納します。SCP-2236を収めたポーチは、気密性かつ湿度・温度制御されたケースに収容します。セキュリティ侵害を防止するために、SCP-2236の使用はサイト-32の管理者によって承認されなければなりません。

補遺: 如何なる状況下でも、SCP-2236を財団内部の覚え書きや文書(2236自体の収容記録を含む)がある場に持ち込んではなりません。

説明: SCP-2236は、表面的には初期のポケット顕微鏡に類似した、円筒状の光学機器です。機器の長さは11.6cm、直径1.9cmで、両端に平凸レンズがあります。また、両端はごく僅かに凸状になっています。片端に接眼レンズが備えられ、もう一方には角度をつけたフランジが設けられています。レンズと機器の筒部分は、レンズ間の気密空間を囲む作りになっており、この空間にはまだ分析されていない燐光ガスが充填されています。

SCP-2236を介して文書を観察すると、覗かれた文章内容は、観察者にとって違う内容に知覚されます。実験ログを参照してください。

実験ログ:

全ての実験結果は以下のフォーマットを用いて記録してください。
研究者 | 実験実施日:
文書:
結果:


研究者 | 実験実施日: パテル博士| 08/██/██
文書: 標準的なA4サイズの紙。黒の72ポイント活字で“テスト”と印刷してある。
結果: 文章は“シンプルナモノカラハジメヨウ”と読める。これ以降全ての実験で、知覚される文章の文字サイズや書体や筆跡は、本来のサンプルと一致しているように見受けられた。

文書: 標準的なA4サイズの紙。黒の72ポイント活字で“ハロー、ワールド”と印刷してある。
結果: 文章は“アイツラ、ジハンキニオイシイクッキーヲホジュウシテクレタカナァ”と読める。

文書: 標準的なA4サイズの紙。ガルシア博士が“これは実験である”と手書きしている。ガルシア博士はSCP-2236の存在を知らず、要求の目的を知らされずにこの文書を書いてパテル博士に渡すこと以外の形では実験に関与していない。
結果: 文章はガルシア博士の手書きで“ムカつくぜ”と読める。

文書: 『アメイジング・スピグネッティ』の83ページ。サイト-32の休憩室にあった、サーカスの曲芸師を題材とする人気のロマンス小説。
結果: 文章の抜粋: “…最低だ。だがミッチのために薬を買うには金が要る。そして給料は雀の涙。ウィリアムズ大学で修士号を得た結果が、クソッ、1ページ8セントだと? まぁ少なくとも、誰も…”

文書: 休憩室にあったコーヒーメーカーの取扱説明書のページ。
結果: 文章からの抜粋: “農場を離れて杭州に来るんじゃなかった…”

文書: 機械生成された乱数のページ
結果: 変化なし。

文書: 『誰が為に鐘は鳴る』の初版本、22ページ。
結果: キューバのハバナにあるホテル・アンボス=ムンドにおける、客室係のメイドとの艶かしい出会いを生き生きと描写した文章。

文書: Wikipediaの記事“化学の歴史”の文章を印刷したもの。
結果: 辛うじて筋の通った文章。見たところ、文書で解説されているテーマに関して相反する論争が幾つか繰り広げられており、おそらくは編集者の多くが抱いているであろう、あからさまに個人的な感想が点在している。

文書: アッカド楔形文字の文章が刻まれた、紀元前19世紀ごろの粘土板。内容は荷車1台分の羊毛の領収書。
結果: アッカド楔形文字の文章。羊毛に支払った額が高かったことについて喜びを表明すると共に、書き手が感じている排泄の必要性に言及している。

文書: ヴォイニッチ手稿のページ。
結果: 同じ筆記体系の異なる文字を用いた、未翻訳の文章。

文書: 微生物学に関する科学誌の記事の要約。
結果: 結婚式の一次会の計画に関する文書。書き手に“リック”なる人物が提案した何事かに対する驚きと喜びが点在している。

文書: 徳用かつ重大な失敗作であると広く見做されている大手スタジオの映画、“█████ ████████”の脚本。
結果: この映画から得られるチケット及び商品販売の収益を予測したスタジオの損益計算書で、非常に過大評価されている。

文書: 連続殺人鬼“ゾディアック”が残した未解読暗号の写真。
結果: カリフォルニア州ヴァレーオのとある住宅の住所。

文書: 古典アラビア語で書かれたコーランの“ユースフ”の章。
結果: 若干の綴りや句読点の移り変わりを除き、変化なし。

文書: パテル博士の4歳の娘がボールペンで書いた落書き。
結果: カップケーキと様々な菓子類で構築された3階建ての城のような建物の建築仕様書。技術者の解析によって、構造は不安定であり、指定された目的である“ユニコーンのお姫様”の居住には不向きと判断された。

文書: SCP-887が出力した記述のページのうち数枚。
結果: ページは空白である。

文書: ジーン・レイによるエッセイ、“タイム・キューブ”。
結果: 一般に受け入れられている時間物理学の理論に対する、よく推論された批判。

文書: ハングルで書かれた北朝鮮労働新聞の記事、“金正恩総書記、清津潤滑油工場を視察”。
結果: キムチが供される際の適切な温度について議論する人物2名の対話を記録したハングルの文章。語り口は、両討論者の発言が未知の理由から第三者によって大幅に編集されたことを証明している。

文書: 円周率の最初の1000桁。
結果: ケーキを人間に変えるための魔術の手順書。

研究者 | 実験実施日: ロック博士| 20/██/██
文書: ジュリア・チャイルドの著書『フランス料理における芸術の習得』(78ページ)
結果: 文章からの抜粋: “…また、おそらくあちこちでもう少し塩を使用出来るかもしれませんが、ちょうど今のように役立てる事が出来ます。”

研究者 | 実験実施日: カリファノ博士| 21/██/██
文書: SCP-2203から発行されたカード、実験A-67
結果: カードの内容は、経時による様々なホルモンレベル、多様な身体及び顔の特徴の物理分析、生活事象の年代別の履歴、“なぜ彼女を傷つけたの?” “あなたがそうし続ける限り、誰もあなたと一緒にいない方がいい” “おばあちゃんは更に最も良く知っている”といった種々の批評等の、様々な技術仕様書がカバーされている。

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