SCP-2293
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アイテム番号: SCP-2293

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 収容はSCP-2293実例とその全ての証拠を奪取・破壊することを重視します。大規模な視聴者の存在下でSCP-2293影響メディアが顕在化した場合は、標準カバーストーリーを流布し、主任研究員の裁量で記憶処理が行われます。

財団AI(ATLS-12およびGRGN-03)は、SCP-2293実例の出現または描写を検出するため、12時間間隔で可能な限り全ての通信を監視します。ある地理的領域がSCP-2293事象の対象になっていることが判明した場合、機動部隊E-72(“バックマンの坊やたち”)が適切なカバーストーリーの下、地方政府と協力して該当エリアを隔離します。エリア内のSCP-2293影響メディアの数を識別するため、MTF-E-72はプロトコル-GLEANを実施します。影響されたメディアの数が1km2あたり1300点を上回る密度に達した場合、該当エリアの破壊は承認されます。この破壊によって転居することになった全ての民間人は、財団および関係政府によって運営される共同口座を通じた補償の対象となります。

SCP-2293を研究する努力は、SCP-2293発生地点の事前予測に焦点を当てるべきです。

説明: SCP-2293は、特定地域内(最大20km2)の、任意の形式の会話やスピーチを含んだメディアが改竄される現象です。該当地域の基準となるヒューム値はSCP-2293の影響を受けたメディアの量に正比例して減少します。SCP-2293の発生は不規則であり、将来的な発生を予測する手法は未だに考案されていません。

SCP-2293は全ての影響メディアに対し、アメリカ人作家スティーヴン・キングの1999年の交通事故に言及する場面を挿入します。影響メディアごとにこの台詞は以下の内容で一致します ― “世界的に有名な作家のスティーヴン・キングがかつて車に撥ねられたことを知っていましたか? 一考に値しますね”1。この台詞は対象メディアのランダムな点において1回だけ発生し、その時点までに確立された雰囲気を壊すような瞬間に挿入される傾向があります。スティーヴン・キングの作品、彼が“リチャード・バックマン”の別名義で執筆した作品、彼の著作を直接的にベースとするメディアは、全ての発生においてSCP-2293の影響を受けていません。

この台詞の導入は ― 該当する場合、不可視の聴衆に顔を向けるキャラクターの描写と共に ― メディアのサイズ増大を引き起こします。例として、SCP-2293の影響を受けたアルバムのトラックに余分な秒数が追加されるなどしますが、必要に応じて感染した本のページが増えることもあります。対象メディアが媒体の有限スペースを全て占めている(CD上のデータ等)場合、その媒体は本来可能な以上のデータを保持できるようになりますが、それ以外の性質上の変化は起こりません。

SCP-2293はまた、放送されているメディアを、生放送であるか否かに関わらず改変できます。これは生放送だけでなく、以前に録画されたメディアの“再放送”も対象となります。SCP-2293が放送中のメディアに加えた改変は、影響地域の全ての視聴者にそのまま流れます。これらの改変が生放送のテレビに対してどのように行われているのかは不明確です。

平均して、SCP-2293事象は4日間続きますが、幾つかのケースでは3週間にわたって持続しました。2回以上SCP-2293現象の対象となった地域は存在しません。SCP-2293現象の終了後も、全ての影響メディアは改変されたままです。

補遺2293-1: 16/11/16、GoI-5869 “ゲーマーズ・アゲインスト・ウィード”2本部への襲撃で、GoI-5869がSCP-2293の創造要因であることを示唆する情報が発見されました。この本部は、財団の到着に先立つ6時間以内に取り急ぎ放棄されたことが判明しています。

この文書には、現場に残されていたノートパソコンから発見された、証拠となり得るチャットログのまとめが含まれています。SCP-2293に関連する会話のみが収録されます。

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