SCP-2343
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収容前のSCP-2343の写真。写真の日付は1967年だが、写っている対象の外観は今日の外観と一致している。

アイテム番号: SCP-2343

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-2343はサイト-88の改良されたヒト型生物収容室に封じ込めされます。SCP-2343の収容室には、活性化状態のスクラントン現実錨7基を効果範囲が重なるように配置し、非物理的変位無効装置4基と共に使用します。これらの機器は三重に余剰のバックアップ電源を使用します。

非活性状態のスクラントン現実錨14基と非物理的変位無効装置8基を、SCP-2343のためだけに使用するべく、常にサイト-88に良好な整備状態で保ちます。活性化状態の現実錨または非物理的変位無効装置のいずれかに障害が発生した場合、問題の機器が修理または交換されるまでは、サイト内で管理している非活性状態のバックアップを使用しなければなりません。

これらの封じ込め手順のコピーはサイト-88・サイト-19・サイト-17でファイルに保管され、各サイトのスクラントン現実錨の領域内に格納されます。1日1度、それらの文書は、この文書と比較して矛盾がないかを調べます。これらの文章間の不一致は、SCP-2343のプロジェクト管理者とサイト-88管理者に報告してください。

説明: SCP-2343は身長およそ2.1m、体重72kgのヒト型実体です。SCP-2343は自由意思による現実の再構築が可能であり、クラスIV現実改変実体と推察されています。SCP-2343は積極的に敵対しているわけではありませんが、過去10年間に数回逃亡を試みています。

SCP-2343は50代後半から60代前半の人物の姿を取ります。この外見年齢にも拘らず、SCP-2343は、20代前半の人物にほぼ匹敵する体力を示しています。SCP-2343は2005年の収容以来、老化の兆候を示していません。

2005年、テネシー州ジャーマンタウン1で家庭内争乱の通報が警察に入りました。現場に到着した後、警察は苦情の対象に関する矛盾した報告を行いました。ピーター・パネピとして特定された1名の個人が、自身の能力に関して幾つかの主張を行い、同時に身体的暴行の痕に苦痛を表していました。

対応した警察官は最終的に、公共の場における酩酊の罪で対象を勾留下に置きましたが、潜入していた財団職員が対象の主張を取次ぎました。財団職員による対象へのインタビューが、2005年8月4日に行われました。

回収前インタビュー

日付と時刻: 2005年8月4日 13:04

質問者: エージェント・グッドマン

対象: POI-5602 (後にSCP-2343と分類)

場所: ジャーマンタウン警察署の取調室B。

転写:

エージェント・グッドマン: こんにちは。貴方がピーターさんでよろしいですか?

POI-5602: ああ。うちのイカレの事じゃどうも申し訳ねぇな。

エージェント・グッドマン: イカレ?

POI-5602: うちのカミさんだよ。考えが変わったんだ、告訴しない事にした。あの時はバーボンが頭に回ってたからよ。

エージェント・グッドマン: 警察官たちがそれを認識していたかどうか確認を取りますよ。私は貴方の担当になった心理学者です。あなたが酔っている間に発言した他の主張についていくつかお話しがしたいと思いまして。

POI-5602: おう。あんた煙草はやるかい?

POI-5602は、エージェント・グッドマンに煙草を差し出す。

エージェント・グッドマン: いえ、禁煙しようとしているので。

POI-5602: 俺もすべきなんだろうがな。

POI-5602はライターで煙草に火をつけ、インタビューの残りでそれを吸う。

POI-5602: とにかく、酔ってる時の俺は少しばかり大言壮語するもんでな。俺が世界中の生命体だか何だかを根こそぎにすると脅したとか言ったんだろ、あいつらは。

エージェント・グッドマン: ええ。あなたの奥さんについても幾つか発言があったそうですが?

POI-5602: あいつは俺を殴っちゃいねえよ。

対象は額のあざを指す。

POI-5602: 酔ってダチと喧嘩になっただけだ。

エージェント・グッドマン: なるほど。今のところはこれで十分でしょう。

POI-5602: カミさんはひどく心配してるだろうよ。連中がいつ俺を解放してくれるか分かるかい?

エージェント・グッドマン: それほど長くはかからないはずですよ。

POI-5602: ありがとよ。

対象はインタビューの前後に身体検査を受け、どちらの検査でも煙草とライターは発見されませんでした。これ以上の小規模な顕在事案を防ぐために、近隣の財団駐屯地から現実錨が接収され、展開されました。しかしながら、自分が解放されない事にSCP-2343が気付くと、さらなる中程度の顕在事案が発生しました。実体は8月7日に脱走に成功しました。

しかしながら、逃走の可能性を考慮していた財団は、対象の職場や家を含むテネシー州メンフィスとその周囲に、数ヶ所の現実錨ゾーンを作成していました。数回の捕獲失敗によって、最小でも3基の現実錨の効果が重なり合っていればSCP-2343の自然な能力を抑制できる事が示されました。SCP-2343の捕獲・輸送・サイト-88への収容は、2005年9月9日に完了しました。

この期間中、SCP-2343の妻2を含む肉親の捕獲は達成されませんでした。妻3の捕獲のためには、SCP-2343の協力を得る事が最優先事項です。

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