SCP-2356
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アイテム番号: SCP-2356

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2356はサイト-17の高セキュリティSafeクラスアイテム棟にある標準的な収容ロッカーに保管されています。SCP-2356へのアクセスには、レベル3クリアランスと、SCP-2356の現在の管理主任からの承認が必要とされます。

SCP-2356を扱う人物は、事前に鬱病の心理学的スクリーニング検査を完了しなければいけません。SCP-2356を含む実験的試験は現在中断されており、オブジェクトの起源に関する調査が保留中です(補遺を参照)。

説明: SCP-2356は長さ30cm、直径1cmの赤い円筒形の棒です。化学分析は、当該オブジェクトが銅、金、チタン、および一種類の未特定の金属で構成されていることを示しています。棒の外層は毒性のないアクリル絵具であると考えられています。

SCP-2356の異常性質は人間が手に持った際に活性化します。SCP-2356を持った人物がそれを無生物と接触させると、その物品は自発的に別な物品 ― 最も一般的には、鉄道模型・アクションフィギュア・積み木の建物・動物のぬいぐるみなどといった幼い子供向けの玩具1に変化します。SCP-2356によって変化した物品は本来の組成と大きさを維持し、もし損傷を受けなかった場合は、最初にそのオブジェクトを変化させた人物がSCP-2356でもう一度触れることによって、元々の形状に戻すことが出来ます。

実験は、SCP-2356の主要異常性質が非有機材質にしか影響しないことを示しています。判明している例外は食品であり、これらはSCP-2356の影響に曝されると、薄くスライスされて木や花のような形状に仕立てられた、同量のカロリーを有するフルーツの盛り合わせに変化します。出現するフルーツの種類は様々ですが、生成される全ての果物は一貫して抗酸化物質を多く含有します。これらの果物はSCP-2356によって元の食品に戻すことができませんが、摂取しても安全だと見做されています。

SCP-2356は、一部の被験者が利用していた時、異常性質を発現することに断続的に失敗しています。現在のデータでは、SCP-2356のオブジェクト変形成功率(特筆すべき点として、SCP-2356は今日までどの被験者においても100%の成功値を出していません)が最も高いのは、6~12歳の人物が扱っている状況下です。

心理学的プロファイリングは、成功率が鬱病評価尺度における数値の低さとの間に繋がりを持っていることを示唆しています。特筆すべき点として、3つの別々の実験で、高い鬱病評価数値を示している成人がSCP-2356の異常特性を直接接触無しで発現させた例が確認されています(この結果、関与した成人の半径1m以内にある様々な家具や筆記具が変容を被りました)。この特異な活性化を引き起こす個人とSCP-2356の最大近接距離は現時点では特定されていません。

補遺SCP-2356-1: 財団がSCP-2356の存在を把握したのは、ジョージア州アトランタの█████ ████████病院に関わる健康管理団体に潜入していたエージェントらが、ヒューイ・シャープ氏に属する引き取り手のない寄贈品群(SCP-2356含む)を回収した際のことです。病院のスタッフは、シャープ氏は“集中治療室の息子さんをよくお見舞いにきた礼儀正しい男性”であり、過去に一度、病院の規則に違反して病室に玩具や菓子を持ち込んだことを叱責されていたと述べました。

回収されたアイテム群2には白紙のポケット手帳、“スカイ”という持ち主の名前が書き込まれた子供用の日記、SCP-2356に含まれるものと同じ正体不明の金属で出来たビー玉が詰まったレザーポーチが含まれています。全てのアイテムは非異常性のものと断定されました。

財団職員が入手した記録は、シャープ氏の息子であるスカイラー・シャープが5歳で白血病と診断され、長期療養のために入院し、初期診断の7ヶ月後に死去したことを示しました3

回収文書SCP-2356-2、スカイラー・シャープの日記からの選択された抜粋
注記: 最初の方は相当量の文章が記されているものの、日記の記述の大半には文章が殆どないし全く存在せず、シンプルな絵が含まれています。絵は時間の経過と共に複雑なものではなくなっていきます。

████ねん3かつ3にち
パパはぼくのぢがうまくなってつずりがもっとよくなるようにて、このほんをもってきてくれました。パパは、れんしゅのためにまいにちかきといをしてほしいそうです。ぼくはあまりぢがうまくないけど、いっそうけんめいがんばろうとおもいました。

████ねん3がつ7にち
パパはぼくにあたらしいシャツとズボンをいつくかもってきたけど、ぼくはかこいいちょーネクタイをみつけました。つけてみようとたけど、むずかしかったです。パパがつけるのをてつだてくれて、かっこよかたのでかてくれました。パパもちょーネクタイがよくにあいます。ぼくがいくなるじぶんでつけられるようになるまでとっておいてねとパパにいいました。

████ねん5がつ4にち
おいしやさんたちが、ぼくをなおすくすろをつくってるとはなしてくれました。ぼくはベッドでおとなしくしてるようにともいいました。ぼくはこれがきらいです。ぼくはもうキャンディもたべれません。でもパパはなにかぼくをはげましてくれるものをつくってるといてくれました。

補遺SCP-2356-2: シャープ氏の自宅に対するその後の財団の調査で、改造されたブラックライトを備えている工房が地下から発見されました。ブラックライトを以前に回収されたシャープ氏の手帳に当てたところ、SCP-2356の予備的プロトタイプの設計図と考えられる一連の製図が浮かび上がりました。加えて、別々のページに記されていた様々な注記から、ヒューイ・シャープが要注意団体“ワンダーテインメント博士”の製造部門と提携しており、彼が現在入院中の子供たちを対象とするワンダーテインメント社の玩具としてSCP-2356を導入する意向を持っていたことが確認されました。

工房で発見されたその他の書類には、改造ブラックライトを当てても隠された要素が浮かび上がることはありませんでした。しかしながら、壁に貼り付けられていた、蝶ネクタイを身に着けている2体の棒人間が手を取り合った手描きの絵の下部には、“パパといっしょにいられてしあわせ”という言葉が、日付4と共に浮き出しました。

補遺SCP-2356-3: ████/██/██現在、シャープ氏は既に工房を放棄したと考えられています。エージェントらには現在、シャープ氏の息子が埋葬された████████墓地への駐留および監視を優先すべきとする指示が出されています。これまでのところ墓地スタッフへのインタビューでは、埋葬時のスカイラー・シャープが“蝶ネクタイを着けた小さな男の子だった”という従業員1名の証言を除き、シャープ一家についてのこれ以上の情報は得られていません。

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