アイテム番号: SCP-236-JP
オブジェクトクラス: Anomalous Safe
特別収容プロトコル: SCP-236-JPはエンジンを切った状態でサイト-8105の第3車両ガレージ内で保管されています。エンジンキーは別途鍵付きのキーボックスに保管してください。実験はレベル4以上の職員の承認、及び監督を受けた上でエンジンキーの貸し出しを行ってください。尚、事件SCP-236-JP-02以後、担当職員には実験前と実験後の心理検査が行われ、同一の職員が2日以上継続した実験を行うことは許可されません。
説明: SCP-236-JPは198█年製の一般的な市街地用ロータリー除雪車です。機能は通常の除雪車と変わりませんが、30cm以上の積雪の除雪のため、SCP-236-JPを15秒以上連続して運転した場合、投雪口から排出される雪に生物の組織の断片が混入します。混入物のほとんどは激しく損傷しています。雪自体は血液や体液で汚れますが、元の除雪された雪と変化はありません。SCP-236-JP自体に巻き込まれた生物はほぼその瞬間に消失します。実験により、SCP-236-JPは継続して関わった人間に対し、自身に対しての異常な執着心をもたらすことが明らかになっています。実験記録SCP-236-JP及び、事件記録SCP-236-JP-02を参照してください。
補遺1:実験記録SCP-236-JP
実験は████████博士監督の元、██████研究助手が当時Anomalousアイテムに分類されていたSCP-236-JPの運転を担当、Dクラス職員2名が人工降雪機の運転、整地及び混入物の回収、警備員2名がDクラス職員の監視とその他不測事態への対応を行う形で実施されました。特筆しない限り検査のため混入物は冷凍保存されています。記載されている記録は初回の出力物及び、特殊な実験結果以外は割愛されています。全ての実験結果を参照するにはネットワーク上の[SCP-236-JP████████実験記録:混入物一覧]を参照してください。
実験記録番号 | 実行日時 | 除雪状況 | 主な混入物 | 備考・考察 |
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実験記録SCP-236-JP-008 | 20██/11/21 | 人工降雪30cm | 獣の毛皮、内臓及び後脚部 | DNA鑑定でエゾジカと判明。死後硬直は発生していなかった。 |
実験記録SCP-236-JP-012 | 20██/11/21 | 人工降雪40cm | アジア人男性とみられる右半身及び衣服の断片 | 動物以外の人間の組織が初めて混入。身元不明者と照会するも成果は見られず、調査継続中。衣服は一般的な量産品だった。 |
実験記録SCP-236-JP-017 | 20██/11/22 | 人工降雪50cm | 十数匹分のイワナ | 排出時、一部は損傷なく生存していたがすぐに窒息死した。 |
実験記録SCP-236-JP-019 | 20██/11/22 | 人工降雪60cm | 雌鹿の頭部、前腕部及び衣服の断片 | 状態から判断して、衣服は鹿が着用していたと思われる。 |
実験記録SCP-236-JP-021 | 20██/11/22 | 人工降雪60cm | マメ科の植物の茎、葉、蔦の一部 | 筋肉組織的な変異が見られ、激しく蠢動。生物サイト-8102への移送と培養実験を申請。 |
実験記録SCP-236-JP-026 | 20██/11/23 | 天然雪27cm | 無色透明なゲル状単細胞生物 | 気付かず近づいたDクラス職員を飲み込み[データ削除済]。事件SCP-236-JP-01として記録。排出された生物は生物サイト-8102へ輸送申請。Dクラス職員の補充を要請。 |
実験記録SCP-236-JP-029 | 20██/11/23 | 人工降雪40cm(降雪50cmを踏み固めた) | カーボン繊維とキチン質で構成された70cmの前肢 | これが生物でなければ初めてのパターンなのだが。法則性が未だに全く判明しない。 |
実験記録SCP-236-JP-032 | 20██/11/24 | 人工降雪30cm+ラット10匹 | 混入無し | ラットは回転刃部分の僅かな断片を残し、全て消失した。 |
実験記録SCP-236-JP-035 | 20██/11/24 | 人工降雪30cm+発信機、マイクロカメラ各10個 | 発信機はそのまま排出された。7割が損傷。他の物体の混入無し | やはり生贄となる生物が必要な模様。 |
実験記録SCP-236-JP-036 | 20██/11/25 | 人工降雪30cm+供物としてラット10匹(発信機、マイクロカメラ埋め込み済み) | 混入無し | 発信機の信号、画像はラットが巻き込まれた時点で全て途絶えた。供物が不足しているようだ。 |
実験記録SCP-236-JP-037 | 20██/11/25 | 人工降雪30cm及び供物として当初より儀式に携わる敬虔なDクラス1名(発信機、マイクロカメラ埋め込み済み) | (記載が乱れ判別不能) | 信号は全て途絶えた。我々の信心の足りなさが悔やまれる。 |
実験記録SCP-236-JP-038 | 20██/11/25 | 30cmの雪原を信徒らの血にて清めた。司祭として私自らがかの元へ馳せ参じ(判別不能) | (記載なし) | (記載なし) |
補遺2:事件記録SCP-236-JP-02
実験SCP-236-JP-036から実験SCP-236-JP-038は当初申請されたものではありませんでした。実験に携わった██████研究助手、Dクラス職員、警備員全員が████████博士のSCP-236-JPへの信仰めいた異常行動に対し、疑問を感じていなかった事が記録映像、██████研究助手へのインタビューにより判明したため、オブジェクトクラスの引き上げが決定しました。